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相談の神父様。 懺悔室での大ボケ回答集 ※ノリと勢いで綴ったファンタジー形懺悔集

ファーセル神聖国の外れにある、ブリズ教会。

ここにはどんな相談でも乗り、最も的確な答えを出してくれると言う評判の神父が居た。

そして今日も神父の元を尋ねる迷える子羊の姿があった。


「迷える子羊よ、お入りください。」


「失礼いたします。」


「本日はどのような懺悔を?」


「実はPTメンバーにちょっとした問題が起こってしまいまして、懺悔と言うか相談をお願いしたいのですが・・・

(この方が相談の神父様?しぶい声・・・きっと相当高位の方なのかな?)」


「我が教会はご相談もお受けしております。

 どうぞお話ください。

(低いテノールの声・・・男性の方かな?)」


「ありがとうございます。

 私のPTメンバーは魔法剣士である私を含めて6人。

 剣士、重戦士、魔術師、治癒師、シーフで組んでいまして、5人が私を巡って喧嘩を始めてしまったのです?」


「まさか、PTメンバーは全て女性ですか?

(・・・ハーレム・・だと?)」


「さすが神父様!!全てご存知なのですね!!

 (やはりこの方が相談の神父様!!)」


「・・・・・・(ぽそ)爆発しなさい。」


「あの・・・何か?

(何て言ったんだろう?ちょっと聞こえなかったかな。)」


「いいえ、何でもありません。

 それでPTメンバーはどのような方なのですか?

(いけないけない、つい本音が出てしまった。)」


「はい、剣士は私と同じ18歳で、容姿は金髪碧眼、スレンダーな175㎝。

 普段は凄くぶっきらぼうなんですが、根はすごく優しい子なんです。

 

 例えばこの前も、Sランクの魔獣の討伐依頼がありまして。

 移動時、急に「あんた達みたいなノロマに合わせてられないわ。先に行かせて貰うね。」と言って駆け出しました。

 

 Sランクに単独で挑むなんて自殺に等しいですから、私達も慌てて追ったんです。

 すると、倒れた少女と魔獣の間に彼女が剣を構えて立っていたんです。


 彼女は絶対に言いませんが、きっと少女の悲鳴が聞こえたんですよ。

 彼女はエルフですから、すごく耳がいいんです。


 彼女はああいう事を言って私達を急かしたんでしょうね。


 でも、魔獣を倒し終わった後、少女にお礼を言われ「あんたの為に倒したんじゃないわよ。私はただ、こっちから魔獣の気配がしたから来ただけなんだからね。」

 と真っ赤な顔で言っていたのが凄く可愛かったです。」


「・・・・・・(ぽそ)エルフのツンデレっ子・・・だと?」


「重戦士は17歳で、身長は180cmと大柄なんですが、銀色の髪と瞳の素敵な女性なんです。

 巨大な盾と堅固な鎧で私達PTの守護神なんですが、ちょっと無口でして・・・


 でも凄く気遣いが出来て、すごく女の子らしいんです!!


 この前も罠を踏みそうになった治癒師の子をそっとフォローしたり、迷宮に時々居るジャイアントラット、あれを見て皆がキャーキャーしている間、1人で黙々と殲滅したり、野営で皆が寝静まった後、みんなの服を繕って居る事もありますね。


 でも彼女も弱点があって、お化けだけは苦手みたいです。


 ゾンビやグール、スケルトン等はバッサバサと倒すのですが、ファントム(幽霊)だけは苦手なようでした。

 

 この間も炭鉱の調査中、アンデットの群れがあり、最後にレイス(ファントムの上位種)が出てきたとき等、可愛い悲鳴を上げて私の服の裾をつまんで青くなって居たりしたこともありましたね。


