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第44話 子供ができ考え深い……


 なんとか守りきったようだ。


 今回も体はぼろぼろで、限界を突破してなんとか生き残れたって感じかな。


 部屋の中がめちゃくちゃだ。


 どこもかしこも、崩れ破損がひどい、焼け焦げになった壁や床柱などもあり、天井まで崩れている。


 とりあえずこの部屋のあとかたずけをしてから、生まれた子供たちを見にいくとしよう。

 こんな部屋の状態では、子供たちにとっては危険すぎるだろう。


 インプの死体もあるし、子供たちのためにも整理しておかないといけない。

 瀕死ひんしの状態の私だがやらなくてはいけないな。


 どこぞのブラック企業よりもひどい話だ……


 とりあえずインプの形の良いやつは、部屋の片隅に置いといて冷却魔法で凍らせておくか。

 食糧としてはかかせないからね、つぶれたやつは、食べてしまうことにしよう。

 食べて血肉にして傷の治りを早めるのだ。


 今回もこれだけダメージを受けたのだ。

 体力回復には相当な量を食べないといけない、食べながら作業を続けようとしよう。


 神剣を使って魔法を付加で回復すれば、触手の再生はできそうだ。

 体力的にはこの前の戦いより残っている。

 少しは鍛えたかいがあったって事なのかな。


 …… …… ……


 子供ができたので石片も多く調達をしてこないといけないか、この部屋の石片は黒焦げなので食べるのは問題があるからな。

 食べるため、石片の量も必要なんだよ。

 余計な仕事が増えて本当に困るよ、お祝いの席だと言うのにね。


 彼女はどうやら5匹ほど生んだらしい。

 5匹分増えたから石片の補充も大変だ。


 石片を食べただけでは成長しないが、魔法力を補えるので大切な食べ物だからな。


 …… …… ……


 そういえばローパーって遺跡の番人て言われているらしく、このダンジョンて何か大切なものを守るための重要な立場だったのだろうか?

 ガゼルが言っていた、神が作った生物兵器だと。


 ちょっと気になるが、今は朽ち果てたダンジョンになっているのだろう。

 でも、ダンジョンから生成されるモンスターがいるので機能はしているはずだよね。


 守る物がなくて番人が増えて良いのだろうか疑問に思うところだ。


 …… …… ……


 うむ、部屋のかたずけの収拾がつかなくなってきたな。


 焦げた壁とか柱とか砕いて食べているんだけど、余りにもひどすぎて、他のところから運んでこなくてはいけない。


 それともこれだけ部屋がめちゃクチャになったので近くの空いているところに移動しようか。

 でもこの部屋には愛着があるし、それに非常食用の倉庫もあるので悩むとこだね。


 隣の部屋の壁を開けて、出入りできる入り口でも作ろうか。

 神剣を使えば何とかできそうだ。


 やることが結構ある、めんどくさくて嫌だけど早めに片付けてしまおう。


 …… …… ……


 しかし今回も、ひどい戦いだったな、なんか戦うこと自体が違うような気がしてきた。

 生存をかけた戦いでもここまでするのかな?

 でも私、死にたくないし。


 子供ができたので、今回は特に力をいれたけど、他ののモンスターだったらすぐにあきらめるか、自分だけ逃げてしまうよね。


 襲撃して来たインプもおかしいけど、あんな群れで統率してこなくてもいいじゃないか。

 まったく生存競争の桁が違っていないか、このダンジョンはおかしすぎるよ。


 と言うか、このところ死にかけることが多すぎないか?

 でも他のモンスターは私が狩って殺して食糧にしているのだから何とも言えない。


 食べるために殺し、死んでしまうのは当たり前の世界だからどうにもならない。

 私もいつ死んでもおかしくない状況なのは確かだろう。


 でも、ここでは殺す理由が食糧目的だから、人間の世界と違って生きるために殺すことが前提だから割り切ってできるからまだましかもしれない。


 恨み、妬み、お金、復讐、快楽、欲望、時にはなんとなくで、人を殺す。

 このダンジョンでは感情が入り込めない世界だから、殺すにも割り切れるだけ良い事なのかな?


