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第77話 標的・・・


 私は考え事をしながら子供たちの狩りを見守る。


 不謹慎だが地上界の事をどうしても考えてしまう。


 今後のことはだいたい決まっているが、なるべくはやく対応したい。


 ・・・


 子供たちを交えた彼女の狩りがひと段落したみたいだな。


 狩りをしたモンスターを捌き食事をはじめる。


 私はその間をみて直視の宝珠を見る。


 直視の宝珠を覗いてみると、1匹の獣人が映されていた。


 誰だこいつ!


 私は見た瞬間に異様な殺気を放つ。


 彼女と子供たちは私をみた。


 こいつはいけない、殺気を引っ込めて冷静さを保つ。


 間違いない、こいつがターゲットだ。


 管理者が見つけたのか、この獣人を追跡しているみたいだな。


 臭獣人か。


 黒い毛で覆われた熊のような顔立ちをしている。


 なぜか頭の頭部に長い人間の女性のような黒髪が見えるが?


 あきらかに付け毛をつけているように見える。


 なんかおかしいだろう、ファッションなのかな?


 見た目は熊の獣人だが、なぜそのような変なかっこうをしているのかはわからない。


 それに金色のど派手な鎧を着てい赤いマントをつけている。


 成金趣味のどこぞの王族や貴族がつけている見たいな格好だな。


 ファンタジー世界の王とか英雄が式典で纏う装飾品がついた装備みたいだな。


 正直思うがまったく似合ってない。


 まぁ、美的センスはそれぞれだから、臭獣人ではそれがあたりまえの容姿かも知れないな。


 近くに2匹の犬らしき獣人がいるな。


 こいつの手下だろうか。


 白い細身の柴犬みたい犬の顔をしている獣人と、もう1匹は茶色で体格の良い顔がブルドックみたくつぶれた犬の顔をしている。


 2匹の獣人は軽装備のプレイトメールを着用している。


 ファンタジー世界の人間の兵士が着ている格好のようだ。


 従者のようだが、からだの大きさがやけに小さいな。


 小さいというのは間違いか、確か臭獣人はからだがかなり大きいと聞いたな。


 それだと犬の獣人が人並みの身長だとしても、倍以上の大きさがあるということか。


 そう考えるとかなりでかいな。


 だいたいだが、身長が4、5メートルくらいに考えられるな。


 それ以上に気になることがある。


 左手に持っている青緑のクリスタルの穂先がついた槍だが、穂先の刃の部分の周りの景色が歪曲して見えるのだ。


 まるで空間が歪んでいるみたいに見える。


 まさか空間が歪曲していることはないだろう。


 穂先からなにかを出しているのかそれとも幻術とかそんな類のものかな?


