荒れる御前会議!アステリア軍のヴォルガルドへの進軍はどうなる!?
【毎日 夜21時10分投稿!】
蒼河遥です。
本作に目を留めていただき、本当にありがとうございます!
レオンがアステリア王国国境沿いの防衛力強化に奔走している時、
王都では国王を中心に、ヴォルガルド進軍の是非が話し合われていました。
数か月間の調査を元に、情報局が敵国の状況を報告していきますが、
出席者の意見は割れているようで・・・
本作は処女作ということで、まだまだ試行錯誤の最中ではありますが、
皆様、是非、この物語をお楽しみください!
以前より噂されていた情報通り、どうやらヴォルガルド王国と、
神聖ルシア真理教が繋がっているというのは間違いなさそうだ。
にしても・・・
「あの国と、神聖ルシア真理教が手を組んでいるというのは確かか。
ただ、ネクロマンサーの数は・・・今のところ、不明ということだな?」
「はい、陛下、残念ながら。
ただ、一点だけ気になる動きがあったようです」
「申してみろ?」
「実は、ヴォルガルド王国の北 神聖国フィデリアを発った30台ほどの馬車が、
その後、ヴォルガルドの王都へ入ったとの報告が入っています」
「神聖国フィデリア・・・
わがアステリア王国 北東部の山脈の向こう側にある国だな。
以前より、神聖ルシア真理教と関わりがあるとも囁かれている国だが・・・」
「その馬車に、ネクロマンサー達が乗っている可能性は無いのか?情報局長」
「スタッフォード総司令官、その可能性は否定できませんが、
なにぶん、馬車の中が一切見えないようになっていまして・・・」
「グランヴィル情報局長、その馬車1台は、何人ぐらいの人が乗れる大きさか?」
「はい、陛下。勿論、乗っているのが人だけとは限りませんが、
もし、人だけが乗っているとしたら、10人程ではないかと」
「30台の馬車・・・それぞれに10人・・・300人か」
「スタッフォード総司令官、それは、あくまで最大数です。
仮に人だけが乗っていたとも、それがネクロマンサーとも言い切れません」
「分かっておるよ、情報局長。
ただ、最大の数を、ある程度想定しておかないといけないからな」
「で、グランヴィル情報局長、
今、ヴォルガルド王国内は、どの様な状況になっている?」
「はい、陛下。
現時点では、徴兵以外の大きな動きは有りません。
ただ、斥候部隊を使って盛んに、こちらの動きを調査しているようですが」
「まあ、彼らからすれば、我が国が総力を挙げて攻めてきたら、
国の存亡に関わる事態だからな。
全力で調査をするだろうな」
「で、あれば、陛下!
今こそ、我が軍を動かして、ヴォルガルドへ侵攻する時ではありませんか!?」
「うむ・・・
エサリッジ宮廷魔道士団長はどう考える?」
「陛下、そうですな・・・
私は、今回の遠征は控えるべき・・・そう考えております」
「エサリッジ殿、なぜだっ!
このまま、奴らを放置していたら、いつまた、戦争を仕掛けて来るか分かりませんぞ!?」
「スタッフォード殿、そう熱くなりますな。
私がそう言うには理由がある。
まず第一に、敵の兵の数です。
今聞けば、我らの想像を遥かに超える6万の敵兵を揃えているとのこと。
例え新兵といえども、6万は侮れませぬ。
我が軍が仮に、6万の兵で遠征したとしても、その数は五分。
そんな敵兵が、街や城に立て籠れば、我が軍とて容易に勝てるものではありませぬ。
まして敵は、召喚士やネクロマンサーも居るのです。
それにそもそも、まず、今回の遠征の真の目的は何ですかな?」
「目的ですと? 勿論、ヴォルガルドの兵を根絶やしにして、
あの愚かな国王の首を刎ねることに決まっているでしょう?
そうしなければ、我が国は常に奴らの侵略に脅かされる状況になりますぞ?」
「我が軍6万の戦力で、それが出来ますかな?」
「・・・やるしかないでしょう!」
遠征の真の目的・・・
それが、ヴォルガルド国王の首・・・
そうであれば、率直に言って、かなりの至難。
エサリッジ宮廷魔道士団長の言にも一理ある。
「私からもよろしいでしょうか?」
「スターリング財務卿、申してみろ」
「はい、その後、私の方でも、遠征に掛かる費用の捻出、
更には、兵糧などの調達・・・
様々な方面に声を掛け、調整を行ってきました。
その結果、遠征費の方はひとまず置いておいて、
兵糧の方は、残念ながら、いささか心許無い状況と言えます」
「財務卿、どのくらいの兵糧が確保できたのか?」
「スタッフォード総司令官、仮に6万の兵が遠征するとなった場合、
確保出来るのは約20日~25日分の兵糧のみ。
ヴォルガルドの王都までの距離は約700キロメートル。
軍の1日の進軍距離を20キロメートルと想定して、片道35日、往復70日。
勿論、それは戦闘に掛かる日数を除いてのこと。
残念ながら、今年の雨不足で農作物が不足している この状況で、
捻出出来る兵糧は、精々、王都からサウス・ゲート砦程の遠征分となります。
しかも片道分の・・・」
「財務卿!もっと何とかならんのか!?
其方、もしかして、遠征に反対だから、食料集めを渋っているのではなかろうな!?」
「なんですと、スタッフォード殿!
その言葉は、職務に誠実な私に対する最大の侮辱ですぞ!
そもそも、先日のグリム辺境伯領への3万の兵の遠征、
その兵糧を集めるのにも、一苦労だったのです!
そこから更に、6万の兵を700キロメートル先まで遠征させるための食糧など、
この国のどこに残っているというのです!」
「それをかき集めるのが、卿の仕事だろう!!」
「無いものは出せないのです!
なぜ、それが分からないのですか!?」
「二人ともよせ。熱くなり過ぎだぞ?」
『・・・申し訳ありません、陛下』
遠征推進派のスタッフォード総司令官、
資金はともかく、食料物資の問題で反対せざるを得ないスターリング財務卿、
そして現実問題として、遠征の目的を果たすことに疑問を投げかける
エサリッジ宮廷魔道士団長。
彼らの主張が噛み合うことは、恐らく無いだろう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
アステリア王国の首脳部も一枚岩という訳ではないようですね。
この会議はまだ続きそうですが、果たしてどの様な結論が
もたらされるのでしょうね。
そんな次回以降、どの様な波乱が巻き起こっていくのか?
今後の展開にも、是非ご期待ください。
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それでは、次回の更新まで、今しばらくお待ちください。




