#47 カウダ
ゆるやかな曲がり角のあたりで洞窟が少し細くなっていた。
今まで歩いてきた場所は、多少の幅の増減はあったもののロービンとメリアンが並んで歩けるくらいの広さはあった。
ただここからは一列にならないと厳しそうだ。
ロービン、メリアン、マドハト、ケティを背負った俺、そして殿がルブルム。
角の向こうはまた少し下り、その先は広くなっていた。
入り口の窪みよりも少し広くて、しかもひんやりとした風を感じるし水の音までする……池だ!
地下空間の向こう半分が池のようになっている……というより、洞窟自体はまだ続いているから、この空間の向こう側から先は通路ではなく水路になってしまっている感じ。
その水路の奥から風は来ているようだ。
水に入ることを厭わなければまだ先があるんだろうな。
池の手前には小さな焚き火。
焚き火の前には布が敷かれていて、幼い子どもたちが三人寝ている。
うちの双子よりももっと幼そうな……四、五歳くらいかな。
そして肝心のウォルラース……ロービンの松明と焚き火の明かりしかないけれど、思ったとおりのウォルラースだった。
焚き火のすぐ脇に、でっぷりと太った禿げ男がしゃがんでいる。
口の両端からサーベルタイガーのように大きめの牙が飛び出しているせいで、浮かべている笑顔が歪んで見える。
間違いない。
ディナ先輩に魔法で見せてもらった容姿とそっくり。名前も同じだし、こいつはあのウォルラースだ。
今まで会ったことがない獣種……寿命の渦の形からは、獣種であるのは間違いないだろうけど……それも半返り。
ウォルラースの背後には、寄り添うようにバータフラが無表情で立っている。
「た、助けてくださいっ!」
突然、ウォルラースが、転がるようにこちらへ向かって駆け出した。
全身に力が入る。ケティを巻き込まないように下がろうとした途端、ウォルラースはみっともなく転ぶ。
そこで火花が散った。
小剣を抜いて数歩踏み出したルブルムの、ウォルラースを貫こうとしていた刃を、メリアンが盾で止めたのだ。
いや、気持ちは分かるけれど今は無理だろ。
ロービンを敵に回したら勝てるかどうかもわからない。
逃げられるならまだマシで、反対にやられるかもしれない。
さっきまで胡散臭い笑顔を浮かべていたウォルラースの顔がひきつっているが、演技にしか感じられない。
「ごめんなさい。彼女は大きな牙には……痛い思いをしたことがあって、反射的に拒否反応が出ちゃうんです」
慌ててルブルムの手を引き、下がらせる。
こういうときの言い訳は正直な方がいい。
元の世界にいたときにはよく英志に注意されたっけ。
俺はバカ正直だから嘘を混ぜるとすぐ相手にバレて余計に怒らせるって。
代わりに言葉を少し減らしなよって……当時はそんな要領よくはできないよって出来の悪い自分を嘆いていた俺だけど、メリアンとロービン、ウォルラースの表情を見る限り、信じてもらえたのかな。
ディナ先輩の過去話に対してルブルムが胸を痛めていたのは事実だし。
ルブルムは抵抗せず、俺がさせるがままに小剣を鞘へと収める。
それを合図に、まるで一時停止を解除したみたいに、ウォルラースが再び動き出した。
ウォルラースは腰が抜けたみたいにロービンに近づきながら、バータフラを指さす。
「あ、あいつ! あいつ実は盗賊団です! 私の馬車を襲ったのもあいつらです! 私は脅されて仲間のフリを演じさせられていたんです!」
「本当かい?」
ロービンがバータフラをにらみつけると、バータフラは口をパクパクさせている。
相変わらず無表情なままで。
でもなんでバータフラはずっと棒立ちのままなんだろうと思ったそのとき、バータフラの右手に奴の寿命の渦が集まるのを感じる。
それも大量に。
メリアンとロービンが同時に動いたが、メリアンがバータフラに突撃するには位置的にウォルラースが邪魔だった。
ロービンが前のめりにしゃがみ込むと、背中の大剣の切っ先が地面へと届き、必然的に剣だけがロービンの背中から突き出て残る。
ロービンは両手を伸ばして大剣の柄を自分の頭越しにつかむと、刃の方向を変えながら大きく振りつつ前へと跳んだ。
次の瞬間にはその大剣が、バータフラの右手を肘のあたりで切り離す。
集中していた寿命の渦は集まりきらずに弾けるように消えた。
ロービンの攻撃は尚も続く。
大剣の腹がバータフラの顔面に真正面から炸裂する……バータフラは後頭部から背後の地下池の中へと倒れ込んだ。
「あっ、ありがとうございます。私のことを信じてくだすって感謝です!」
池というか水路は深さがあるのか、バータフラはみるみるうちに沈んでゆく。
メリアンはつかんで引っ張りあげると、即座に服を剥ぎ始める。
「盗賊団の入れ墨がないかどうか調べるよ」
ウォルラースはまだ腰が抜けっぱなしなのか、両手だけでズルズルとロービンの方向へ進む。
この姿、どこかで……ああ、セイウチ!
