気分新たに
――翌朝。
一睡もすることなく日の出を迎えた凡吉は、改めて『諸天万界』の画面に目を向ける。
行者:凡吉
体質:虚無之体
無漏之体
天武之体
呑天丹田(下丹田)
四凶罪丹田(中丹田)
五象丹田(上丹田)
神祇:殺戮神帝・・・
権能:龍神眼・・・
称号:探偵・・・
境地:練気境3段
功法:天羽剣法(大成)・・・
技能:煉丹術(一品)・・・
(……なんとか、やっていけますように……)
毎度思うが、今の自分は人間なのだろうか? その答えは、今もなお、出てこない。
その代わりとばかりに、凡吉は無我夢中で融合、精錬、修練を徹夜で繰り返していた。そのおかげで、今の自分はそれなりに強い部類に入るだろう……人間かどうかは知らないが……。
自身の小屋で融合、精錬、修練を繰り返す凡吉だったが、ふと、視界の端に『諸天万界』の告知マークが出ていたのでそれを押す。
精錬値10万点を使用し、『諸天万界』の権能を強化できます。
どうやら、これまでの過程で精錬値が10万点獲得したらしい。前回の強化では、それなりに権能を強化し、『神祇』というチートまで手に入れた。
凡吉は迷うことなく『はい』を押す。すると、画面が少し乱れた後に文字が現れた。
『諸天万界』の進化に伴い、以下の能力が得られました。
貯蔵塔の空間拡張:100平方キロメートル
金銭と経験値/精錬値の兌換・解放
瑞宝塔の取引階位・解放
回収機能の強化:回収する物体の質量・体積の上限引き上げ
精錬塔の機能強化:1時間に一度、精錬塔に精錬値100点付与
修為塔:1時間に一度、修為塔に経験値1000点付与
聚魂塔の空間拡張:10000体
『神祇』・『称号』・『体質』の融合/精錬制限・解除
(おー……)
『神祇』などの解放制限はありがたい。
チラッと瑞宝塔の出品内容を見てみたが、取り扱っている品物はさらに高位な物も加わっていた。そのぶん、対価も大きかったが……。
※
その後も数日、凡吉は午前は仕事、午後は修練と融合に励み、いくつかの『神祇』を最大限強化することが出来た。効果は以下の通り。
『神祇:殺戮神帝』
効果1:殺戮の帝冠
生命体を殺害すると、体力・気力が全回復。
効果2:生命の簒奪者
生命体に対して全能力上昇(絶大)
効果3:死の領域
自身の半径50メートル以内の生命体の知覚能力低下(絶大)・対象選択可能。
効果4:狂殺神
生存本能が刺激された瞬間(例:身体的、精神的に著しい損傷を受ける・自決など)、全能力上昇(絶大)・治癒速度上昇(絶大)・自動的に生命維持機能発動
効果5:極殺の帝座
生命体への加害行為による、自身の心理的負担の無効化。
効果6:恐殺眼
自身と同等か低い境地の生命体を恐慌状態にさせる。恐慌状態の生命体を死亡させる(選択可)
効果7:殺戮の饗宴
自身が指定した生命体が死亡するたびに、『諸天万界』の各塔へ上級の報酬贈呈
効果8:殺戮神の魂核
自身がなんらかの損傷を受けても、魂核が破壊されない限り完全に回復する。
効果9:死亡遊戯
生命体を殺害した場合、追加で経験値・精錬値を獲得(絶大)
効果10:暴虐の神祇
自身より高い境地の生命体に対して、全能力上昇(絶大)
効果11:神魔の血統
生命体に対して自身の血を飲ませると、対象を永続的に隷属化。
『神祇:隠形神帝』
効果1:隠界の理
あらゆる存在から、自身の修為・境地・姿・動作音・気配を認知出来なくさせる(選択可)
効果2:暗殺の外套
奇襲攻撃の成功率・攻撃力上昇(絶大)
暗器を使用した攻撃力上昇(絶大)
奇襲攻撃によって生命体を殺害した場合、自身の体力・気力が全回復。
効果3:猟殺の権能
地形・建物・自然を巧みに利用し、罠などを設置する技術が向上する(絶大)
生命体を罠などで殺害した場合、自身の体力・気力が全回復。
効果4:影の支配者
暗がり・影などに身を潜めることが出来る。また、生命体や物品の影に攻撃することが出来る。影を攻撃された対象は、本体にも同様のダメージが与えられる。
自身の眷属として、無数の影法師達を従える。
自身がなんらかの影に身を潜めている間、全能力上昇(絶大)
効果5:殺意の双瞳
広域感知能力(絶大)
他者の能力・弱点などを瞬時に理解することが可能(絶大)
効果6:隠形の理
奇襲攻撃・罠によって生命体・霊体を殺害した場合、経験値獲得量・精錬値獲得量増加(絶大)
『神祇:星辰之外法神』
効果1:外なる神
邪功・魔功の習得速度・修練速度向上(絶大)
邪功・魔功の効果増大(絶大)
効果2:旧支配者
邪道・魔道の存在に好意的に接せられる(絶大)
自身に向けられる邪功・魔功の存在を感知/効果を無効化(選択可)
効果3:死への手招き
自分と同程度または高い境地の存在に対して全能力上昇(極大)
効果4:屍鬼の支配者
内功によって死体を屍鬼に変化させる。屍鬼は自身の命令しか聞かず、複雑な命令を遂行できる知能を有する。
また、生み出した屍鬼を融合させてより強力な屍鬼を創造することも出来る。
効果5:死霊王
同一の世界におけるあらゆる存在の魂を呼び寄せ、死霊に変換し、使役することが出来る。使役した死霊は自身の命令しか聞かず、複雑な命令を遂行できる知能を有する。
また、生み出した死霊を融合させてより強力な死霊を創造することも出来る。
効果6:まつろわぬ星神
あらゆる存在の気を吸収し、源気に変換して自身の修為を高める。
効果7:外法の理
邪功・魔功で生命体・霊体を殺害・消滅させた場合、追加で経験値と精錬値を獲得(極大)
『神祇:九天雷帝』
効果1:神鳴りの帝冠
局地的な天候操作が可能。
効果2:雷霆の支配者
雷属性功法の習得速度・修練速度向上(絶大)
雷属性功法の威力向上(絶大)
雷属性功法を使用した際の負担軽減(絶大)
効果3:雷神の長
雷属性功法で生命体・霊体を殺害・消滅させた場合、追加で経験値と精錬値を獲得(絶大)
「――凡吉? いる?」
「あ、はい」
凡吉は小屋の引き戸越しにかけられる言葉に返事し、画面を閉じた。
ほぼ同時に、小屋の引き戸が引かれる。そこにいたのは、お嬢様こと龍華鈴と召使いの陳小媛だった。彼女達は背中に背負子を背負っている。
「時間よ。行きましょ」
「はい」
凡吉はそう答えて、山賊から奪った革袋を加工して製作した革のワンショルダーバッグを背負って、小屋を後にした。
……いよいよ、北東山古跡へ向かう日が来たのだ。




