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ぷらすわん ~1しか上がらないけれど、最強が目指せます~  作者: 雷風船
第三章 天下無双剣闘会

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一日目が終了


 一日目が終了した。


 三番目の部屋で本日の終了を宣言すると、セシリアが「もう終わったのね」と言って一息を入れていた。

 シヴァニは、何も言わないが「やっと終わった」とその表情が物語っている。


 今日は予定通り三つの隠し部屋を、それぞれ20回ずつ周回した。

 倒したデュラハンの数は……10+20+50を20周だから、全部で1,600騎。


 うん、随分と倒したものだ。


 得られた経験値は、【けいけん】のひらがなスキルを使っているので実質160万騎分。


 さて、結果はというと…………



 名前:シヴァニ・メリディナル

 種別:鬼人族

 年齢:16歳

 性別:女

 職業:神官

 レベル:1,048

 攻撃力:12,628(631,400)

 魔力 :13,681(684,050)

 防御力:12,436(621,800)

 精神力:25,304(1,265,200)

 運  :42


 スキル:【剣術(★★★★)】、【結界(★★)】、【灯り(★)】、【縮地(★★)】、【治癒(★)】、【浄化(★)】、【鑑定(★)】、【防御(★)】




 ステータスレベルが1,000を越えてくれた。新しいスキルも二つ、【鑑定(★)】と【防御(★)】を手に入れることができた。

 そして、角の色は…………濃いピンク色に。人族ならSSランクの冒険者に等しいステータスだから、それも当然か。


 セシリアとは半々で倒したのだけれど、800騎も倒したお陰か、剣術の星が一つ増えた。

 これは大きい。


 このステータスの数値まで上がれば、剣闘会の本戦出場はまず大丈夫だろう。


 角の位置も間隔が随分と近づいた。


 四の五の言う鬼人族は少なくなったはずだ。


 次にセシリアだが…………



 名前:セシリア

 種別:人族

 年齢:17歳

 性別:女

 職業:勇者(■■■)


 レベル:1,188

 攻撃力:157,960(7,898,000)

 魔力 :128,432(6,421,600)

 防御力:128,090(6,404,500)

 精神力:146,456(7,322,800)

 運  :84


 スキル:【剣術(★★★★★:剣聖)】、【回復(★★★)】、【縮地(★★★★)】、【耐性(★★★)】、【灯り(★★)】、【集中(★★★★)】、【限界突破】、【鑑定(★)】、【魔力剣(★)】、【お■■く】



 セシリアの方は、目だって「これが!」という点は見つからない。

 もちろん、ステータスの上がり幅は、例えば攻撃力は7,000ほど上がったのだから、シヴァニよりも上がっている。ただ、元の数字が大きいだけに、目を見張るような点はない。


 もっとも、セシリアは剣闘会に出場するわけじゃないから、ここでの上がり幅に大きな意味はないんだけれどね。


 もしも俺が全てを一人で倒していた場合、上がっていた数値はオール1,600。


 もちろん元のステータスの数値が「兆」の単位なのだから、二人と比較してはいけないのだけれど、一つのレベルが上がるために必要な経験値は、彼女たちの方が俺よりも遥かに多いが、実際の伸び幅だけ見れば、俺は追いつくことができない。


 ただ、目標として掲げた10万、20万というステータスはちょっと難しいかもしれない。


 二人とも、自分のステータスを確認したのか、シヴァニは目を丸くして驚いているし、セシリアは黙って頷いている。


「し、師匠、オレって強くなりましたよね?」


「ああ、大丈夫。あと20日あるからこのまま頑張ろう」


「はい!」


 シヴァニは嬉しそうだ。



 ■□■□



 今日のテントは、この三番目の隠し部屋に戻って建てることにした。この隠し部屋の広さは一辺が100メートルほどあるだろうか?広い部屋だ。


「ここって、また沸くんですよね? 寝れますか?」


 シヴァニが不安げだ。


「ああ、大丈夫。一度、討伐が終われば、部屋から出ない限り、リポップはしないから」


「そうなんですね」


 そう、モンスターハウスは出現した魔物や魔獣を討伐し終えたら、その部屋が無人になるまでリポップは始まらない。この階層だとリポップのタイミングは20分ほどだけれど、この部屋にテントを張るから魔獣が出現することはない。


「じゃあ、夜番もなくて良いのかしら?」


「もちろん」


【まっぷ】で確認しているけれど、今日は、この迷宮に潜る冒険者は誰もいなかったから、夜、寝ているところに誰かが尋ねてくる可能性は極めて低いはずだ。


 そして、俺はテントを二張、出した。


「昨夜と同じように大きい方は二人で使って。俺はこっちで休むから」


「え?今夜も一緒に寝ないの?」


 昨日も、テントは男女で分けた。

 セシリアが少し不満気だが、シヴァニもいるのだから、ここは我慢してもらおう。それに、同じテントで寝ても、何かイベントが発生することもないのだから。



 ■□■□



 夜。


 夜食を食べて、【クリーン】のスキルを使って体をきれいにしてから、二人は早めに就寝させた。


 夜食中に、シヴァニは眠そうになっていたから、さすがに丸一日の戦闘は疲れたのだろう。

 元気だったセシリアも、シヴァニと共に素直にテントに入った。


 俺は、テントの外に置いたテーブルに座って食後のコーヒーを飲んでいる。


 地球の記憶はないが、妙に落ち着くのは、俺の前世でその習慣があったのか、あるいはコーヒーに含まれるカフェインのお陰か……


(さて……)


 鬼人族の国、ボンヌでラヴィンの足跡を辿るつもりが、気がつくとダークエルフ族の国で迷宮に潜ってしまった。


 まあ特に期限が定められた行動をとる必要に迫られているわけではないし、縁あって知り合ったシヴァニを放っておけなかったのだから仕方がない。


 これからどうするかだが、とにかくシヴァニのレベリングをしっかり行って、ついでだから「天下無双剣闘会」も見学していこうか。


 予定では、シヴァニのステータスは10万まで上げたいと思ったが、レベル50のデュラハンを160万騎分倒しても、レベルで約500、ステータスで数千しか上がらなかったから目標には届かないだろう。


 あまりにも伸びが悪かったら、下の階層に潜ろうとも思うが、それでも到達できるのは数万のステータスが限界か。


 もっとも、5万以上のステータスがあれば、角の色は白になるだろうし、剣闘会もいいところまで進めるはずだ。

 もしも今の【ふやす】を使った50倍のステータスで出場したならば、優勝も間違いなくできる。


 後始末を考えると、その選択肢は取らないけれどね。


 あくまで素の状態でシヴァニには頑張ってもらうのが、この後のことを考えれば大切なことだろう。


 そんなことをいろいろと考えていると……


「うん?」


 俺は、部屋の奥の隅に、魔力が揺らぎ始めたのを感じていた。


(なんだ?)


 この部屋はデュラハンが集まるモンスターハウスだ。一度、討伐が終われば、俺たちが部屋を出ない限り新たな魔物が湧くことはないはずだが……


 この魔力の揺らぎは、魔物の出現を示している。


 そして――――



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