セイウチに似ているんだ。
それにしてもウォルラース、あんだけ太っているのに、あの移動力……けっこう腕力あるよな。
「あった。街道であたしらを襲った連中と同じ入れ墨だ」
上半身を剥いた時点でもう、右の脇の下付近に入れ墨を見つけたらしい。
焚き火の明るさとこの距離だと俺には正直それがブレドアと同じ入れ墨なのかはわからないが、メリアンがそうだと言うのならそうなのだろう。
「ね、ね、言ったでしょう?」
ウォルラースはロービンへと近づいてゆくが、ロービンはそれを手で押しのけつつ、子どもたちの元へと駆け寄った。
「この子たち……いつからこの状態なんだい?」
メリアンもロービンと一緒に子どもたちを見始める。
「この症状、街道であたし達を襲った盗賊団の一人が持っていた麻痺毒と似ている……ウォルラースさん、ずっと捕まっていたのなら、あいつらがこの子達に何かしたのを見なかったか?」
「わ、私は……」
ウォルラースはこちらをチラ見する。
ルブルムは俺に右手をつかまれたまま、大人しくしている。
マドハトまで俺の足にしがみついている。
ケティを背負う手が一本になったことで、ケティの体が背中からずり落ちかけている。
「ごめんなさい」
ルブルムが突然謝ったからか、ウォルラースの表情が少しだけ落ち着きを取り戻す。
「わ、私は……言う通りにしないとお前もこの子たちと同じようにしてやると脅されました」
「その時、バータフラは短剣のようなものでこの子たちに傷をつけていたか?」
メリアンが尋ねる。
「……い、いえ。長い針のようなものを刺してました」
メリアンがカマをかけたが、ウォルラースは素直に答えた。
今回の件について、ウォルラースは本当に被害者なのか?
だとすると、ますます手を出しにくい。
となると俺たちにできることは、出来得る限り手の内を見せずに安全平穏にこの場を切り抜け、ディナ先輩へしっかりと伝えること、だろうなぁ。
「なるほどね、針かい」
メリアンはメリアンで、とぼけたままでバータフラから脱がした衣服の確認をしている。
洞窟の床の中で比較的平たい場所へバータフラが身につけていたものを片っ端から並べ、握りこぶしで端からちょっとずつ叩いてゆく。
「この手の輩は何人か居たら一人ぐらいは解毒剤を持っているものだがな……おや?」
メリアンが手を止めたのはバータフラの左ブーツ。
盾の内側から小さなナイフを取り出し、ブーツを裂いた。
「魔石じゃないか。それも上等品の白魔石だ。ルブルム、ちょっと見てくれ」
メリアンが魔石を放り投げたので俺はルブルムの手を離す。
ルブルムは上手に白魔石をキャッチした。
「……魔法が二つ格納されている。一つは『生命回復』、もう一つは……蜂や蜘蛛の毒を解除する魔法に似ている」
「ロービン。この子たちに使ってみてもいいか?」
「メリアン、待って。毒消しをもたらす魔法の中には毒の効果を打ち消す効果の毒を生成するものもある。子ども相手に使うときには量の制御が必要になるかもしれないから、いきなり使うのは危険を伴う」
「じゃあ、あたしに使ってみてくれてもいい」
「健康な人へ使えば毒の状態になってしまう場合もある」
これ、まずはケティに使ってみたいってことだよな?
