表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
栄護士りぼん 異世界大豆生活  作者: 多胡真白
第8話 チュートリアルをスキップしますか?
51/340

奇跡の水<<<抹茶ラテ

思わずアンジェリカのプライベートでデリケートな事情に触れてしまって、皆さんが押し黙って様子をうかがっていると、葵さんが助け船を出してくれました。

「そ、そう言えば、あっちにいた頃はいつもミネラルウォーターを飲むようにしていたわ。仕事で忙して自炊する暇なんかなくて、せめて少しでも体にいいものを摂ろうと思って。でも、何が健康にいいのか全然知らなかったわね」

「それは…」

わたしが答えようとしたとき、フランツさんが手を上げて質問しました。

「ちょっといいか?ミネラルウォーターって何だ?そんなもの聞いたことがないが」

「えーと…わたしの国で販売されている水で、ミネラルを含む地下水です。水道水が提供する水の水源は河川や巨大なため池が多く、安全に飲めるようにするために人工的に加工されてまして、多少の薬品臭さが残っていたりします。その臭いや薬品を嫌って、添加物の少ない市販の地下水を買う人が多いんです」


ちなみにわたしが元の世界で住んでいた都市の水道水は、地下水が100%で添加物が最低限で済む高品質な水でした。市外の高校に通うようになってから、他の市の水の不味さにびっくりした覚えがあります。ただ、水源の水質がよくても建物の水道管や貯水槽の影響は免れないため、日常的にミネラルウォーターを買い求める人もわりと多いです。


「そう言えば、ここの水は軟水に近いですね。外国は硬水が基本だと思ってたので意外でした」

「軟水と硬水とは何だね?」

「あ、えーと…軟水はさらさらして飲み心地のいい水で、硬水はぬるっとして喉に張り付くような水です。このぬめぬめ具合を決めるのが『カルシウム』や『マグネシウム』などのミネラルです。ミネラルを含むからミネラルウォーターです」

「ああ、そういう意味か。街の北に山が見えるだろう?あの山は綺麗な水が湧き出ててね。フロレンスはあそこから湧き水を引いているんだ。途中で炭に通して濾過しているから、他の街より衛生的だよ。それでも、直接飲むなら一度煮沸をおすすめするといい」

なるほど。しかし、水ばかりは郷に入っては郷に従えとの教えは通用しないのをすっかり忘れていました。いくら衛生的だと言われても、普通の日本人ならとっくにお腹を壊しているはずですが、ブルーベル荘の井戸水は体に合っていたのかな?今後は気をつけましょう。


「ここの水はミネラルウォーターと言えるのかな?」

「成分を測る設備がないので具体的なことはわかりませんが、おそらくそう言っても差し支えないと思います」

「ふむ。ならばここの水は健康にいいと言えるのか」

「うーん、その評価は早計だと思います。確かにミネラルウォーターにはカルシウムなどのミネラルが含まれていますが、1リットル飲んでも1日の必要摂取量に全然及びません。栄養目的なら牛乳をコップ1杯飲むほうがいいです」

とある人気のミネラルウォーターのカルシウムは、100mlにつき8mgです。1リットル飲んでも80mgにしかならない一方、牛乳は120ccで約130mlも摂れます。

マグネシウムも同様に他の食材のほうが豊富です。少量で手軽に摂れるのが、抹茶、きなこ、ココアあたりです。ということは、ミネラル目的でがんばってミネラルウォーターを飲むよりも、1杯の抹茶ラテやきなこラテやココアラテを飲むほうがずっと簡単で美味しく摂れるでしょう。特にミネラルウォーターだと、カルシウムやマグネシウムを多く含めば含むほど強い硬水となって飲みにくくなりますし、飲み過ぎはかえってお腹を壊すかもしれませんから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