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対策を練る

 9歳になる頃、根回しは大事だとジョセフに10歳になったら教会に連れて行ってほしいと願うも殴られた。


 どうしようと悩んでいると

『別に教会に行かなくても精霊と意思疎通が出来るミルはその場で契約することが出来るよ』

 と紫の精霊にかわいい顔で言われた。


早く言って!


 洗濯場で洗濯をしていると、夏に10歳になったルーイが遊びにきた。洗濯場でしか話が出来ないことをルーイは知ってくれている。


「ルーイは、風の精霊が付いたのね」

「ああ、すごい便利!重たい荷物も風で浮かせて運べるし!!空を飛びたいって願ったらちょっとだけ浮いたんだ!!」

 ルーイはちょっと体格のいい男の子で10歳になり早速、教会に行き契約を済ませたようだ。

「すごーい!!いいなぁ」

 ちょっとわざらしく言ってみる。

 ルーイの近くでブンブン飛び回っている黄色の精霊が見えた。ちょっと光が大きめの風の精霊だ。しかし、2.3体違う精霊の子も近くに飛んでいる。契約しなくても私のように魔力が多い人は数体近くに飛んでいることがあるらしいが、人は気が付かないまま生涯を終えることがあるようだ。


そうか、それはもったいないな、いつか学会で発表しよう。

この世界にそんなことをしている機関があるのかはわからないけど。


 精霊付の話を聞いてからよく大人たちを見ていると小さな光が顔の近くで飛んでいる。今さらだが、あれは精霊だったのか。ここの蛍はハエくらいにたくさん飛んでいると思っていた。


「だろ!!でも飛ぶにはすごい魔力がいるからもうするなって父さんに止められた。下手したら死ぬかもって…」


「そうなんだ。まぁでも荷物が軽くなるのはいいよね。」

 なんとなくルーイと話をしていると女子になる。なんとなく幸せな気分でいるとルーイから以外な申し出があった。


「ん…。なぁミルも教会にいけよ。おじさんが連れていってくれないならオレが母さんに頼むから。」

 


 教会に行っても多少のお布施を払わないと、教会にある精霊石を使わせてもらえないと聞いた。精霊と意思疎通が出来ない多くの人は教会にある精霊石を使って契約をしているのだ。


お金が掛ることにジョセフはいい顔をしないだろう。


「ありがとう、ルーイ。でもお布施がそれなりにするんでしょ?自分の子供になら兎も角、他人の子にお金を出す人はいないよ」

「オレが働いて少しずつ返すから」

「ダメダメ。そんなのダメだよ。お父さんにお願いするから大丈夫だから」

 ルーイのやさしさはうれしいがただの友達に借金を背負わせるわけにはいかない。


 風の精霊はルーイの周りを元気に飛んでいた。



 ルーイはジョセフが精霊なしなのを親に聞いて知っていた。しかし、精霊なしをバカにしたり、からかったりするのは絶対にするなと親に言われていた。

 バカにした人の多くはその後、精霊なしになったからだ。精霊なしをバカにすると自分に返ってくるのだ。


 ミルはそんことは知らなかったがジョセフに殴られた時のことを思い出した。

ただ聞いてみただけだった、父と和気あいあいと精霊の話をしたかっただけなのだ。


ミルはジョセフの周りに精霊が飛んでいないことに気が付いた。

それでなんとなく「お父さんは精霊が付いていないの?」と聞いたところ「誰に聞いた!」と殴られた。

ジョセフは「やはりみんなオレをバカにしているのか!」と癇癪かんしゃくを起していた。ミルが自分の精霊なしに気が付いたのは近所の人たちが噂をしていると思ったようだった。精霊なしは冷遇されるわけではないがやはり仕事に関して精霊付が優先される。

 ジョセフも仕事を探す際に苦労をしたそうだ。結局、地元に残り花屋を継ぐしかなかったのだ。


 7歳の時に精霊たちから精霊付の話しを知って、誰かとその話をしたかったのだ。しかし、いきなり精霊は付いてないの?なんて言うべきじゃなかった。


 いつもピリついている父となんとか仲良くなりたくて、そのキッカケとしてなんの精霊が付いているのか話してみようと思ってジョセフを見ていたのだ。しかしジョセフの周りに精霊はいなかった。

出かけているとかないよね?と思ってそのまま、あのセリフが出てしまっていた。

あれは考えなしだった。私が悪い。殴られてもしょうがない。

しょうがないかな?でもいきなり殴らなくても…。子供なんだし…。

中身、大人だけどね。


 精霊たちに今からでも付いてあげてよ。と頼んだが

「苦いからやだ」

 と断られた。あぁ苦いのはいやだね…。


 なにかにつけて殴られるようになったのはそのあたりからかもしれない。

ミルはよく殴られていたが、へこたれない。

なぜか、それは痛くないから。


 初めて殴られた時、壁にたたき付けられた。さすがに痛かった。

意識朦朧としていた時に精霊たちがジョセフに攻撃しようとしていた。

ダメ!!と大きな声を出したことでジョセフは「なにがダメなんだ!」とまた殴られた。


 部屋になんとか逃げ込みジョセフから逃げると精霊たちはミルに抗議したがそんなこと願ってないと言ったら分かってくれた。

『また殴られたらどうするのよ?』

 紫の精霊は両手を腰に当てて怒っている。


「時ちゃん怒ってくれてありがとう。でもお父さんを攻撃したらまたあとが大変だよ。どうやって反撃したのかと聞いてくるよ。で、精霊付ってばれたら売られるかも…」

 100体の精霊付だ。きっと教会に報告して国に売られる。



『さすがにそんなことしないと思うけど…じゃあこれからも我慢するのぉ』

 白の精霊がミルに治癒をかけながら聞いてくる。

白の治癒によって大きく腫れた顔がきれいに治っていく。


「白ちゃんありがとう。それなんだけど、風たちに頼めないかな。殴られる前に風の壁を作って吹き飛んだところにも風のクッションを敷いてほしいんだけど」





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よろしくお願いします(^◇^)

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