第六十七頁ー新しい一日
空には、まだ朝の光がわずかに差し始めたばかり
朝霧があちこちの道に薄く漂い、
街灯の明かりもまだぼんやりと残っていた。
…
ワイワイ…ワイワイ…
雑多な人の列が、ゆっくりと大きく開いた門の方へ進んでいく
見慣れた制服姿で、鞄をきちんと手に持ち
笑顔を浮かべ、あちこちで小さな会話が交わされている
...............
タタタッ…タタタッ…
人混みの中から、見慣れたオレンジ色の髪が俺の方へ駆け寄ってくる
明るい笑顔を浮かべ、みんなの中で高く腕を伸ばしながら
「おい!ハル!」
「おはよう!」
...
のろ…
「…」俺の体がゆっくりと振り返り、目が次第に細まる
…
ピタッ!!!!
「…」レンの両足が突然止まり、体が俺の目の前で長く滑る
…
…
プルプル…プルプル…
「ハル…それって…」レンがゆっくりと俺に指を向け、顔が青ざめていく
...
ふぁ~~……
「レン?」俺が口に手を当て、目を閉じる
「おはよ~う~」
…
「何が…起きたんだ…」レンの目が大きく見開かれ、体が微動だにしない
「たった…数日の休みだったのに…」
「なんで…目が…」
「…なんで目の下があんなに真っ黒なんだ?…?」
…
ピーン!
「まさか…まさか…」レンの唇が小さく動き、一つの考えが頭をよぎる
…
ポン...
「ハル…お前、思い切りがいいな…」レンが軽く俺の肩を叩き、目を細めて顔を寄せる
「誰と一緒にいたのかは知らないけど…」
「友達として、俺は応援するぜ!」
「でもちゃんと相手の子に責任取れよ?わかったな?」
...
ふぁ~
「お前…何言ってるんだ…?」俺の目が徐々に開く
「もちろん…責任は俺が取るさ…」
「他の奴に代わりにやらせるわけないだろ。」
…
コツン…コツン…
「いいぞ、ハル!」レンが軽く俺の肩を突き、近づいてくる
「それでこそ男だ!」
「で、結局その子は誰なんだ?」
…
「誰って…何が…?」俺が軽く首を傾げる
…
「他に誰がいるんだよ!」レンが手で口を覆い、耳元に寄り添う
「お前が休みの間ずっと一緒にいた女の子だよ!」
「教えてくれよ!」
「絶対に誰にも言わないから!」
「結局、ヤマザキさんか、アマミヤさんか、それとも…」
…
「お前の言う…イシカワさんのこと?」俺が目を丸くする
…
…
ポン
「ハル。」レンが突然後ろに下がり、俺の両肩を叩いて顔をしかめる
「お前の女の好みを馬鹿にしたり皮肉るつもりはない。」
「でも…お前の周りにいる女の子の中で…」
…
ガシッ!
「結局…なんであいつなんだよ?」レンの手が徐々に握りしめられる
「外見が好きなら、スタイルなら、ヤマザキさんやミズノさんの方がずっといいだろ?」
「性格ならアマミヤさんの方がずっといいのに…」
「なんで…結局何がお前を…」
...
「クラスで…あいつだけが全部覚えてたから。」俺が目を丸くする
「みんなが手伝ってくれても、情報がちょっと足りないものが多かった。」
「結局最後はあいつに頼むことになった。」
...
「へっ?」レンが突然体を硬くし、目が凍りつく
「ハル…お前…まさか…女の好みが…」
…
ガサゴソ…ガサゴソ…
「忘れたのか?」俺が鞄に手を入れ、仕切りの中を探る
「休みに入る前に…」
「中村先生がクラスにレポートを出して提出するよう言ってただろ。」
「だから帰ってからみんな情報を山ほど送ってきてくれて。」
「でも被ってるものが多くて、足りないものもあって…」
「中には的外れなものまであった…」
...
