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第76話 追憶・・・


 模擬戦を終えて、寝床部屋に帰ってきた。


 帰りがけは、狩りをしながらと思っていたが。残念なことに、一匹のモンスターにも出会わず帰ってきてしまった。


 先ほどの守護者のドラゴンと戦いで、気配で恐れたせいかどこかに隠れてしまったのだろう。


 あれだけの、魔力放出していれば仕方がないか。


 こんな時ように非常食用の倉庫を用意してあるので、今日はそこから出して食べることにする。


 彼女と子供達もお腹が空いているみたいなので、倉庫から獲物を出しみんなで食べてしまう。


 なんか家族団らんみたいで、こういうのはいいな。


 しかし残念なことに、私は近々、地上に行かなくてはならない。


 子供たちも大きくなったら成人して別れてしまう。


 そう考えるとなんか切ないな。


 また彼女との別れをしなくてはならないな。


 彼女をまた一人にしてしまうのか。


 これも仕方ない事か、このダンジョンで住んでる者の役目だと思うからな。


 このダンジョンは生存競争も激しいし、地上で何かあったら動かなくてはならないこともわかった。


 過去にも数件事件が、あったみたいだからね。


 今回は私がいかなくてはならないか。


 どの世界もルールがあり縛られることもあるだろう。


 それが良し悪しにかかわらずに受け入れるしかないか。


 ・・・


 食事を食べ終わったので、石片を食べて休むとするかな。


 その前に銀色の球もとい、直視の宝珠と言ったか、そのアイテムで地上の様子を伺おうかな。


 からだから触手を出して直視の宝珠を持ちあげる。


 嫌な光景が映らなければいいのだけどね。


 直視の宝珠を使い覗いたのだが、真っ暗な光景しか映しだされなかった。


 そうか、今は夜の時間帯か、それもかなり暗いな、真夜中と言っていいだろう


 いろいろ角度を変えて覗き込むが特に変わったような様子は映し出されていない。


 夜の時間帯には特に異常はないみたいだな。


 この時間帯になにかあったりしたら逆に怖いよね。


 でも獣人たちって、夜光性とかないのかな。


 今回は見たかぎり何も起きていないけど、まぁ、真夜中だからそれもあるだろう。


 臭獣人が暗躍しているのは確かみたいだから、これからはいい光景は見られないだろうな。


 せっかくの地上を見られるアイテムだが台無しになった代物だね。


 今日は疲れたので見るのはここまでにしよかな。


 それではゆっくり休むとしよう。


 ・・・


 さてと休み終えたので、そろそろ動きだすとしようかな。


 私は起きだし石片をいつもどおり食べようとしたら。


 !


 とんでもないことがおこっていた。


 何かと言うと、なぜか子供たちが私の最強状態の機械的生命体(

メタルハウンド) のスキルを使っているのだ。


 それも子供たち全員4匹ともにだ。


 ホワイ、どうしてこうなんたんだ。


 もしかして、昨日最後に使った技を見て真似して使ってみたのかな。


 でもあれって私の切り札で最終形態の最強のスキルだよ。


 普通には使えないと思うんだけど、なんで使えているのだろう。


 よく見ると、私のと少し違っていて、からだは銀色になって強化されているが、それぞれの子供たちの大きな触手の部分の形状が違っているのだ。


 先端の刃が少なかったり、尖った棘の針のような形状になったりして、それぞれ形が武器使用には間違っていないが変わっている。


 それと、先端が重すぎてか支えきれずに、床面におろしている子供もいるのだ。


 索敵と望遠透視能力ルビーアイ で子供たちを詳しく観察してみる。


 魔力の流れが激しく魔核から流れており、力が圧倒的に増している、身体能力は確かに上がっているのだ。


 だが、力不足で使いこなせていないで動くのもできないみたいだ。


 私を真似して変化したのだろうか?


