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栄護士りぼん 異世界大豆生活  作者: 多胡真白
第11話 家庭用石臼式大豆粉砕機
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そうだ、銭湯に行こう

気を取り直して…。空腹は最高のスパイスと言います。昨日は宿について即寝落ちしまった腹ぺこのわたしの前では、この程度の不味さなど問題になりません。ボウル一杯のオートミールをあっという間に平らげました。

ただ、お粥っぽくて噛みごたえがなく、どうにもお腹にたまりません。せめてフルグラが食べたいです。…あ。


そうだ、現代の市販品に大豆のグラノーラがありました。かっこよく言えばソイグラです。大豆なのでたんぱく質たっぷりです。ところで某社のソイグラはいつの間にか材料の割合が変わってたんぱく質が大きく減っていたような…。

ああ、きな粉と大豆のグラノーラという製品もありましたね。きな粉の香ばしさと甘みが牛乳とよく合います。きな粉と大豆…よさそうです。たんぱく質か豊富でかつ美味しく、牛乳も一緒に摂れるし、朝食にふさわしい軽さです。

考えていたらわたしも食べたくなってきました。でも、固い大豆をすり潰すのが大変だった豆乳作りを思い出すと、あまりやりたくありません。何か簡単にすり潰せる器具があればいいんですが、電動ミキサーなんかないだろうし…。


それにしても、昨日は汗も土も流さず服も着替えずに寝てしまったので、気持ち悪くて仕方ありません。お腹を満たしたら一気に意識してしまいました。

ところが、アンジェリカは小綺麗な格好で涼しい顔です。それどころか、ほのかに紅茶の香りがします。アールグレイ、でしたっけ?レモンっぽくて、爽やかな…ベルガモットぽい香りです。くんくん、くんくん。

「なに犬みたいに鼻をひくつかせているのよ。失礼ね」

「下でお風呂入ってきたの?」

お風呂と言っても、宿にあるのは木製の大きめのたらいです。昭和のお笑い番組で頭上から降ってくるアレです。中に座ると腰骨あたりまでお湯に浸かれます。お湯に浸かりながら、タオルを濡らして体を拭きます。ただし、たらい程度でもまとまったお湯を沸かすのは大変なので、ブルーベル荘では二日か三日に一度、夕方にお風呂用のお湯を沸かします。お湯を沸かさない日は、ケロリン約2杯分のお湯をもらってタオルで軽く拭きます。ですから、アンジェリカは特別にお風呂を沸かしてもらったのだろうと思われましたが…。

「朝食を買いに行ったついでに銭湯に寄ってきたの。りぼんも行ってきたら?」

「銭湯とな!?どこに!?どこにあるの!?」

「ちょっと、臭うから近づかないで。銭湯はここから市場の反対側に歩いた通りにあるわよ。頼めば衣服の洗濯もしてくれるから、その汚いメイド服を預けてきなさい。

ところで今日の予定だけど、わたしはギルドで仕事を探したあとにトレーニングに行ってくるわ。りぼんはどうする?」

「うーん…。身体中がたがたで筋肉痛だし、インドアでできることをお風呂に入りながら考えるよ。でも、回復するまで仕事受けさせてくれないって葵さん言ってなかった?」

「相談くらいなら大丈夫でしょ。それじゃ行ってくるわ」

ほんとにハローワークみたいだな…。

「お昼はちゃんと食べなよ。牛乳、卵、野菜、果物を意識するのよ」

「はいはい、わかってるわよりぼんママ」

「ママはやめろぉぉ!」

初彼と初デートの途中でぼそっと『母親みたいなこと言うなよ…』と呟かれ一週間で振られたわたしのトラウマをえぐるなぁ!

抗議のシャウトも虚しく、アンジェリカはくすくす笑いながら部屋を出ていきました。


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