スッ
「だから結局イシカワさんに頼んだんだ。」俺が軽く紙の束をレンの方に差し出す
「こういうのはあいつが意外と得意で。」
「それに…ちょっと熱意が強すぎるくらいで…」
…
…
アハハ…
「なんだよそれ…」レンが後頭部に手をやり、口を歪めて笑う
「ただのレポートのためかよ。」
「てっきりハルがもう“会”に入る覚悟ができてるのかと思ったぜ?」
…
「会?」俺が首を傾げ、目を丸くする
「どういう意味だ?」
…
スッ
「クラスの男子会だよ!」レンが突然近づいてくる
「ついこの間までみんなで一緒にゲームして…」
「そのあとでくだらない話をしたり…」
「それにクラスの女の子をいろんな項目でランキング付けしてたんだぞ!」
…
はぁ…
「相手がお前でよかったよ。」レンの体が軽く力を抜き、目を閉じる
「普通の奴だったらクラスの男子どもにやられてたところだ。」
…
「え…?」俺が突然体を硬くする
…
「考えてみろよ。」レンが体を真っ直ぐ伸ばし、腕を横に伸ばして目を固く閉じる
「普段から電気も水道も完備したヤマザキさんみたいな子と二人きりでいることが多い。」
「昼飯の時間にはいつも可愛い子が待ってる。」
「最近はもっとすごい電気水道完備の子が近くにいるし。」
…
「でもお前がアサギリさんの近くにまでいたら…」レンが軽く目を開ける
「あいつらお前を始末してたかもしれない。」
「本人は気づいてないかもしれないが、男子どもは彼女を女神扱いしてるからな…」
…
ポン!
「ねえ、コバヤシさん!」突然、誰かがレンの肩を強く掴む
「さっきの話、もう少し詳しく聞かせてくれる?」
…
ギクッ!
「…」レンの体が軽く跳ね、喉が凍りつく
…
ゴゴゴゴ…
「コバヤシさん!」別の人影が腕を組んで後ろに立つ
「男子ども、ちょっと暇を持て余しすぎてるんじゃない?」
「それとも一人ずつ、私のサンドバッグになってみる?」
…
クイッ…クイッ…
「ハックン…」誰が軽く俺の服を引っ張る
「早く教室に行きましょう。」
「イシカワさんが教室であなたを探してるわ。」
「どうやら…レポートのことでまだ何か足りないみたい。」
…
コツ…コツ…
「じゃあ急がないと!」俺が背を向け、校舎の方へ足を向ける
「もうすぐ提出期限だ!」
…
スーッ…
「ハル!早く戻ってこいよ!」レンが腕を真っ直ぐ俺の方に伸ばす
「早く説明してくれよ!」
「友達を置いていくなよ!」
「この…」
...
ガシッ!
「コバヤシさん!」誰がレンの腕を強く掴む
…
「助かった、シラカワさん!」レンの顔に笑顔が広がり、目が輝く
「早く説明してくれよ!」
「ハル以外にこの二人に耐えられる奴なんていないだろ!」
…
ガシッ!!!!
「でも私も聞きたいことがあるの!」シラカワさんの目が固く閉じられ、唇に微笑みが浮かぶ
「不思議ね…どうして知らなかったんだろう…」
「いつから…クロミが女神になったの?」
…
ワナワナ…ワナワナ…
「…」レンの顔が青ざめ、唇が何度も動く
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教室の中、周りには書類の山が積まれ
黒板には紙がびっしりと貼られ
黒い鞄が机の間にいくつも置かれている
そこに残っているのは、ただ二人の影だけ
…
スッ
「また君たちに頼んでしまったな!」中村先生が大きな模造紙を軽く差し出す
…
「いえ、とんでもないです!」一人の少女が軽く手を伸ばして巻物を受け取る
「もともとこれは生徒会の仕事の一部ですから!」
「ではいつものように、昼休みにこの結果を貼ってもよろしいでしょうか?」
…
「実は…」中村先生が軽く手を高く挙げる
「今回だけは、すべてのクラスが帰りきるまで待ってくれないか?」
「明日の朝になってから生徒たちに見せるようにしてほしい。」
…
「申し訳ありません。」少女が軽く首を傾げる
「でもよくわかりません。」
「なぜそうする必要があるのでしょうか?」
「普通に考えれば、すべてのクラスがすでに試験を終えているはずです!」
「これ以上確認する必要などないはずです!」
…
コツ…コツ…
「構わないさ!」中村先生が両手を後ろに回し、扉の方へ歩み寄る
「ただ、あのレポートを少し見直す時間が欲しいだけだ!」
「今年はなかなか面白い生徒が多いからな!」
ガラッ…
…
…
スッ…
模造紙がゆっくりと広げられる
…
フッ…フッ…
金色に輝く髪に、青いメッシュが入った中
明るい笑顔と、輝く目
「さすがお姉さん、間違ってなかったわね、後輩くん!」
「でも…あなたを入れる前に…」
「勉強以外で…あなたには他に何があるの?」
...
...
大きな紙の中央に、学年ごとに分かれた列
タイトルには「第1学期中間試験結果」
一年の列の一番上、金色の枠で囲まれた名前
「1-Fクラス --- 100点」