 直視の宝珠でみるかぎりそんな様相に異様な感じに見える。


 いったいどういう事だろう。


 何か特殊能力をもった武器なのかも知れない。


 これには気をつけなくてはいけないな、私は警戒に値する武器だと判断する。


 厄介な武器を所持しているな、臭獣人よりも異様に感じる。


 槍のほうがやばい感じがしてならない。


 ・・・


 ターゲットは確認できた。


 顔は覚えた。


 本当に敵対するやつの顔は一目見れば覚えるという事か、脳裏に焼き付いて離れない。


 できれば今いって始末してきたいな。


 一端直視の宝珠を見るのをやめる。


 ・・・


 さてこれから、どうしようか。


 今現在は彼女と子供たちの狩りはいたって順調だ。


 私は少し離れて行動しても問題は無いと思う。


 だが心配なのは確かだが。


 ・・・


 うむ、


 彼女に守護者のドラゴンのところに行ってくると告げる。


 これは先にかたずけたい案件だ。


 少しでも早いほうがいいだろう。


 守護者のドラゴンと対応策を協議したいのである。


 彼女は私の話を聞いてくれて問題ないと告げてくれた。


 やはりいい女だ、私の事を良くわかってくれている。


 私は無理しないで狩りをしてくれと告げる。


 彼女は了解してくれている。


 私は俊足を使いすぐさま、守護者のドラゴンのもとへ向かう。


 ・・・


 守護者のドラゴンのいる大部屋についた。


 中にはいると、いつもどうり守護者のドラゴンは寝ている。


 私に気付き起き上がるが、心なしか元気がないように見える。


 もしかして先日の模擬戦で負けたこと気にしているのか。


 私は早速だが先ほど、直視の宝珠で見た光景を守護者のドラゴンに話す。


 が、返事がいまいちはっきりしない。


 先日負けたことがそんなにショックだったのかな。


 今の私の心境でこういうやつを見ているとムカついてくる。


 でも重要な案件だ、反故にできないのでまずは守護者のドラゴンに元気になってもらいたいがどうしようかな。


 適当に話を作っておだてるしかないのだが。


 でも何を話していいかわからない。


 守護者のドラゴンとは冒険者が来た時と先日の模擬戦くらいしか親睦が無いのだ。


 先日負けたことの話に手を加えてうまく話を持っていくか。


 他に話題がないから仕方ないな。


 適当に先日の模擬戦のごまかす話をでっちあげる。


 とりあえず。


 「あぁ、ゲイトさん先日の模擬戦を試合してくれて有難うございました」

 まずはお礼お言い話をきりだす。


 守護者のドラゴンはからだをビクッとさせた。


 かなり気にしているようだな。


 「先日の事なのですけど、まぁ私が一応勝っちゃったみたいなんですけどね。

 実はそのことで謝りたいことがございまして」


 守護者のドラゴンは、私がなんで謝らなくてはいけないか、意気消沈な気分で聞いているな。


 実はあまりにもあなたの攻撃がすごくて、私はチート行為をおこなっていましたので、そのことを謝りたいと思うと、話をきりだした。


 守護者のドラゴンは 「何!」と言って立ち上がり、「なんだと」 と言って声を荒げた。


 「実は魔法をより多く子供たちに見せようと思って、魔力補助のアイテムを使っていたんですよ」


 私はアレスから奪った神剣を守護者のドラゴンに見せ剣を前に置いた。


 守護者のドラゴンは目をみひらき神剣をまじまじと見ている。


 「これは翼人が作った剣なのか」


 「うーん 私にはそれは何のことだかわからないのですが、冒険者が襲ってきたときがありましたよね。

 そのうちの一人の冒険者が持っていた武器ですね。

 確かアレスと言う赤毛の青年が持っていたんですよ。

 この剣のどういう能力があるのかは私は知らないのですが、切れ味が良く又魔法の能力を上げることができるみたいなんですよね。

 能力が凄まじくて、本来模擬戦では使っていけないと思ったのですが、あんまりにもあなたが強いんでつい使ってしまったんですよ。

 こんな武器を模擬戦で使ったことを誤りたいと思いまして」


 守護者のドラゴンは神剣を手に取りまじまじと見てる。


 「変わった形をしている剣だな、こんなものが人間界にあったのか」


 「剣の形はいたって普通の剣でした、私が少々いじくってしまってそんな形状になってしまったんですよ。

 でも切れ味は尋常ではなくいいですよ。

 試しに切ってあげてもいいですけどどうでしょうか」


 「いや、それはいい」


 「魔法付加価値がすごいので試しに弱い魔法使ってみればわかるのですけど」


 守護者のドラゴンは試しに剣を握り風刃ウインドカッター の魔法を唱えてみた。


 守護者のドラゴンは剣を振り向くと同時に風刃ウインドカッターの効力で剣からすさまじいソニックブレードが発生した。


 大部屋の半分くらい範囲で突風が吹き荒れくるう。


 「なんだこれは、剣を振っただけなのにこれほどの威力が出るとは。

 貴様なんてものを使ってくれるんだ、聖なる戦いにこのような無粋なアイテムを使うとはなにごとだ」


 「いやー、なんというか申し訳ないです」


 「私が負けたのもこの剣の威力のせいといって過言ではないか」

 