 それも私は最上級スキルを真似している。


 非常に難しいと思っていたのだが、子供たちはできてしまっているのだ。


 いや、他のスキルを会得するよりも目の前で見ていたからわかりやすかったのかも知れない。


 特に上位系の魔法では、イメージが難しくまず理解しないといけないだろう。


 そもそも生まれてまだ間もないのだ。


 本能的に使えるスキルはあるがそれでも、母親を真似して使っていることがほとんどだ。


 雷撃系はローパー使えると思うが、彼女がたまに教えているが教えながらではないとまだ出せていない。


 魔法やスキル使うのはそれなりに経験が必要なのだ。


 それもイメージで魔法の発想をしないといけないので、イメージすらできないと魔法は発動もしない。


 例えば魔法で言うなら、雷連弾サンダーガトリング あれは先に大きな雷の球を膨大なエレルギーを圧縮した塊を発生させるイメージをする。


 雷の膨大なエネルギーを利用して複数の小さな雷玉サンダーボール が連続的に発射するイメージをしているのだが、たぶんそんなのわかることは無理だろうな。


 重力弾グラビトン の魔法もそうだ。


 重力を知らなければイメージできない。


 重力がかかり重さで圧縮するイメージをおこせなければ使うことはできないと思う。


 見ただけでは何をしているのかわからず使うのは難しいだろうな。


 それに比べ変化形のスキルは、見よう見まねで真似したのだろうな。


 幸いにも望遠透視能力ルビーアイ が子供たちみんな使えているみたいなんだよ。


 彼女が真っ先に教えたらしい。


 私は教わった事なかったのだが、というか先に適当に何となくで魔法覚えてしまったのと、母親ローパーがいる階層はここよりも厳しい環境だったのでそんな余裕はなかった。


 それに、父親にあたるモンスターもいなかったしね。


 魔法とスキルは自分で先に使ってしまったし、母親ローパーも教えなくても大丈夫だと思ったのだろうな。


 今回、子供達ができたことは喜ばしい事なので、まぁいいかな。


 子供達ができることわかっただけでも良しと考えるか。


 本当は電撃系統を真似してほしかったんだけどね。


 あとは成長し使いこなしてくれればいいだろう。


 ここを去るのにいたって、子供たちが成長の片鱗を見せてくれたので嬉しいことだ。


 昨日の模擬戦は無駄にならなかったようだな。


 ・・・


 しばらく見ていたら、子供たちの変化が解けた。


 解けたのはいいが、そのあとぐったりして動けないでいる。


 いきなり大技使ったのだから仕方ないだろうな。


 子供だから魔力ぎれと、からだに負担がかかったんだろうな。


 成長と経験でそのうちどう使うかはわかると思うから今はいいだろうね。


 あ、彼女が子供たちに近寄って何か言っているみたいだな。


 一応、回復魔法ヒール を使って体調を気遣っているね。


 先ほど変身した事を怒っているみたいだ。


 私はここで口だすことはやめておこう。


 ・・・


 さてとそれでは、石片を食べて直視の宝珠でも覗こうかな。


 嫌なものは見えませんにように、お願いします。


 私は直視の宝珠を使い覗き込んだ。


 森林地帯が広大に見える。


 赤色に染まって見えるな。


 夕焼けかな、火ではなくてよかったよ。


 私たちはお腹の空き具合で行動しているので、時間帯が不適当にである。


 時間の感覚がほぼ無いに等しい。


 このダンジョンで気にしているのは私だけだろう。


 宝玉の角度を変えいろいろ見渡すが前の場所と違っているらしく、森林地帯の風景しか見えない。


 もしかして、あの時は管理者の意向で特定の場所を見せていたのかな。


 今回は角度を変えいろいろ見ても獣人どころか集落のようなものも見えないな。


 やはり管理者が選定して前の光景を見せたのかもしれないな。


 なにか問題があった時は、この前と同じ状況の事が見えるかも知れないという事か。


 これからは、こまめに直視の宝珠を確認しないといけないか。


 地上の獣人界に異変は起こっているのは確かだ。


 蠢いている臭獣人を早く探してもらいたいな。


 そうしたらすぐに行って始末してくるのに、待っている時間ほどもどかしく長いものはないな。


 現状は待つしかないのか。


 今のうちに私がここを去る事を、彼女に伝えておくかな。


 先に出て行くことだけは言っておこう。


 ・・・


 私は子供たちを怒りながらあやしているいる彼女に声をかける。


 こんな状況だが話しかけるタイミングが無いので仕方ないだろう。


 もうすぐしたら私はここを去ることを告げる。


 彼女はわかっていたように返事をうなづく。


 でも今回はここへもう帰って来られないかも知れないと告げるが、特に気にしているようには見えなかった。


 そうだよな、このダンジョン生存競争厳しいので、なにがあってもおかしくない。


 いかに強いモンスターだって、生き残るのは至難の業とかしか言えない。


 そう考えると別れなんて当たり前の出来事だろう。


 それとも私がまたここへ帰ってくると思っているのだろうか?