 いつもは守って貰っている私ですが、そんな時は逆に私が彼女を守ってあげたくなってしまいます。」


「・・・・・・(ぽそ)ギャップ萌えの無口っ子・・・」


「魔術師は少し上の20歳、カラスの濡れ羽のような黒髪と瞳が特徴で身長は168cm、物凄いダイナマイトバディなんですよ。

 彼女は皆のお姉さん的存在で、私がリーダーとなっては居ますが、彼女がリーダーでもいいと思えるぐらいなんです。


 知識力も豊富で、冒険のサポートはもちろん、他の子の色々な悩みも親身になって相談に乗ってくれるんです。


 私も何度か相談に乗ってもらったり、お姉さんと思って甘えてしまう時もあったりするんですね。

そんな時は「貴方はリーダーだけど、もっと皆を頼ってくれていいのですよ。私もお姉さんとして支えてあげますから。」と言ってくれたりもするんです。


 そんな時はさすがの私もグッと来てしまいますね。


 魔法の威力も凄く、20歳という若さで最上級魔術まで行使可能なのも高ポイントです。


 彼女が努力している所って誰も見た事がなかったので、生粋の天才とも思っていたのですが、休日や夜の見回り時はこっそり努力していたのです。


 そんな縁の下の力持ちな彼女はPTに無くてはならない女性だと思います。」


「・・・・・・(ぽそ)努力家な知的お姉さん・・・」


「治癒師は16歳で緑の髪と目で身長は166cm、実は元々シスターだったんです。


 それが、台所では塩と砂糖を間違ったり、皿を割ってしまうのは当たり前。

 何も無い所で転ぶのはデフォルトで、お風呂上りに服を着忘れて出てくるなんて事もあります。


 でも治癒の実力だけは本物で、驚く事に戦闘時に失敗をすることだけは無いんです。


 ただ、教会としては損失の方が大きく、もてあまして困っていた所を、魔獣退治の特別依頼で一緒に冒険したことをきっかけに、私達PTが引き取る事となりました。


 元々教会のシスターだったのが、いきなり冒険者なんて大変なことばかりだと思いました。

 実際、最初はなれない冒険で凄く大変そうでしたが、凄い頑張りでもういっぱしの冒険者となったのです。


 時々、何が原因なのかわからない失敗を起こすことがあるのが玉に瑕なんですけどね。」


「・・・・・・(ぽそ)ドジッ子シスター・・・まで。」


「最後にシーフ、彼女も16歳で茶色い髪と瞳で150cmの小柄な子です。


 すごく明るい子で、シーフとしての実力もかなりのものです。


 彼女がトラップの解除を失敗したところなんて見たことはないですね。

 戦闘でもその素早い動きで敵を翻弄し、連携できないよう攪乱する事を得意としています。

 アイテムや中距離飛び道具の使い方も凄くて、シーフという職業は彼女の為にあるといっても過言ではないぐらいです。


 それに彼女が居るだけでPTが明るくなるんですよ?

 ムードメーカーという所でしょうか?

 どんな絶望的な状況でも、彼女が諦める事はありませんし、私達は彼女の笑顔に救われている事はかなり多いのです。


 ただ、人よりちょっと食欲旺盛で、あの身体の何所に入るんだろう?ってぐらい食事を取ります。

 ・・・おいしいものを人よりも多く食べられるのはちょっとうらやましいですね。

 すぐにお腹がすくので、小遣いが全部食べ物に消えているようで、大変そうでもありますが・・・」


「・・・・・・(ぽそ)腹ペコ属性の元気っ子・・・だと・・・」


「私のPTはこのような構成になっています。」


「とても素敵な子達のようですね。

(羨ましい・・・とてつもなく羨ましい・・・)」


「ありがとうございます♪」


「そして一体、どのような問題なのですか?」


「はい。

 いつもは彼女達と一緒にお風呂に入っていたのですが、この街には大浴場のある宿屋が無かったようで、借りる事が出来た宿屋は2人までしか入ることの出来ない湯船だったんです。


 そこで、今日は誰と一緒に入るかってケンカになってしまって・・・

 相談しようにも魔術師もケンカに参加してしまったので、困っていたのです。

 そんな時神父様のお話を聞いて、神父様なら相談に乗っていただけるのではないかと!!

