オレ、市長にはなりません!その代わり○○○になります!
蒼河遥です。
本作に目を留めていただき、本当にありがとうございます!
新ダンジョン地下41階層で行方不明となった両親を救出したレオン。
その翌日の昼食時、レオンの家に領主様が訪問してきます。
そして、近くグリーン・ウッドの町が市制に移行することを知らされ、
更にレオンは、新市長就任を要請されるのでした。
本作は処女作ということで、まだまだ試行錯誤の最中ではありますが、
皆様、是非、この物語をお楽しみください!
「ごめんなさい!お断りします!」
イヤだって、そりゃそうでしょ。。
12~13歳で市長なんて・・・
「オレ、冒険者として、世界の色々な場所を、このノエルやセーラと回りたいんです。
市長になったら、そんなことできないし・・・」
「別に、市長をしながら冒険者を続ければ良い。
それがダメな法律なんてないぞ?」
「だけど、市長になったら、この街に居ないと、仕事にならないじゃないですか!」
「あ、言っておくが、レオンはお飾り…とまで言わないが、
私が派遣する配下の者に、指示を出すだけで良い。
あとは、彼らが全てやってくれる。
私がお前の能力で一番買っているのは、その豊富なアイディアなんだ」
領主様は話を続けた。
先日、オレが魔法を使って町を発展させていく様子は、直接見て貰った。
それは、凄く貴重な能力だと思うけど、それ以上に重要なのは、
この町を、どの様に発展させていけば良いか・・・
そのビジョンなんだそうだ。
この町の西にある森を切り開き、新たに冒険者用の区画とするアイディア、
そして、みんなが出したアイディアの、優先順位付けを提案して纏め上げ、
娯楽施設の件でも、誰もが思い浮かばないような提案をし、
今まさに、それが実現しつつある。
その上、森の道路を明るく照らす街灯を開発し、それは町中でも非常に有用だった。
そんな提案を次々として、この町をますます発展させられる人物・・・
それはオレしか居ない・・・・
それが領主様の考えらしい。
「更に私が、あのコリンズという町長に信頼がおけない一番の理由は、
そういった様々なアイディアを、レオンが数多く提案した事、
みんなの意見を纏めていくためのやり方も、レオンが提示してくれた・・・
そういった事実を、私に一切報告しなかったことなんだ。
"町のみんなで纏めた"・・・報告はそれだけだ。
勿論、それは誤りでは無いんだろうが、
結局、正確な事実を知らされたのは、
ここに居るギルド長のガリックからだったのだ。」
まあ、オレとしては、特に町長さんから領主様に、
そういう報告をして貰わなくて良かったんだけどね。
だって、今回みたいに、どんどん話が面倒になってしまうから・・・
「領主様、申し訳ないんですけど、オレは市長になる気はありません。
それだけは、分かってください。」
オレは最後まで、頑なに断り続けた。
だって、そういった事に縛られる人生って、なんか嫌なんだ。
そして・・・
その場では、一旦、その話は終了したんだけど、
でも、帰り際に領主様は、
「レオン、もう一度、真剣に考えておいて欲しい」
だって・・・
さて困った・・・
どうしたものかな。。
「レオン、まあ、断わっちまえばいいさ。
12~13歳で、市長に成るなんて・・・
そんな何かに縛られるような人生、絶対にするんじゃねーぞ!」
「うん、そうだね・・・
で、じいちゃんと母さんは、この件どう思う?」
「私はね、レオンが冒険者として、色々な世界を見て、色々な経験をして、
その上で、市長に成りたければ、成れば良いと思うわ。
でも、13歳で成るのは、正直、どうかと思うわ」
「うん・・・
じいちゃんは?」
「・・・まあ、アウレリア殿は、レオンをなるべく、
自分の領内に縛り付けておきたいんだろうな。」
「どういう意味?」
「レオンのような才能豊かな人材は、探しても、なかなか居るもんじゃない。
以前、それを目の当たりにして、アウレリア殿は、
レオンの事を、他の領主や王家、更には他国に・・・
奪われて行くような事を、みすみすしたくないのだろう。
そこで、自分の領内の市長に据えてしまえば、他も手を出し辛い。
そんな思惑もあるんじゃないかな」
「・・・なるほど」
家族と話した結果でも、
この件については、みんな否定的・・・という結論に達した。
2日後、オレは領主様に呼ばれて、
先日、町の中心に出来上がった来賓館に向かう事になった。
現在、領主様も寝泊まりしていて、会議室なども備えられている施設だ。
この時、じいちゃんが 「一緒に付いて行こうか?」 って言ってくれたんだけど、
仮にも市長候補となるオレが、"家族の付き添い"と言うのも
何かおかしいと思い、一人で行くことにしたんだ。
「そうか、気持ちは変わらないか」
「はい、申し訳ありませんが、
今のオレは、もっと色々な事を経験していく必要があると思います。
領主様が、オレの力を買ってくれて、ご自分の手の届く範囲に留めておきたい・・・
そう思って頂けるのは有難いのですが、
本来、冒険者というのは、何にも縛られず、自由に生きていく職業だと思いますので」
「そうか、そこまで理解しているか。お前は本当に聡いな。」
「いえ、"手の届く範囲に・・・"というのは、じいちゃんの推察ですので・・・」
「なるほどな、デューク殿か。
分かった、今回の市長の件は諦めよう。私も少し焦り過ぎたのかもしれない。
ただ、私が譲歩する代わりに、1つだけ、この願いは聞いてもらおう」
「何でしょうか?」
「今後、この町が市制に移行する際、
私の配下の者が市長に就く方向で話しを進める。
その際、その市長のアドバイザーとして、週に一度・・・・
いや2週間に一度でもいいので、
市庁舎に顔を出して、サポートしてやってはくれないだろうか?」
「う~ん、でも冒険者の仕事で、遠征とかしたら、
どの位の頻度で市庁舎へ足を運べるか、ホント分からないですよ?」
「・・・そうだな・・・・足を運ばなくても、何らかの形で、
コミュニケーションを取ってくれれば、それだけでも良いのだが・・・」
領主様は、オレの気持ちを尊重して、市長の件は諦めてくれた。
その立場を利用すれば、命令だって出来たはずだ。
そして、そんな中、今の提案は、彼女なりの最大の譲歩案。
流石に、そこまで断ってしまうのは・・・
「出来る限りのサポート・・・という事であれば、お受けすることはできますが・・・」
「わかった!では、そうさせて貰おうか。
頻度などは、始まってみないと分からないし、その時の状況でも変わるからな」
そんな感じで、両者の話しは、何とか纏まった。
オレは市制に移行後、市長の特別アドバイザーとなることが決定したんだ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
領主様から新市長就任を要請されたレオンでしたが、
彼はまだ12歳。流石にちょっと若すぎですよね。
ですが、その代わりに市長のアドバイザーに就任することとなりました。
果たして今後、グリーン・ウッド市はどのように変貌を遂げていくことに
なるのでしょうか?
そんな次回以降、どの様な波乱が巻き起こっていくのか?
今後の展開にも、是非ご期待ください。
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それでは、次回の更新まで、今しばらくお待ちください。




