第5話 ゾンビハンター
パシッ!
ぐえっ
ピシッ!
ぎゃん
ゾンビは嫌がっている。
とても嫌がっている。
僕の手作りゴム鉄砲から放たれた輪ゴムを嫌がっている。
――――――
『良く効く製薬』を目指すぼくたち3人。
じいちゃんの軽トラ。
今のじいちゃんは運転が出来ない。
「ばあちゃんに任せときな!」
キキキーーッ!キュキュキュキューーーッ!
「オラオラー!ぶっ飛ばして行くよーっ!」
キュルキュルキュル!ブロロロロローーーッ!!
ば、ばあちゃん・・・
「どうやら、ここまでだねぇ。」
街に着いたぼくたち。
ここからはゾンビが多くて車だとひいてしまいそう。
ぼくたちは車から降りて歩くことにした。
「グオオォォォーーー」
ぼくらに気付いたゾンビたちが襲い掛かって来る!
ぼくはゴム鉄砲で応戦!
ピシッ!
ゾンビの突き出した手に命中!
ぐえっ
ゾンビは嫌そうにしている。
ちょっと痛いみたいだ。
「グオオォォォーーー」
ピシッ!パシッ!
ぐあっ!ぎゃん!
ゾンビたちは後ずさって行く。
「よっしゃ、大ちゃん。今のうちに行こうねぇ。」
ぼくたちはゾンビの襲撃をかわしながら街の中心街に近づいて行く。
市街地に入るとゾンビの数が増えてきた。
ぼくはゴム鉄砲で、
ピシッ!
ばあちゃんは巨大ハリセンで、
パァーン!
じいちゃんは・・・見守って。
どうにかこうにか前へ進んだ。
遠くの方に大きなビルが見える。
『良く効く製薬』だ。
「大ちゃん、もうすぐ着くよぉ。」
「うん!」
その時だった―――
「そこの2人、逃げて!!」
迷彩服を着た3人の男の人が走って来た。
そのうち1人が手に持った武器で攻撃してくる!
パァーン!
ばあちゃんが巨大ハリセンで武器を弾いた!
良く見ると、新聞紙を棒状に丸めたもの2本をロープでつないだ手作りヌンチャクだった。
「ちょっと兄ちゃん!何するの!」
「いや、後ろにゾンビが・・・」
「このゾンビはウチのじいさんだよ!」
「え!?・・・でも危険です!」
「危険じゃないよ!ぼくのじいちゃんは人を襲わないよ?」
「そんなわけ・・・」
「ホントだもん!」
「ダメだよ!見逃すわけにはいかない。」
パァーン!パァーン!パァーン!
ばあちゃんは3人を巨大ハリセンで威嚇すると走り出した!
「逃げるよ!大ちゃん。」
ばあちゃんはじいちゃんの手を引き、ぼくも続いた。
「あ!ちょっと待っ・・・」
「グオオォォォーーー」
近くにいたゾンビが彼らに襲い掛かる。
ぼくたちはその隙に逃げることが出来た。
「ハァハァ・・・大丈夫かい?」
「うん、大丈夫。」
「あの兄ちゃんたち、何だろうねぇ。」
「じゅんさんが言ってたゾンビハンターじゃない?」
「そうかね。」
「じゅんさんはハンターはゾンビを殺すって言ってたけど、誤解かも・・・」
「そうかね。」
「武器が紙ヌンチャクだったでしょ?」
「神粘着?すごくベタベタしそうだねぇ。」
「あ~・・・そうかもね。」
「それじゃあ、行こうかね。」
「うん、行こう!」
『カ~ラァス~なぜなくの~・・・』
街のスピーカーから夕刻を告げる音楽が流れて来た。
「おや?もうそんな時間かい?」
「そう言えば、お腹空いてきたかも・・・」
「そろそろ帰ろうかねぇ。」
「そうだね。」
ぼくたちは、家に帰った。