「……あのさ」
声をあげたはいいが、敵の持っていた得体のしれない魔石に格納された魔法だよ。
ルブルムの解析を信じないわけじゃないけれど、わずかにためらいが生じた。
「そうだな。ケティも恐らく同じ毒にやられているんだ。ルブルム、ケティを頼む」
俺が答える前にメリアンが指示を出す。
俺は肝心なときに判断をもたつかせる自分自身に苛立ちながら、ケティを背中から下ろして洞窟内にしゃがませた。
ケティの上体は、俺が後ろから抱きかかえるように押さえて。
ルブルムは白魔石を消しゴムみたいにつまんで持ち、ケティへと押し当てる。
魔法代償が集中されるのを感じる……緊張の一瞬……魔法を使った!
「『カウダの毒消し』という名前の魔法でした」
「カウダだって?」
カウダ? メリアンは知っているのかな。
「……ん」
ケティが声を上げる。
「ケティの意識が戻った!」
「良かった。ということでルブルム、子どもたちにも使えそうか?」
「使えると思います」
メリアンがどんどん仕切って子どもたちにも『カウダの毒消し』を使わせる。
熟練の冒険者っぷりが頼もしい。
ルブルムが毒消しを三人目の子どもに使い終わる頃には、ケティも会話できるくらいにまで回復した。
「ごめんね、リテル……私、足を引っ張ってばっかりだね」
「しょうがないよ。俺だって似たようなもんだし」
その言葉は慰めでも謙遜でもなく、本当に自分の不甲斐なさを感じていたから。
「あの……ところで皆さんは、どのようなご関係で?」
ウォルラースが尋ねてきた。
こいつはさっきからロービンの近くで大人しくしゃがみ込んで俺たちのことを観察していた。
「なぁに、あたしの連れが粗相してな。その借金の取り立てみたいなものさ」
メリアンが答えたのは、ディナ先輩の屋敷で事前に打ち合わせしていた内容とほぼ同じ。
ディナ先輩の店でラビツが作った借金を取り立てに行くという依頼を、ルブルムが受けたという体。
俺とマドハトはルブルムの従者扱いで、ディナ先輩が用意したとおっしゃっていた護衛は本来はメリアンのみだったのだろう。
でも、今「連れ」って言ったよな……まさかラビツの関係者? それは聞いてないよ?
「正式に依頼されたのは私だ。こちらは私の従者」
ルブルムが手のひらを俺たちの方へ向ける。
「僕、従者の従者です!」
手を上げて飛び跳ねるマドハト。
息を止めるがごとく続けていた緊張に、一呼吸入れられた感じ。
マドハトは俺が助けたからと慕ってくれているが、何だかんだでけっこう俺の方が助けられている気もするな。
「メリアン、さっきカウダって言ってたよねぇ? その名前、おいらも耳にしたことあるのさ」
ロービンが、起き上がった子どもたちの頭を撫でながら話に入ってきた。
「あたしも詳しくは知らないけど、王都キャンロル付近で最近有名な盗賊団なんだろ? でも……ウォルラースさん、あんたを襲った連中、自分たちのことカウダだって名乗ったかい?」
「……いえ」
「一般的な話として聞いてくれ。入れ墨を彫るような連中ってのは、自分たちの仲間集団に誇りを持っているもんなんだ。その名前を出しただけで尊敬されるとか、泣く子も黙るとか。盗賊団の場合は後者だな。名前を出すことでいちいち暴力で制圧しなくとも観念させて従わせる。だから襲いかかるときに名乗らないということは、誰の耳にも届いていない実績なしの駆け出し盗賊集団……そんな風に考えていたんだけどね。だってカウダってのは、隣国にまで名前が流れてきている悪党集団さ。そのカウダの名前を冠する魔法を持つ者なら、自ら名乗ってもいいはずだろう? なのにどうして名乗らないのかなってね。ウォルラースさん、あんたも不思議に思わないかい?」
メリアンがやけにもって回った言い方をしている。
「確かに私のときも名乗っていませんでした」
