領都グリムガルド奪還後・・・敵の国王が愕然、敵将は逃亡中!?
【毎日2回投稿 朝7時と夜21時10分!】
蒼河遥です。
本作に目を留めていただき、本当にありがとうございます!
遂に領都グリムガルドを奪還したアステリア王国軍。
その戦闘で大活躍したレオンは、関係者に挨拶をして、
グリーン・ウッドの街へ帰って行きました。
そして一方、この敗戦の報を聞いたヴォルガルド王国の国王は
どのような反応を示すのでしょうか?
本作は処女作ということで、まだまだ試行錯誤の最中ではありますが、
皆様、是非、この物語をお楽しみください!
【視点変更】 ドラガン・ヴォルガルド王 (ヴォルガルド王国国王 38歳男性)
「バカな! 全滅!?
アステリアに出兵した我が軍が全滅したというのかっ!?」
「はい、先ほど、そのような報告が入りました」
「ベルシュタインは!?総司令のベルシュタインはどうなった!?」
「はい、報告では、彼は現在、行方不明とのこと」
「行方不明だと!? では、戦死した訳ではないのだな!?」
「正直なところ、そこは何とも言えません。ただ行方がわからないと・・・」
「ううむ・・・」
「まず、ノース・ゲート砦の5000の兵が壊滅。
ごく一部が、我が領内に逃げ延びている状況。
フェルゼン副司令はグリーン・ウッドで脚を負傷しながら、
ノース・ゲート砦で指揮を執っていましたが、こちらは敵の捕虜となったそうです。
そしてグリムガルドを守るベルシュタイン総司令以下、2万3千の兵のうち、
約半数は戦死、4割が捕虜に、そして1割が逃走中・・・
逃げた兵達も、敵の追撃部隊に次々と捕まっている模様。」
宰相のヴァルター・フォン・アイゼンハインの報告に、私は愕然とする。
それはそうだろう。
あれだけの召喚士、そしてネクロマンサーを増援部隊として送り出したというのに。
「一体、敵は何万の兵を出して来たのだ?
我が軍のあの戦力を打ち破るには、
アステリアが10万の兵を押し立てて来なければ無理・・・
そう豪語しておったのは、総司令のベルシュタインだったろうに!」
「仰る通りですな。
報告によると、ノース・ゲート砦には4万の兵、
グリムガルドへは3万5千の兵が押し寄せたとの事です」
「ベルシュタインの言う10万の、半分以下ではないか!
では一体、どの様にして敗れたというのか?」
「その詳細については、まだ詳しい情報は入ってきていませんが、
敵も召喚士部隊を前面に立てて来た・・・そういう噂もあります」
「なに!? アステリア王国軍が召喚士部隊だと?
事前の情報では、そんな部隊の存在は報告になかったぞ?」
「はい、それは、あくまでまだ噂レベルですので」
「ううむ・・・」
何てことだ。
今回の出兵で、アステリア王国全土・・・とまでは行かないまでも、
その北部地域は占領できると踏んでいたのに。
そして、戦えば戦うほど、アンデッド兵を増やすことができ、
戦力を増強できる・・・
ヴァレリア大司教との話でも、そう言う事になっていた。
なのに・・・
「アイゼンハイン、まず大至急、国内に徴兵令を発令し、兵を調達するのだ!
15歳以上で戦闘系・魔法系の適性の高い者から徴兵し、
兵の総数を最低でも5万に増やせ!
そして、召喚士については、前回同様、
神聖ルシア真理教から得た、例の物を使って能力を強化しろ。
前回は召喚適性[D]以上の者が対象だったが、
今回は[E]まで下げて構わん!」
「承知しました」
「更に、今後のアステリア王国の出方を探れ。
奴らが守りに徹するか?それとも、こちらへ打って出るか?
その辺り、斥候部隊を使って大至急調べさせろ!」
「そのように手配します」
「ネクロマンサーについては・・・
そう・・・ヴァレリア大司教を至急呼べ!
彼女にも、改めてやって貰わねばならぬ事がある!」
「承知しました、陛下」
とにかく、このままではマズい。
今、我が国に残された兵は2万数千。
総司令も副司令もいない。
こんな状況で、アステリア王国が攻め込んできたら・・・
勿論、あの平和主義の国王が、そんな決断を下すとは到底思えない。
だが、万が一もある。
急いで、こちらも、次の手立てを講じなければならぬのだ。
【視点変更】 グルーデン・フォン・ベルシュタイン (逃走中の敵総司令 44歳男性)
「くそっ!まだノース・ゲートは見えないのか?」
グリムガルドの防衛戦で、敵召喚獣に外壁の3つの門を開けられた時、
私はこの戦いの敗北を悟った。
そして・・・
最後の防衛のために戦っている自軍を見捨てて、
私は街の北側の扉から逃げ出してしまったのだ。
総司令の立場にありながら、私はなぜ職責を放棄してしまったのか。
わからない・・・
ただ、あの時は、そんな行動を咄嗟に取ってしまったのだ。
最後まで戦って討ち死にしたり、敵の捕虜になった兵達からは、
確実に恨まれてしまうだろう。
それに、このまま、おめおめ国に帰ったとしても・・・
それでも今、私は生き延びて国に帰るため、
グリムガルドから東に向けて歩き続けていた。
途中、敵の追撃隊から逃れるため、街道の脇の森の木々に隠れたりして、
移動にかなり時間を費やしてしまったが、
もうそろそろ、ノース・ゲート砦の近くに辿り着いても良いはずだ。
周囲の景色も、何となく見覚えがある。
ただ・・・
ノース・ゲート砦の手前にあるルミナ川を越えるのは至難。
砦の傍に1本の大きな橋が架かっているだけなので、
そんなところを、無警戒に渡ってしまうと、みすみす砦の敵軍に捕まってしまうだろう。
やはり、夜の暗闇に乗じて渡るしかない。
泳いで渡るという選択肢もあるが、あの川は幅が80メートルと、それなりに広い。
「ようやく見えたか」
一晩掛けて40キロメートルの道のりを歩き、視界の先に入って来る砦。
ただ、もう空は明るくなってきており、橋を渡るため、暗くなる夜まで待たねばならない。
それまでの間、私は森の木々に隠れて少し休憩した後、
遠巻きに砦の様子を確認していくことにした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ヴォルガルド国王は、今回の敗戦にかなりご立腹のようですね。
一方で、大量の兵を失った彼らは、逆に防衛面で不安が残ってしまうため、
大急ぎで、軍の強化に走って行きます。
これに対して、アステリア王国は今後、どのような対応をしていくのでしょうか?
そんな次回以降、どの様な波乱が巻き起こっていくのか?
今後の展開にも、是非ご期待ください。
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それでは、次回の更新まで、今しばらくお待ちください。