 どうすれば良いでしょうか!!」


「死ねば良いと思います!!

(きちんと皆と話し合うべきではないでしょうか?)」


「死!?」


「あぁ・・・いえ・・・すみません、気にしないでください。」


「はい?・・・あ・・・は・・・はい・・・

(死ねば良いって言ったよね?何か怒らせてしまったのかっ!?)


「そうですね・・・例えば想い人等は居るのでしょうか?

(危ない危ない・・・きちんと相談に戻らなければ・・・

 たとえ、同意の上でのただれた関係とは言え、こういう時は想い人を優先させてあげるといいでしょうか。)」


「想い人・・・・ですか・・・?

(何故いきなりそんな話を!?でも、相談の神父様だ何か考えがあってのことだろう。)


 そうですね・・・故郷で待ってくれている幼馴染でしょうか。

 王様から「国の為に旅立って欲しい。」と言われて、あの人の事を始めて愛しいと思ったのです。


 あの人は旅立ちの時「ずっと待っている。戻ったら結婚しよう。」と私の気持ちを受け取ってくれたんです。


 ずっとその言葉を心の支えに頑張ってきました。

 戻ったら必ずあの人と結婚したいと思っています。」


「・・・・・・(幼馴染までっ!?)」


「でも、何故このようなことを?」


「爆死しなさい!!」


「爆死!?」


「・・・・・・はっ!?

 すみません興奮してしまいました・・・

 なんとも羨ましい・・・もといけしからんことですな。

(5人の女性をもてあそんだ上、故郷に幼馴染を待たせているとは・・・悪の極みです!!)」


「え・・っと?何か悪い事をしていたでしょうか?

(爆死って何!?何か神父様の逆鱗に触れるような事を言ったか!?)」


「当たり前です!!

(モテナイ男だって居ると言うのに、女性6人を弄んだあげく、悪い事とすら思っていないとは!!)」


「ええっ!?当たり前の事をしてしまったのですか?

 すみません、教えてくださいッ!!」


「ええ、常識を知ってください!!

(そんな素敵な女性を囲うなどとんでもない!!)


 想い人が居ると言うのに、5人もの女性とお風呂に入っているとは、代わって欲しい物です!!じゃない、実にけしからん事です!!

 普通は1人でお風呂に入り、想い人のことを考えながらその猛りを沈めるものです!!」


「あの人のことを・・・はっ!?そうです・・・

 そう言う事も必要ですよね!?

(1人でゆっくり出来る時間が出来たのなら、あの人との事を思い出し、心を穏やかにしろと!!)」


「普通はそういうものです!!

(1人の女性に絞るべきなんです!!)」


「ええっ、普通はそういうものだったんですか!?・・・知らなかった・・・

(冒険者は大風呂に皆で入って絆を深めるものと習っていたが、1人でゆっくり入って良かったのか・・・)」


「知らない事は罪ではありません。知ろうとしない事こそが罪なのです!!

(きっと複数の女性を愛する事が当たり前と育てられたのですね。

 これを期に1人の女性を愛する事を知ってくれれば良いのですが・・・)


 貴方のこれまでの行いは過ぎた行為ですが、これからはしっかりと正しい行いをすれば良いのです。」


「神父様っ!!私、今日ここに来て良かったです!!

 目から鱗が落ちましたっ!!

(こんな発見があったなんて・・・さすが相談の神父様ですっ!!)」


「ではお行きなさい!!

 貴方に神のご加護があらんことを!!

 (一夫一妻ですよ!!)」


「はい!!ありがとうございました!!

 そうか~、女の子同士だからと言っていつお一緒にお風呂に入らなくても良かったのか・・・


 私も女の子!!たまには彼のことを思い出して、幸せに浸ってもいいのよね。

 ・・・うふふっ」


「えっ!?女の子だったのっ!?

 男と思ってアドバイスしてたっ!!」



すでに相談に来ていた少女は帰った後で、神父の問いに答えるものは居なかった。

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