興味
芽生子は、12歳、中学1年生に今年なった。小学生の時は、悩まなかったことにも悩むようになって、動けなくなることも増えた。放課後、部屋にいると、
「芽生子ちゃんは?」
と、父が母に聞いているのが聞こえる。
「寝てるみたい。」
「そうか…」
父は決まって私の部屋のドアをノックしてくる。
「なーにー?」
「くつろいでる?」
「うん。」
そう、父は、よく部屋をノックしてくる。私のことが心配なんだと思う。離婚した後も、息子にも会っているくらいだから、父は子煩悩な性格なのだと思う。お兄ちゃんと私、どっちが大切なんだろう。そんなことを考えないわけでもなかった。でも、それは、無駄なことだって分かっていた。どうせ、どっちも大切とか、そういうことに決まってる。
芽生子は、父が、兄にどんなふうに話すのか気になった。会わせてほしいって言ってみたら、どうだろう、まずは、写真だけでも見せてもらおうかな、と思う。不思議と、わくわくしてくる。このわくわくを取っておきたい、そんな気もする。いざという時のために、未踏の地を敢えて残しておくのも、大人な気がする。
でも、もしかしたら、お兄ちゃんも、妹に会いたいって思っているのかもしれない。いや、思ってないか。だって、高校2年生の男子が、妹に会いたいなんて思っていたら、何か気持ちが悪い。