ウォルラースは落ち着いて答える。
「あたしが聞いていたカウダってのは、先祖返りと半返りだけの盗賊団なんだ。だから最初、こんな半返りのあたしが言うのも申し訳ないけれど、ウォルラースさん、あんたのことカウダだと思っていたんだよ。でも、バータフラのその魔石で事情が変わった。連中、半返りや先祖返りに偽装する装備を持っていたんだよね。角付きマントとか、先祖返りのマスクとか」
なるほど。
実はそのカウダって盗賊団には、逆に半返りや先祖返りがまったく居ないかもしれないと。
そしたらノバディもブレドアもバータフラもいわゆる「返らず」だから、疑われることがないもんな。
「ははーん。偽装したときだけ名乗る盗賊団ですと?」
「推測だけどね。だとしたら辻褄がって……静かに!」
メリアンが俺たちに向けて急に手のひらを広げる。
静寂の向こう、俺たちが入ってきた入り口の方から、馬のいななきが聞こえた。
● 主な登場者
・利照/リテル
利照として日本で生き、十五歳の誕生日に熱が出て意識を失うまでの記憶を、同様に十五歳の誕生日に熱を出して寝込んでいたリテルとして取り戻す。ただ、この世界は十二進数なのでリテルの年齢は十七歳ということになる。
リテルの記憶は意識を集中させれば思い出すことができる。
ケティとの初体験チャンスに戸惑っているときに、頭痛と共に不能となった。
魔女の家に来る途中で瀕死のゴブリンをうっかり拾い、そのままうっかり魔法講義を聞き、さらにはうっかり魔物にさらわれた。
不能は呪詛によるものと判明。カエルレウムに弟子入りした。魔術特異症。猿種。
フォーリーでディナやルブルムへ異世界から来たことをとうとう打ち明け、そして新たな呪詛をその身に宿した。
ゴーレムを作ることができる紅魔石をディナよりもらった。
ルブルムとケティを守り抜こうと心に誓った矢先、ケティを守れなかった自分に不甲斐なさを感じている。
・カエルレウム師匠
寄らずの森に二百年ほど住んでいる、青い長髪の魔女。猿種。
肉体の成長を止めているため、見た目は若い美人で、家では無防備な格好をしている。
お出かけ用の服や装備は鮮やかな青で揃えている。
寄らずの森のゴブリンが増えすぎないよう、繁殖を制限する呪詛をかけた張本人。
ディナ先輩、ルブルム、リテルの魔法の師匠。
・ルブルム
寄らずの森の魔女カエルレウムの弟子。赤髪の美少女。リテルと同い年くらい。猿種のホムンクルス。
かつて好奇心がゆえにアルブムを泣かせてしまったことをずっと気にしている。
カエルレウムの弟子を、リテルのことも含め「家族」だと考えている。
質問好きで、知的好奇心旺盛。驚くほど無防備。
ディナの屋敷でトシテルとの距離がぐっと近づいた。
戦闘時の息の合い方はケティが嫉妬するほど。
・ディナ先輩
フォーリーに住むカエルレウムの弟子にしてルブルムの先輩。
男全般に対する嫌悪が凄まじいが、リテルのことは弟弟子と認めてくれた様子。
アールヴと猿種のハーフ。壮絶な過去を持つ。
ゴーレムを作る魔法品をトシテルへくれた。
フォーリー以北への旅について、大量の忠告をしてくれた。
・マドハト
赤ん坊のときに取り換え子の被害に遭い、ゴブリン魔術師として育った。犬種の先祖返り。
今は本来の体を取り戻しているが、その体はあんまり丈夫ではない。
ゴブリンの時に瀕死状態だった自分を助けてくれたリテルに懐き、やたら顔を舐めたがる。
リテルにくっついてきたおかげでちゃっかりカエルレウムの魔法講義を一緒に受けている。
フォーリーの街中で魔法を使ってしまい、三年分の魔法代償徴収刑を受けた。
勇敢なのか無謀なのかわからないときがある。いつも明るい。
・ケティ
リテルの幼馴染。一歳年上の女子。猿種。
旅の傭兵に唇を奪われ呪詛に伝染。
