表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
3/87

精霊との出会い

 10歳になる頃には借馬車を操り、一人で市場に行き買い付けをするまでになっていた。市場は花の他にも、野菜、果物、小麦粉などの食べ物や食器類、雑貨、魔術具など様々な商品が集められている。生花を扱っているジョセフの店は毎朝行く。


 しかし、子供であるミルではいつも売れ残りの花しか仕入れることができなかった。大人でも難しい市の買い付けを子供が出来るはずがないのだが。いくら中身が50代でも、買い付けなどやったことがない。

 そして、売れない花を仕入れて来るとジョセフは殴ってくるようになった。


 近所の目があるのか店番だけはしている。 

花を買ってくれているのは、父のファンだ。ちょっとくたびれた感じのイケオジはこの世界でも需要があるらしい。なので人気がない花でも「これはこれでキレイよ」と買って行く。しかし、安い儲けが幾度ない。

 最近体調が悪くて子供に迷惑をかけている。申し訳ない。でも進んで市に行くと言ってくれて助かっている。しかし売れ残りばかり買ってきて困る。私も市に行こうとすると休んでいてくれ、とファンに言いふらして同情を買っている。


大嘘だ。昼間まで寝ているだけじゃなないか。


そんな話を横で聞きながら、ミルはいつものように店の周りを箒で掃いていた。


「やぁミル、元気そうだね?お父さんの手伝いえらいね。最近はミルが仕入れに行っているそうじゃないか。でもまだ仕入れはムリじゃないかな?他のお店に仕入れを任せてみたらどうだい?」

 と、話し掛けてきたのはミルの花屋の2軒先で八百屋を営んでいるジルだ。


 どうも近所でミルの事がうわさになっているらしく、親思いだが空回りしているようだと心配されている。町内会で話合いジルがミルに直接助言をすることにしたらしい。


 ジルにそう言われたミルは、笑顔をジルに向ける。

「そうですね!そうします。ありがとうございます。」

 素直に頷いた。

 そこへジルとの話しが聞こえたのかジョセフが店の奥から出てきた。


「ちょっと待ってくれ、そんなことをしたら手数料を取られてしまうよ。ミル」

 へらへらと笑いながらミルの方に近寄ってくるが目は笑っていない。

「だったらジョセフがいくしかない。まだミルにはムリだろう。」

 ジルが言うと

「そうですよね。」

 とミルはウンウンと笑顔で答える。

 ジルは不思議そうな顔でミルを見ていた。父が言いふらしている内容と反応が違うからだろう。


 そして夜また殴られた。



 ミルは昔から見えている小さな光は虫と認識していた。そんなある日、突然人型に見えるようになったことで驚いた。

驚いて人型の光を見ていると、

『私がわかる?』

と人方の光から話しかけられた。

「わ、わかるよって、話が出来るの?」

ミルの眼が大きく広がる。

小さな声だったが確実に聞こえた。


『話出来るよぉ』『できる~ぅ』

小さな光たちはうれしいのか点滅しながらクルクル回っている。色々な色彩が混ざり合いとてもきれいだ。

「ずっと?じゃあ今まで蛍かと思っていたのはあなた達だったの?」


『ほたるぅ?』『なーにそれ?』『なーに?』

どうやらこの世界に蛍はいないようで小さな光たちは身体全体を使ってかしげている。

その様子はとてもかわいらしかった。


「いいの。忘れて。じゃああなた達はいったい何?」

小さな光たちはお互いの顔を見渡し困惑している。

『知らない?』『私たちのこと知らない?』

ちょっとショックを受けている光たち。

「あっごめん。有名な子たちなのね。私この世界のことあまり知らないから。ごめんね。お母さん居なかったしお父さんともあまり話さないから知らないことが多いかも」

ミルはおばさん口調に戻って接してしまった。


『そっかぁ』『それは仕方ないね!』『ないね』

小さな光たちはそれぞれ頷き合いまた点灯し始めた。どうやら納得してくれたようだ。そして、その中の強い紫の光をはなっている一体の光が代表して話を始めた。


『あのね。あのね。私たちは精霊なのよ。なんでもできちゃうの。ポポポイと。この国の人達はみんな知っていると思ってた。あなたは知らないのね。』


なんだかちょっと得意げに話しをしているのはなぜだろう。


 やっぱり精霊なんだ。知らないわけじゃないけど前世の知識だし。

でもこれぞ異世界って感じだな。こんな特典がないとなんのための異世界に生まれ変わったのかわからないよ。なに魔法とか使えたりするのかな?!ポポポイと?

火とか水とか使えたら家事が楽になるかな。異世界チートね!!


この時ミルは7歳、精霊との出会いであった。


 たくさんの光があるなと思っていたが、精霊がいうには8種類の光があるらしい。

そして、色別に用途があるらしい。

 赤・青・緑・黄・白・黒・紫・橙と8種類ある。

 火・水・植・風・癒・闇・時・土が主な属性となる。


そんなにたくさんの種類があるなんて知らなかった。


 近所のおばさんたちから聞いた話だと、この世界は10歳くらいになると教会に出向き精霊と契約するのだそうだ。

 実際のところ年齢は関係なく個人の成長具合により変わってくるらしい。体内の魔力が成長とともに落ち着き始めるころが10歳くらいだそうで、あまり早い段階で契約すると自身の魔力と比例し、弱い精霊が付くことになるそうで大体10歳くらいがいいだろうとされている。


 多くは髪の色や瞳の色でその属性の精霊が付くとされるが、そこは精霊次第なので特に決まってはいない。精霊付になると仕事も優遇されることがあるようで子供が大きくなると親たちはこぞって教会に向かわせる。

 たまに精霊が付かない人もいるがほとんどの人たちは1~3体の精霊と契約する。

そんな話を聞いた。


 精霊にとっても良い魔力持ちは争奪戦なのだそう。よってきちんと成長を待って契約するのがお互いにとって良いのだろう。だからといって契約を先伸ばしてもっと成長してからとなると、精霊たちから年増扱いされるらしい。


ちょっと、ぷぷっとなる。精霊も若い方がいいのか。


 父とそんな話をしたことがなかった為、驚いた。人と精霊の契約なんてとてもファンタジーだ。でもここで生活している人たちは当たり前のこと。なんとも不思議なことだ。私はなんの属性の精霊と契約が出来るのだろう。





よかったと思っていただけたら評価☆を頂けると励みになります(^_-)-☆

よろしくお願いします(^◇^)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