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【異世界編】赴任先は異世界の魔法大学。初日の授業は『チェスト!』の否定から始まります。5

ここは異世界、東シナ海。吹上浜沖『久多島くたじま』。

島というか、なんか岩のかたまりみたいな場所だ。


改めて、千尋(ちひろ)ちゃんの説明が始まったよ。


「Aチームの出発後、1時間後にBチームが出発。潜水艦を見つけたら、訓練魚雷を撃って知らせてあげてね。もちろん、潜水艦にヒットすればチームのみんなに加点します。

制限時間は日没まで。それまでに鴨池空港へ着陸すること。向こう(潜水艦)も『対・対潜哨戒訓練』で必死のかくれんぼ中だ。丁寧に見つけてあげてね。

ちなみに4年生の連中は、君らが見つけられない方に賭けてたぞ!」


4年生はほとんど軍出身で、私たちは少し苦手なんだよ。賭け事とかみんな好きそうだし。


「はいはい、は~い! 質問です」


「なんだ、クリオ? 質問を許可する」


「ちひろちゃんは、何処で襲ってくるのですか?」


すかさず、愛子ちゃんにどつかれる。

「クリオ、お前! 教官殿に向かって『ちひろちゃん』とは何事だ!! 私も呼びたいんだぞ……(小声)」

「(愛子ちゃん、本音漏れてるよ)」

「え、いや、なんでもない! 第一、訓練で何処から襲うかとか教えてくれる訳無いだろ!!」


「そうだな。着陸まで気を抜くな。いつどこから襲うかは私の気分次第だ。あと、OFFの時は『ちひろちゃん』と呼んでもいいぞ、愛子」


愛子ちゃん以外の8人は大笑いする。

愛子もクリオも、この3年生のメンバーと、ちひろちゃんが教官で本当に良かったと感謝している。


「では先に出るから、みんな気を抜くなよ。Aチームは5分後に出発すること」


そう言い残すと、ちひろちゃんは空の彼方へ消えて行った。


……絶対に音速の3倍(マッハ3)以上の速度は出ている。


吉野スペシャル、全然ハンディキャップになっていないよね?


いやいや、私たちが全力出してもあの速度は出ないし、何かがおかしい……。


そもそも、吉野スペシャルってナニ?


異世界から来たって本当?


異世界って、ちひろちゃんみたいな化け物だらけなの?


また今度、ちひろちゃんのお家にお呼ばれしてみたいなあ……あやちゃん、可愛かったなあ……。


初代皇帝の出身地だし、納得……。


クリオは先に出発するAチームを見送りながら、無理やり納得して思考のループを抜けた。

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