0-4話 王都への招待!?
私たちは冒険者ブラックスターと話をしていた。
「街までは送ってあげられるけど、どうする?」
「ええ!?いいんですか!?」
「ちょうど帰るところだしね」
「ありがとうございます!」
やった、ついに街!
……の前に。
「それで解体の方だったね。やるから見てて」
「お願いします!」
シェノハさんがナイフを取り出して、モンスターのお腹を裂く。
「ほら、この奥にある赤い石、見える?」
「うん、見える!」
「これが魔法石。昔は魔石って呼ばれてたやつだね」
「へぇ……!」
魔法石=魔物の心臓的なやつ。
めっちゃ大事そう。
「引き抜いてみな。ちょっと力いるよ」
「よいしょ……!」
——スポン!
「取れた!」
「いいね。あとは角とかも素材になるよ」
「え、これも!?」
解体、思ったよりガチだった。
「これをギルドに持っていけばお金になるよ」
「ありがとうございます!」
「魔物によって素材も違うからね。覚えていくといい」
「なるほど……勉強しよ」
異世界、普通に知識ゲーだ。
「じゃあ街に行くよ。ついてきて」
「はーい!」
私たちはブラックスターの後について歩き出した。
「街ってどんな感じなんだろ?」
「絶対おしゃれでしょ!」
「いや俺はもっとゴツくてかっこいい系だと思うな」
「じゃあ勝負する?」
朱音ちゃんがニヤッと笑う。
「負けた方、お金ね」
「乗った!!」
「即決!?」
「早く負け顔見たいわ〜」
「まだ負けてないだろ!」
いつも通りすぎて安心する。
「……普通の街だと思うけどね」
シェノハさんが苦笑する。
「それでも私たちには新鮮かも!」
——そのとき。
「あれ、見て」
視線の先。
「……え?」
「馬車……襲われてない!?」
ゴブリンの群れが、馬車を囲んでいた。
「やばい!助けないと!」
「行くよ!!」
急いで向かった。
「援軍だ!!」
「もう少しだ、耐えろ!!」
兵士たちが必死に防いでる。
でも、限界ギリギリ。
「先手いくね!」
私は手をかざす。
魔力を集めて——
「葉っぱカッター!!」
——その瞬間。
ぐらっ。
「……え?」
視界が傾く。
気づいたら地面だった。
「ちょ、どういうこと……」
「春香!?」
「やばい、魔力切れだ!」
シェノハさんの声。
またもや神様に教えてもらってないことが起こった
どうしてあの神様はこんなにもおっちょこちょいなのか、、、
「魁斗くん、頼む!」
「言われなくても!」
魁斗くんが前に出る。
「身体強化!」
一気に加速。
ゴブリンを次々と斬り倒していく。
「これで最後だ!」
ズバッ!!
「……終わった」
「ナイス!」
「はぁ……」
助かった……。
「みなさん、大丈夫ですか?」
「助かった……でも怪我人が……」
「任せて!」
朱音ちゃんが前に出る。
「エレクトラヒール!」
淡い光が広がって、傷がどんどん癒えていく。
「すごい……」
「これで大丈夫なはず!」
「本当にありがとう……!」
「春香!大丈夫!?」
「うん……」
なんとか起き上がる。
「魔力切れだって」
「そんなすぐなくなるの!?」
「今は1日1〜2回くらいらしい」
「少なっ!」
「レベル上げれば増えるってさ」
なるほど、ちゃんとRPGだ。
「それにしても」
シェノハさんが感心した顔で言う。
「初心者であの動きはすごいよ」
「え、ほんと?」
「伸びるよ、君たち」
「やった!」
ちょっと嬉しい。
そのとき。
馬車の中から、ひとりの女性が降りてきた。
「助けていただき、ありがとうございます」
めっちゃ上品。
というかオーラすごい。
「私はアルケイ・アイシャ。この国の王女です」
「ええええええ!?」
王女様!?
「ご無事で何よりです!」
「ええ、大丈夫よ」
そして、にこっと笑って。
「お願いがあるのですが……一緒に城まで来ていただけませんか?」
「え!?いや、助けただけですし……」
「恩返しがしたいんです」
真剣な目。
「……」
「俺たちからも頼む」
兵士さんたちも頭を下げる。
「姫様がここまで言うの、珍しいんだ。お願いできないだろうか?」
「……わかりました」
断れないやつだこれ。
「ただ、長くはいられませんよ?」
「ありがとう!」
王女様、めっちゃ嬉しそう!
私たちは馬車に乗り込む。
出発——
そのとき。
コンコン。
窓を叩く音。
「シェノハさん?」
「ここでお別れだね」
「え?」
「私たちはもう少し狩りしてから街に行くよ」
「そっか……」
「また会おう。そのときは強くなってるんだよ?」
「はい!」
「絶対強くなります!」
「じゃあな!」
「ばいばーい!」
手を振る。
ちょっと寂しいけど——
また会える。
そう思った
——8時間後。
「ついた……!」
「長かった……」
そこにあったのは——
大きな城と、にぎやかな街。
「うわ、すご……」
「普通におしゃれじゃん!」
「……負けた」
「はい勝ち〜♪」
「くそぉ……」
どうでもいい勝負、まだ続いてたのだ。
「こちらです」
案内されて、城の中へ。
そして——
大きな扉の前。
コンコン。
「お父さま、ただいま戻りました」
中へ入った。
「おお、よく帰ったな」
王様、登場。
威圧感すごい。
「この者たちは?」
「助けていただいた方々です」
「ほう……」
じっと見られる。
ちょっと緊張する。
「娘を救ってくれて感謝する」
「いえ、当然のことをしただけです!」
(ちょっとかっこよく言えた)
「ところで、お主たち」
王様が言う。
「冒険者か?」
「まだです」
「そうか……ならちょうどいい」
「え?」
「私の依頼を受ける形で、冒険者をやらんか?」
「えええ!?」
いきなり!?
「報酬も出すぞ」
「いやいやいや!いいんですか!?」
「構わん」
強い。
王様、押しが強い。
「どうする?」
私たちは小声で相談。
「やる?」
「やりたい!」
「賛成」
「俺も」
「じゃあ決まり!」
「受けさせていただきます!」
「よし!」
王様、満足げ。
「ならパーティ名も必要だな」
「きた!」
私はすぐに言う。
「考えてました!」
馬車の中でそんな話をしたのだ
「ほう?」
「——re:Gate!」
「そうか、これからよろしく頼むぞ」
「はい!」
こうして私たちは——
正式に冒険者になった。
しかも、王様直属。
「よーし!」
ここからが本番だ。
「やってやろうじゃん、異世界!!!」
異世界生活。いや、冒険者での生活の始まりだ。
次回へ続く、、、




