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ひとり旅

 バルはやっと帰った。今度会う時は黒ちゃん連れかもしれない。


 ああ、来年の春、王都にルキたちと一緒に行くことにしていたが2ヶ月もあの馬車の乗らないといけないのか。半日でも苦痛なのにちょっといやだな。


 なにやら今度アイスを食べさせてもらうことになっていたな。


 ルキが繫華街にあるアイス屋さんでアイスをご馳走してくれるという。行ってみるとアイス屋ではなくカフェのようだ。店内は明るい内装で小物なども洒落ている。キレイな恰好をした女性が多い。お持ち帰り用の紅茶やクッキーなども売っている。帰りにレイジュ様のお土産を買って行こう。


「は?一人で行く?王都に?今から?!」

ルキに王都に一人で向こう事の報告をする。

「ああ、2ヶ月も他人と同じ馬車とか宿屋に泊まるなんてムリだ。先に行ってるよ」

悪いけど本当にムリ

「そんな事させるわけないでしょ!」

「王都の近くの宿屋で待ってるよ。春が来たら拾ってくれ」

「だから女のひとり旅なんてムリよ!」

「平気だよ。男の恰好で行くから」

「未成年でしょ!」

「ずっと気が付かなかったじゃないか」

「!!そんなに私と行くのがいやなの?」

「そうだな」

「はっきり言わないで!」

「ルキもはっきり言うだろう。

とにかく決めたから。レオンには今から報告してくるよ」


「いやいや、勝手に決めないで!」

「私の人生だよ。私だけが決められる」

「お父さんも心配するし、後見人を降りるわよ!」

「レオンはそんなこと出来ない」

「なんでよ!」

「ピストル弾を封印する」

「そんなこと出来るわけないわよ」

「出来るよ。私が怒れば精霊なしになる」

そんなことはしないけどね

「は?そんなわけないでしょ」

ルキは一連の騒動を知らないようだ

「レオンに聞くといい。とにかくもう決めたから、アイスごちそうさま」

アイスはバニラのみで15ベニーもする。高っ!!


ロゼはレイジュ様にクッキーを買い、冒険者ギルドのレオンに挨拶に行く。

ルキはその間もずっとなにか言っている。


「今度はなんだ?ルキも一緒か」

ルキも一緒にギルドに押し掛けてきた

「お父さん、子供の好きにさせないでよ!」

「はあ?なんのことだ」


「私が明日、王都に向けて出発すると言う事じゃないかな」


「は?明日?王都に?今から後1ヶ月もしたら雪が降り始める。駅馬車も動かなくなるぞ」


「駅馬車は車輪が動かなくなるギリギリまでは走ると言っていた。止まったら途中のどこかの宿で過ごすよ」

「しかし、未成年の子を一人で宿には…」

「何言っている。私はずっと一人でやって来たじゃないか。旅も平気だよ。何かあっても水圧で吹っ飛ばす。だから平気だ」


「来年の春にルキたちと向かえばいいだろう?」

「ずっと一人でやってきた。急に他人と一つの空間にはいられない。もう決めたことだ。アカデミーの紹介状を書いてくれ」

「お父さん書いちゃだめよ!」

「いいのか。精霊なしになるぞ。ついでにピストル弾も封印する。まさか、間引きの陰の功労者にそんなご無体なことしないよな」

にっこりと笑うロゼ


「き、汚いぞ」

レオンはロゼの笑顔にぞっとする。


「お父さん!そんな訳のわからない脅しに乗らないで!」


「ルキは黙っていなさい」

めずらしく真面目な声で話しをする


「ロゼ、おまえがそんな卑怯な事をするとは思っていない。一人で行くのは諦めろ」


「なんで?自分のためならこのくらいの卑怯なことはするぞ」


「え?」

レオンは凍り付く


「別にお前の娘の命を!とかこの住民たちの命を!とか言ってない。一人で明日から王都に行くと報告しているだけだ。なんなら来年、成人してなんの挨拶もせずに王都に出発したって私にはなんら罪ではないだろう。私は自由なはずだ。

ピストル弾だって考案してよかっただろう?間引きに一人も死人が出なかった。その一部はピストル弾のおかげだろう?どうするんだ?ピストル弾の封印か紹介状、どっちを取る」

ロゼはレインに詰め寄り、にっこりと笑っている。


レオンはこの笑顔が一番恐ろしい。

ロゼがあんな笑い方をしているときは怒っている時だ。


「ふう、紹介状を書くよ。」

「お父さん!子供のわがままに付き合わないで!ピストル弾の封印なんて出来るわけないんだから!」


レオンは棚から羊皮紙を取り出し、紹介状を書いている。

「お父さん!」

ルキはしつこい


「ルキ…お前より俺の方がロゼとの付き合いは長いんだよ。一度言い出したら聞くわけない。しかも、ピストル弾の封印は出来るだろうな…そもそも既に剣や魔法にしたってそこら辺の冒険者よりよりはるかに勝っている。」


「え?剣も?」

 ルキはロゼを見る。華奢な体に細い腕。女性でも剣が出来る人はいるだろうがやはりそこは女性、力で押しやれば勝てるわけない。


「俺は練習場でロゼと大人の冒険者の模擬戦を見たことがある。剣の稽古だと言って。去年の冬だったか。相手は胸を貸すつもりで挑んだそうだが、はっきり言ってごぶごぶだった。あれで魔法が加われば勝てない。ロゼは心配ない。男以上の腕力だ!ワハハハ!」


「お父さん!女の子になんてこと言うの!」


男以上の腕力なんてほめ言葉だろう。と思うロゼだが今は黙っていよう。


レオンはすまんすまんと言いながら、ロゼに紹介状を渡す。


「しかしだ。冬の拠点の宿に付いたら手紙をよこせよ。約束だ。いいな」

「手紙なんか1ヶ月くらいかかるだろう」

王都まで駅馬車でも2ヶ月かかる、早馬でも1ヶ月はかかる。

雪が積もっていれば尚更かかるだろう。


「メールで送れ」

メール?なんだその懐かしい響きは!

「なんだそれ?」

「ああ、知らないか」




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