第70話 鍛冶師ボタン
サクラと弟子甲斐犬コボルトは早速カレンの知り合いの武器職人がいるところへ向かう。
ビギンの街には生産職プレイヤーの集まるエリアがある。
その奥に鍛冶師が多く集まる場所がある。
通りに入るとカンカンと作業する音が響き渡る。
「ここね」
サクラと弟子甲斐犬コボルトは1軒の店の前に着く。
ここに件の人物がいる。
「すみません、誰かいらっしゃいますかー?」
サクラが声をかけると店の奥から1人の少女が現れる。
「いらっしゃいませなのです」
現れたのは赤髪のオーバーオール姿の小さな少女だ。
「私はサクラと言います。カレンちゃんの紹介でここに来ました」
「ボクの名前はボタンなのです。よろしくなのです」
ボタンと挨拶を交わすサクラ。
ボタンの職業は鍛冶師で種族はドワーフ。主に武器製作を専門に行なっているプレイヤーだ。
「ボクの所に来たということは武器をお求めなのですよね?どんな武器がご希望なのです?」
「実は武器が欲しいのは私じゃなくてこの子なんだけど…」
「ガル!」
「わっ、もしかしてコボルトさんなのです?」
ボタンは弟子甲斐犬コボルトに興味を示す。
「ふむふむ、コボルトさんの武器を作るのは初めてなのですけど何とかなりそうなのです」
弟子甲斐犬コボルトの要望を聞いたボタンは依頼を快く承諾した。
聞くと最近はプレイヤーの注文も少なく、街のNPCから鍋などの日用品の製作依頼しか来ないので退屈していたそうだ。
「あっ、でも1つ困ったことがあるなのです」
「困ったこと?」
ボタンの話によると最近、鍛冶で使用する材料の鉱物が入手しにくくなっていて足りなくなっているらしい。
NPCからの細々とした依頼であれば問題ないのだが、武器を作るとなるとそれなりの量が必要となる。
「それなら私たちが採掘してくるわ」
「ガル!」
サクラたちは鉱山へ向かうことになった。