 そのことは彼女しかわからないけど、


 彼女一人になると心配だと告げた。


 子供たちを巣立ちをする時にこのフロアに別に部屋を確保して住み分けるように告げる。


 雄ローパーは巣立ちさせてもいいけど、雌ローパーは一緒にここにいてもいいのではと告げる。


 母親ローパーがいた時はそうだったから大丈夫だと思う。


 1匹ではこの階層を生きぬいていくのは厳しいだろう。


 彼女は理解したようなそぶりを見せ、子供たちのほうを見渡した。


 なんかしんみりしてしまったけど別れはいずれ来る。


 こればかりはどうにもならない。


 たぶん私の言葉が半分も分っていないだろう。 


 でも私が思う気持ちは伝わっていると思う。


 同種族同士とかそういうのではなく、私は彼女のことを気に入っているのだ、彼女も私の事を好きだと思う。


 だからこそ別れはつらいな。


 別れてしまうとお互い生きていることさえ分からなくなるから。


 会えないとかと違うんだよね。


 生きて無事にいる事が気がかりになってしまう。


 正直、管理者の意向を反故にしたいよ。


 でも、地上であんな虐殺のような行為起こさせているものがいるならば、対応できる私が行かなくてはいけないだろう。


 奈落のダンジョンの番人と呼ばれるモンスターの存在である私の仕事だ。


 これをやらなければ、彼女や母親ローパーか子供たちがいかされるかもしれない。


 それだったら、まだ力がある私がいったほうがいい。


 他に影響がでないように、私がしっかりとこなしてこなければいけないな。


 相打ち自爆覚悟でもやらなくてはいけない。


 相手は自ら神と名乗る者たちだ、簡単には倒すことできないだろう。


 それもあとに残さないよに、相手を消滅をさせる覚悟で戦わなければいけないな。


 こんなことはやりたくはない仕事だ。


 ただ、あとに残っている者がいるんだ、残された者の為にやらなくてはいけない。


 やりたくない仕事と別れもつらい。


 泣けたらとっくに泣いているだろう。


 彼女といた時間が尊く感じられる。


 生死を分かち合った時間を過ごしているとこんな気持ちになるのかな。


 ただいっしょにいただけではないんだ。


 生死を共に暮らしていたからね。


 しっかりと使命はたしてこよう。


 できるなら帰ってきたい。


 ・・・


 しんみりしてしまったな。


 彼女といれらる時間は残り少ないんだ。


 少しでも子供たちの成長の為に狩りに連れて行かないとな。


 私はまだ調子の悪そうな子供たちに、神剣を使い魔法を付与で超回復魔法グレーターヒール を唱える。


 子供たちは、なんとか回復し動けるよになった。


 昨日、私の魔法とスキルは見せた。


 今日は彼女と子供たちで狩りをさせよう、私はサポートに徹して安全を確保するか。


 彼女に伝え、今回は先頭に彼女がたち子供とともに狩りをおこなうように伝える。


 少しでも成長してもらいたいものだ。


 ・・・


 森林地帯、狼族の斥候が各獣人たちの村に伝令を告げに走っている。


 内容は我が魔王軍に軍門に下り傘下になるか、それとも黒猫族の集落のように皆殺しになるかどちらか選べとと言う事だ。


 先日の黒猫族の村の襲撃はいわば見せしめの為におこなわれた行為であった。


 おこなった狼族の中にもやりすぎだと思っているものはいるが。


 意見したものは、その場で粛清される。


 恐怖の為に、嫌でも従うしかなかった。


 狂狼人と言われたガイは前魔王の傘下にいた時から名のはせ、恐れられた存在だったが、以前よりも力を増している。


 力を増した理由はわからないが、狼族では束になってもかなわない存在になった。


 狂狼人ガイは魔王になれる存在なのかもしれないと思いし始めている。


 魔王となる為、動き出した狂狼人ガイを止められる獣人たちはいるのだろうか、


 獣人界で暗雲がたちこめる・・・

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