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栄護士りぼん 異世界大豆生活  作者: 多胡真白
第8話 チュートリアルをスキップしますか?
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メイ(ド)カツ(ドウ)デビュー・カッコカリ

…いよいよ、メイド服デビューです。

緊張して眠りが浅くなりました。心なしか、袖に通す手が震えています。メイド服と一緒に支給された頑丈な買い物バッグを下げて、ビクつきながら市場に行きました。


が、笑われたらどうしよう、引かれたらどうしようという心配は杞憂に終わりました。それもそのはずで、この世界で(も)メイドは珍しくなんかないのです。

アンジェリカが言うには一般的にメイドは買い物に来ないらしいのですが(ご用達の業者が屋敷に納品に来るそうです)、別にメイドが市場にいたって全然おかしくないとな。何にせよ、一気に肩の力が抜けました。


今朝は昨日と同じく牛乳とチーズとパンに加えて、バターとゆで卵を買いました。マヨネーズがあればなあ…と、遠い現代を思い出します。

あ、でも、マヨネーズって酢と油と卵と塩があれば作れるじゃないですか。

あ、でも、生卵ですか。日本以外の国ではサルモネラ菌がくっついてくるのがデファクトスタンダードだそうですし、食中毒を防ぐ方法がわかったら検討しましょう。


焼きたてのパンに新鮮なバターを乗せて一口かじれば、全粒粉の香ばしい香りとまろやかなクリームが口いっぱいに広がります。小麦粉とは違う、自然いっぱいの素朴な味わいです。小麦粉ならもっと美味しいと?皆まで言うな。

ゆで卵は殻をつるっと剥いてからの丸かじりです。ちょいちょいと塩をかけて…うん、シンプルで美味しい(余談ですが、ここら一帯で流通している塩は海塩だそうです。外国=岩塩のイメージがあったので軽く驚きました)。

一方アンジェリカは、小ぶりのスプーンをゆで卵の上部に差し込んで切り取り、そこから中身をすくって綺麗に食べていました。これが、育ちの差か…!


今日のスケジュールは、アンジェリカはギルドでクエスト探し、わたしは特に用事がないので、ウエンツでコーヒーを飲みながら大豆の使い道を考えようと思います。オリバーくんと大豆を収穫してから、…メイド服のままでウエンツに向かいました。オリバーくんは引き続き計量器具に取りかかるそうです。成果が楽しみです。


「いらっしゃ…お、りぼんさん。今日からメイドとして仕事かい?似合ってるぜ」

いきなりのフランツさん登場です。心の準備ができていなかったわたしは、アンジュルムでさっと顔を隠してしまいました。

「どうかしたか?」

「いえ、なんでも…おはようございます」

…これからしばらく拷問ですな。

「はは、さっそくお嬢様の頼まれ事か。コーヒーのテイクアウト?それともたまごサンドのテイクアウト?」

「今日はここでコーヒーをいただきながら仕事をしようと思いまして。構いませんか?」

「おう、毎日来てくれてもいいぜ。集中したいなら奥の席がオススメだよ」

フランツさんに奥の空いた席に案内され、『とりあえず生』的な感じでブレンドコーヒーを頼みました。

ここのコーヒーは特殊な環境下で熟成エイジングさせた豆を使っているらしく、だから店名が『エイジド・コーヒー(熟成コーヒー)』なんだそうです。

チョコレートケーキもたまごサンドも絶品ですし、本当に毎日来たいくらいです。

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