 私は食べるためにモンスターを殺してきた、それは前世での人間であった時と同じだろうか?


 食べ物を食してるのだから誰かが変わって生物を殺しているだけだ。

 自分で見ないだけで多くの生き物が知らずに殺されている。


 食糧だとわかっているけど実際には、一般の人は殺す過程を見ないから肉や魚を平然として食べていられる。


 自分でやらないだけで専門の従じる人がやってくれるから、生き物を食べるのに罪悪感とかまったくおきない。


 前世で動物愛護で保護するとか言っている人たちがいる。

 けどそれって食糧にする生き物はどうなんだろう。


 一匹の子猫が捨てられ死んでしまうからかわいそうだからって誰か保護してとか言ってる話は聞く。

 豚とか鶏を保護してとかは聞かないよな。


 同じ一つの命ではないのかな?


 命の価値を一度動物愛護協会の人に聞いてみたいよ、何の違いがあるのかをね。

 まぁ、ほとんどが仕事と割り切ってお金のために働いているのだから、動物愛護とか本当は気にしていないのだろうな。


 ネットニュースで調べると、職員が虐待をしている記事とかみたりしていたからな。


 生き物を殺したものを食べるのは嫌で、ベジタリアンになって肉とか食わないとか海外で多いらしいけど、植物だって生きているんだからどうなんだろうね。


 たまに、植物のモンスターがここにいて、襲われ食べられてしまいそうになるんだけど、どうなんだろう。

 

 一応、モンスターでも植物だよね。

 生きているんだよ、ベジタリアンの人はここへ来たらどう考えるんだろうな。


 命ってなんだろう。

 生まれた子供のこともあるし、考え深くなってしまう。


 今回のインプの襲撃も生存に関する事柄だから、仕方がないことかもしれない。

 私のようなモンスターがこの階層に増えてしまったら、自分たちが危険に侵されるのは当然にあるだろう。


 私よりも生まれた子供を優先にねらってきたから、新しい脅威が生まれるのを恐れたんだろうな。

 それが弱肉強食のモンスターの世界ではあたりまえの常識なんだろうね。


 あ、でもその考えだと人間も同じか、潜在的な脅威を取り除くことに間引きするのだから生物に関しての常識といっていいのかな。


 でも人間はやりすぎていないか、常識がおかしすぎるのかも知れない。

 人間以外の知的生命体は排除するとしか考えつかない。


 他の生物で知的な生物が出てきたらどうするんだろう。

 おそらくは排除にむかう可能性が高すぎるな。


 口では共存だとかいう人も多く出てくるが、しかし現実は排除するに決まっている。


 同じ単一生物のほうがいいのは必然だ。


 同じでもちょっと違うだけで、争いが起こっているから別の知的生命体との共存など到底無理だろう。

 知的生命体が他の種族で出てきたら怖い。


 …… …… ……


 人間は知能が高くなりすぎて常識の多様性がありすぎる。

 常識の違いで争いごとおこるのが多すぎる。

 そもそも相手を理解する常識が欠けているのだろうか。


 …… …… ……


 無害でかわいい生き物には愛護精神をおこない生かす。

 無害でも家畜など食べる目的とするもは殺すこと前提だから生かす価値観もない。


 ある意味、変な常識感だよね。

 日本ではこれがまかりとおる。


 海外ではまったく考えつかないこともあるだろう。

 日本に来て無害な鳩を捕まえ食べてしまう外国人とかいるし、生き物はどれも同じという考えが少ないのか。


 国、町、村または世の世論、統率者の時代によって常識が違ってくる。


 人の数の論理で間違っていることでも常識ということはたくさんある。

 時代によって全く逆の考えになってしまうから怖いことこのうえない。


 前世でも、10年前の若い頃、当たり前だったことが、できなくなったとか突然言われたことがあった。

 一世代、違えば常識がまったく逆になって注意されることも多数あった。

 この異世界ではそれ以外に違う常識があるのだろう。


 剣とか魔法とか言う意味が不明な超能力があるし。


 地上界の人間の世界では、王とか皇帝とか貴族とかいそうだな。

 そいつらが唱えている常識とかが、ある意味怖くて人間界にはいけそうにない気がする。


 冒険者が来て感じたが、ろくでもない考えのやつが多そうな気がする。

 地上ではそんな世界になっているのかな?


