↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
西郷吉之助の帝国と音速の魔女  作者: のなしげ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
75/113

【現代異世界編】いや、嫁ではない。1

不思議な飛行艇のような乗り物で連れてこられた先は、物凄く大きな屋敷だった。


屋敷、というより、もはや施設である。


敷地は小学校より広い。

門から母屋までが遠い。

庭は手入れされすぎていて、どこかの観光名所のようだった。


千尋がこれまでに見たことのある大豪邸といえば、アニメか漫画か映画の中だけである。


だが、目の前には現物があった。


しかも、お出迎えがすごい。


すごい、というか、怖い。


玄関前には、数十人の使用人がずらりと並んでいた。

その中央に立っているのは、おそらく源吾の両親と思われる男女である。


二人とも、どこか源吾に似ていた。


つまり、顔がいい。


腹が立つ。


源吾が一歩前に出て、深く頭を下げた。


「ただいま戻りもした」


すると、源吾の父と思われる男が、満面の笑みを浮かべた。


「源吾、オヤットサーじゃ。もぜかおなごも連れてきて、さすが、よかにせじゃ」


源吾の母と思われる女性も、うんうんとうなずく。


「ほんのこて、もぜかお嬢さんじゃ。よう来やったなあ」


その口から放たれるのは、当然のような鹿児島弁だった。


千尋は、しばらく黙った。


異世界に来た。


箒が飛んでいる。


犬耳の軍人がいる。


魔力があるらしい。


そして、目の前の大豪邸で、源吾の両親らしき人たちが鹿児島弁で嫁扱いしてくる。


情報量が多い。


多すぎる。


千尋は、ひとまず一番大事なところだけ訂正することにした。


「いや、嫁ではない」


源吾の母が、にこにこと笑った。


「あらまあ、まだ、でごわすか」


「“まだ”でもありません」


父の方も豪快に笑った。


「よかよか。源吾が連れてきたおなごじゃ。家の者として大事にせにゃならん」


「家の者でもありません」


「遠慮せんでよか」


「遠慮ではなく、事実確認です」


源吾が横で、少し困ったように笑っていた。


千尋は、その顔を見て思った。


まずこの男を締めよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。