第76話 迷子の子猫
三毛猫から頼み事をされたサクラ。
「ええ、任せてちょうだい」
話を聞いたサクラはその依頼を受けることに決めた。
翌日。
サクラは早速行動を開始する。
「よろしくね、アンズちゃん」
メンバーはウタマル、そしてアンズ。
三毛猫からの依頼はとある迷子の子猫の捜索。
子猫は数日前からケット・シーの里から姿を見せなくなったそうだ。
子猫は戦えないので非戦闘エリアにいると思われるが、気配を消すのが上手いそうで簡単には見つけられないだろうとのこと。
サクラたちはまずビギンの街から探すことにした。
今回アンズはサクラの話を聞いてぜひ参加したいと立候補してきたからだ。
アンズ自らこういった依頼に参加するのは珍しい。
実はアンズは猫好きで以前からケット・シーに興味があり、このような機会を伺っていたのだという。
もちろん犬のコボルトたちのことも好きであるが、それはそれとしてケット・シーに会いたいのだ。
ちなみに茶屋についてはお手伝いの柴犬コボルドたちに任せている。
いつの間にか彼らは店の留守を任せられる程になっていた。
ゆくゆくは2号店を自分たちコボルトだけで運営したいと言っているらしい。
ビギンの街を捜索するサクラたち。
サクラはもちろんアンズもこの街については詳しい。
猫がいそうな場所を片っ端から見ていく。
しかし子猫は見つからない。
三毛猫が言っていた通りそう簡単にはいかないようだ。
「ウタマル、アンズちゃん。一度休憩しましょうか」
サクラたちは休憩することにした。
アンズの茶屋へ向かう。
「はいどうぞ」
アンズがお菓子を持ってくる。
「これって、もしかして新作かしら?」
「はい。せっかくなので試食してもらおうかと」
アンズが用意したのはカステラ。
今度茶屋に出す予定の新作だ。
「それじゃあいただきます」
サクラが食べようとすると、
「ミャ」
猫の鳴き声が聞こえた。
「もしかして迷子の子猫かしら?」
サクラは周囲を見渡す。しかし子猫の姿はない。
「もしかして、これが食べたいの?はいどうぞ」
アンズは自分の分のカステラを地面に置く。
すると、
「ミャ」
何もない空間から子猫が姿を現した。