リテルがずっと抱えていた想いを伝えた際に、呪詛をリテルへ伝染させた。
カエルレウムが呪詛解除のために村人へ協力要請した際、志願した。
リテルとの関係はちょっとギクシャクしていたのだが、再会したときにはなんかふっきれていたが、ケティの記憶の中のリテルと今のリテルとの違いに、やっぱり違和感を覚えている。
鍛冶に使っていたハンマーを武器として使う。
死にかけたり、盗賊団の毒で意識不明になったり、散々な目に遭っている。
・メリアン
ディナ先輩が手配した護衛。
リテルたちを鍛える依頼も同時に受けている。
ものすごい筋肉と、角と副乳を持つ牛種の半返りの頼もしい傭兵。
円盾と小剣を二つずつ持ち、手にはスパイク付きのプレートナックルを装備。
謎の襲撃犯を撃退し、リテル達と合流。
騎馬戦も上手な様子。どうやらラビツの知り合いである様子。
・ラビツ
兎種のラビツをリーダーに、猿種が二人と先祖返りの猫種が一人の四人組の傭兵。
そのラビツが、リテルのファーストキスよりも前にケティの唇を奪った。
北の国境付近を目指す途中、ストウ村に立ち寄った。
村長の依頼で村の近くに出た魔物を退治したあと一晩はお楽しみして、翌日の朝、旅立った。
ゴブリン魔術師によって変異してしまったカエルレウムの呪詛をストウ村の人々に伝染させた犯人。
・ノバディ
フォーリーから馬車を操っていた御者。実は待ち伏せ襲撃犯の仲間。
本来はフォーリー訛りではないようだ。
ケティの喉を裂いた直後、ルブルムに剣で喉を貫かれ死亡。
・ブレドア
メリアンに撃退された襲撃犯の一人。牛種
盗賊団の一味っぽい入れ墨をしている。
毒のついた針を持っていた。もう既に死体となっている。
・バータフラ
待ち伏せしていた二人の爬虫種のうち、逃げた方。
もう一人は、メリアンが倒した。
洞窟の奥でウォルラースを脅していたが、嘘がバレてロービンに倒された。
『カウダの毒消し』という魔法が封じられた白魔石を隠し持っていた。
・ロービン
一見して凛々しい青年で、筋力が高いが、ホブゴブリン。
獣種に似ているけれど、獣種よりももっと力強い異界由来の種族、という情報を、ルブルムは本で読んだことがあるという。
人の言うことを信じて疑わないタイプっぽい。
・ウォルラース
街道で襲われた商人。
ディナ先輩と因縁があるウォルラースと同一人物のようだ。
まだしっぽをつかませないが、怪しいことこの上ない。
・スノドロッフの子どもたち
魔石が採れるという伝説の地スノドロッフに住む三人の子どもたち。
盗賊団に誘拐された挙げ句、ケティ同様の毒で意識不明状態にされていたが、白魔石に封じられていた魔法で回復した。
● この世界の単位
・ディエス
魔法を使うために消費する魔法代償(寿命)の最小単位。
魔術師が集中する一ディエスは一日分の寿命に相当するが、魔法代償を集中する訓練を積まない素人は一ディエス分を集中するのに何年分もの寿命を費やしてしまう恐れがある。
・ホーラ
一日を二十四に区切った時間の単位(十二進数的には「二十に区切って」いる)。
元の世界のほぼ一時間に相当する。
・ディヴ
一時間の十二分の一となる時間の単位(十二進数的には「十に区切って」いる)。
元の世界のほぼ五分に相当する。
・クビトゥム
長さの単位。
本文中に説明はなかったが、元の世界における五十センチくらいに相当する。
トシテルが元の世界の長さに脳内変換しないでもいいくらい、リテルが日常的に使っていた単位。
・アブス
長さの単位。
元の世界における三メートルくらいに相当する。
・プロクル
長さの単位
一プロクル=百アブス。
この世界は十二進数のため、実際は(3m×12×12=)432mほど。
・通貨
銅貨、銀貨。
十銅貨(十二進数なので十二枚)=一銀貨