 「まぁ、見ての通り本当は私の実力でなくて、その剣頼りだったのでなんか申し訳ないと思ってましてそれで、誤りたいと思っていたんですよ。

 本当にすいませんでした。

 謝罪します」

 と言って私は頭を下げた。


 下げたくないのに頭を下げるという事は前世の仕事でよくあったことだ。


 なれた感じで私は頭を下げることにした。


 「むむ、模擬戦というから付き合ってみたがこんな無粋なアイテム使うとは卑怯ではないか」


 「はい、すいませんでした。

 怒るのはもっともだと思います。

 あたなの力がすごくてつい使ってしまったんですよ。

 申し訳なく思います。

 私の実力ではそのアイテムが無ければ到底勝てませんでしたよ」

 と言って平誤りをする。


 「まったく、こんなモノ使わなければ、私は負けなかったのではないか。

 使ってしまったものはしかたないが今後気をつけたまえよ」

 と言って少し機嫌を直してくれたようだ。


 やはり先日負けたのがショックだったんだ。


 私の実力ではなく神剣のせいで負けたと思ってくれたので、機嫌を少し直してくれたみたいで本当に良かった。


 でもね私は回復魔法と最後のスキル使用以外は使わなかったんだけどね。


 それにあんたが先に約束をしたダンジョンから出るエネルギーの魔力供給無しと言う話だったんだが、先に破ったのはあんただろうがと、心の中で思っているけどね。


 チートしていたのはあんたじゃないかと心の中では思っているがぐっとこらえる。


 それよりも話を進める為、機嫌を直してもらいたいんだ。


 ・・・


 機嫌を少しは直したので、先ほどの臭獣人の話をきり出す。


 直視の宝珠からターゲットらしい臭獣人を見たのだがどうすればいいという事を相談する。


 できるならば今からでも言って始末したいと伝える。


 ・・・


 「うむ、目標は定めたようだな、あとは管理者次第なのだがな」


 問題があって翼人たちが張ったダンジョンの周りにある結界の解除がうまく進んでいないという事だった。


 どうやらかなりの強力な光エネルギーで永続的に結界を張るシステムのようだ。


 外からエネルギーを供給しているらしく、中からは解くのは難しいという話が聞けた。


 解くのに時間がかかってしまうと被害が出てくるし、逃げられてしまう可能性もある。


 こちらとしてはなんとか早くしてほしいと催促する。


 守護者のドラゴンは難しい顔をして、管理者次第だとしか言わないな。


 なかなかうまく物事が進まないか。


 私は残念に思い一端帰る事にする。


 そして明日もう一度出直してくると守護者のドラゴンに言って帰ることにした。


 ・・・


 狩りをしている彼女と子供たちのところへ向かう。


 特に問題はなかったみたいだ。


 ちょうど狩りも終わったみたいで帰る前のようだった。


 みんなでいっしょに帰宅することにする。


 ・・・


 寝床部屋に戻ってきた、特にいつもどうり以上は無い。


 私は直視の宝珠を取り出し様子を伺うが頭の中に浮かぶ画面が森林地帯の夜の場面に切り替わっていて特に異常は何もなかった。


 先ほど見た臭獣人の姿は映ってはいないな。


 夜ではどのみち動かないだろう。


 なにか動きがあれば映し出されると思う。


 私は石片を食べて休んでしまおうと思ったら、彼女が近くに来るように呼んでいる。


 子供たちが生まれてから外からの安全を保つため私がなるべく部屋の入口付近に陣をとっていたのだが今日は近くに来いと言っているみたいだ。


 前はいつも寄り添って休んでいたのだけど同じように来いと言っているみたいだ。


 やはり彼女も私が去っていくのは寂しいのだろう。


 もう寄り添って寝ることはないかも知れない。


 今日は近くで休むことにする。


 あぁ、もうすぐ別れか、


 ここに彼女といられたらいいのにな・・・

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