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8.花が咲いた
ルナが起きたのは早朝のことで、ベッドの上でエトヴィンは横たわって眠っていた。その様子を確認して、ルナは家を出た。もう少しで日の光が少し差し込むだろう時間はいつもよりも肌寒く、ルナは白い息を吐きだしながら、アスファルトの上を歩いた。
もう地図など見なくても道を覚えたルナの足取りは重い。気分が重いわけではなく、それは疲労感のせいだろう。それでも、もしかしたら、と希望を抱いて遅いながらも足を進める。
疲労感も拭えぬまま、外に出たからだろうか。
それとも、いつもと違う時間帯に出歩いてしまったからか。
花のことばかりに気をとられていたからか。
ルナが喚き声に気づいたのは、すぐ後ろでそれが聞こえた時だった。




