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10.起こして
「ほっとけないんだよね、ルナって」
「どうした、急に」
「一カ月も目を離したら研究に没頭して、餓死しちゃいそう。もしくは過労で」
真剣な表情で言いながらルナのマグカップをとり、ココアの粉をいれてお湯をいれて、さらにマシュマロを投下するエトヴィンを見て、ルナは思わず笑った。
「まさか。お腹がすいたら食べるし、眠たくなったらきっと寝るさ」
「カップ麺を適当に食べて、机に突っ伏して寝るんでしょ。せめて、毛布はかけて寝ないと。何度それで風邪を引いたと思ってるの」
少しむっとした表情でエトヴィンは笑うルナにマシュマロ入りのココアを突き出した。ルナはそんなエトヴィンの表情が珍しくてくすくすと笑う。そんな表情をされたらからかいたくなるというものだ。
「でも、君がいれば風邪など引かせないんだろう?」
「そりゃまぁ、僕がいればルナのご飯は作るし……」
「私が眠ってたら、きっと君が起こしてくれる。だから、机の上でも寝れるんだ」
そういうことじゃない、とエトヴィンはため息を吐いた。そんな彼を見て、ルナは微笑んだ。
「きっと起こしてくれよ?」




