第93話 毛玉との再会
熱気球のテスト飛行から数日後。
あれから熱気球の操作についてしっかり勉強をして、メンバー全員が着陸含めきちんと使えるようになった
しかし肝心のクラウドシープの発見には至っていない。
現在、熱気球はコボルトたちのアトラクションになって利用されている。
興味を持ったコボルトたちに操作方法を教えたところ、彼らの物覚えは良く、すぐに習得した。
サクラたちが見守らなくても問題なさそうなので、熱気球はコボルトたちに使わせている。
そしてクラウドシープの捜索は一時的に休止となった。
製作した熱気球は上下にしか移動ができず、探し物をするには向いていないことが判明したからだ。
移動できるようにするには改良が必要なのだが、時間がかかりそうなので保留している。
クラウドシープを諦めた訳ではないが、急いで探す必要もない。
サクラたちはいつもの日常に戻っていった。
とある日。
サクラはふと熱気球に乗ることにした。
なんとなく空の景色を見たくなったからだ。
慣れた手つきで熱気球を操作し、あっという間に上空に着く。
景色を眺めていると、
「もしかしてあれって」
フワフワと漂う白い毛玉を発見する。
毛玉はこちらへ近づいてくる。
「あなた、この前の子よね?あの時は助かったわ。ありがとう」
サクラは白い毛玉にお礼を言う。
白い毛玉は熱気球の周囲を以前と同じようにグルグルと回りはじめた。
熱気球はその場から移動をはじめる。
「どこかに連れて行ってくれるのかしら?」
白い毛玉はサクラをどこかに連れて行きたいらしい。
熱気球は東に進んで行く。
すると視線の先には大量の雲の集まりが見えてきた。