 地上に出てみたいけど、不安のほうがまさっているから、もっと力をつけて強くなってからではないといけそうにもないか。


 …… …… ……


 インプは中堅のモンスターだと思う。

 デーモンに進化したけど、あれが上位の存在だろう。


 それもデーモンって、階級があって力が違うのではなかったかな。

 デーモンていわば悪魔の下っ端だよね。


 私が戦ったのはいわゆるグレーターデーモンてやつだろうな。

 悪魔の中では下のほうだ。


 地上に上位の悪魔がいたら、今の戦力では到底戦えない。

 神がいるらしいので悪魔がいるのも確実だ。


 もっと鍛えるしかないか。


 …… …… ……


 あれれ、なんで前世での余計な事を考えたんだろう?


 子供ができたから考え深くなったのかな?

 それとも人間だった頃を懐かしんでしまったのか?


 なんか今日は変だ。

 頭でも打ったのだろうか?

 攻撃を受けすぎたのは事実だし。


 …… …… ……


 ここ最近は、本当に死にかけすぎだよ。

 それも上位の魔法とか使ってなんとか生きびている。


 子供たちが生まれたが心配だな。


 少しでも生き残ってほしいから、強くなるためにサポートする予定だが、なんでも限界というものがあるだろう。


 私が生まれた時のように、狩られてしまうかもしれない。


 …… …… ……


 子育ては彼女がやってくれると思うけど、育児放棄とかで私が面倒を見ることがないことだけは願っておこう。


 私のサポートはあくまで敵対するものの排除だけでいいだろう。

 いつもどおりの食糧の調達でいいかな。


 大きく育ったら狩りのやり方で強くなる方法を仕込めばいいか。


 いろいろとやることができてきたな、教えるほうが難しいんだよね。


 …… …… ……


 なんとか部屋も片付き終わったな。


 石片とつぶたインプを大量に食べたのでエネルギー補給は十分だ。

 神剣を通して回復魔法ヒールを使う。


 おぉ、触手が全部、再生した。

 モンスターを食べたあと回復すると再生がするのだな。

 血肉になるということだね。

 治って本当に良かったよ。


 下位の回復魔法だけでは心もとない。

 上位の回復魔法を使えないといけないな。


 確かゲームで上位回復魔法グレーターヒールがあったと思ったけど今度使えるか試してみよう。


 それと光属性魔法の攻撃魔法を覚えなくてはいけないか。

 悪魔がいるのだったら闇属性に有効な攻撃がほしい。


 …… …… ……


 部屋もかたづいたし、傷も治った。

 そろそろ子供たちの顔を見に行くとしようかな。


 ちょうど彼女が石片を砕いてあげているところだ。

 私も生まれたばかりと同じだね。


 おなかの部分に口しかないんだよ。

 体長は30センチのプリン見たいな形で肌色をしている。

 いわゆるキモかわってやつかな。


 触手も何もないので気色悪くないんだよね。

 5匹とも同じ形で色も同じ。

 雄か雌かはわからないな。


 と言うか私はやっぱり雄だったんだ。

 あの一件依頼、そうなのかもしれないと思ったけど、確実に雄だとわかった。


 今頃気づくとは何ともいえないな。

 いい機会だからローパーの生態も調べようと思う。


 …… …… ……


 私が近づいたら生まれたばかりの子供たちは彼女の後ろに隠れてしまった。

 まぁ、そんなところだろう。


 子供たちが大きくなって巣立ちをするころ、階層を移動してみようかな……

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