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国境の砦が陥落!オレの住むグリーン・ウッドの街に敵軍が侵攻してくる!?

蒼河遥(あおかわ はるか)です。

本作に目を留めていただき、本当にありがとうございます!


アステリア王国の国王陛下との謁見を終え、総ギルド長オスカーさんの

妻メイリンさんの解呪を行ったレオンは、その後、比較的穏やかな生活を送ります。

ところがある日、東の国ヴォルガルド王国が、アステリア王国に侵攻して来たとの報。

果たして、アステリア王国は無事、彼らを撃退できるのでしょうか?


本作は処女作ということで、まだまだ試行錯誤の最中ではありますが、

皆様、是非、この物語をお楽しみください!

【視点変更】 アウレリア・シルヴェイン子爵 (領主様 32歳女性)


「なんだと!ノース・ゲートの砦が落ちただと!?ホントなのか、フレデリック?」

「アウレリア様、そんな大事、私が嘘を言っても仕方ありますまい」


「分かっている。ただな、にわかに信じ難いのだ!」


「お気持ちは分かりますが、事実は事実。冷静に受け止めなければ、

次の正しい行動に繋げることは叶いませんぞ?」


アステリア王国の守備の要の1つ、ノース・ゲート砦が落ちたとの報。

そんな驚きの一報をもたらしたのは、家老のフレデリック・ヴァロワだった。

私が幼少の頃からの教育係でもあり、彼にはどうにも頭が上がらない。


そんなフレデリックが、私に事実を淡々と伝えて来る。


「それで、今の状況はどうなっている?」


「はい、ノース・ゲート砦への急襲を知ったグリム辺境伯は、

領内の大半の兵を率いてノース・ゲートへ援軍として駆けつけましたが、

時すでに遅く、砦は陥落。

現在は、砦の西にあるルミナ川の手前で待機し、

砦から離脱してきた自軍の兵を合流させている模様です。

そして更に、辺境伯から、アウレリア様宛に援軍の要請が届いています」


挿絵(By みてみん)


「なるほど。で、敵の兵の数は?」

「報告では、約3万とのこと」


「ほう、ヴォルガルド王国にしては、随分と奮発して来たな。

あの国の兵数は全部で5万程ではなかったか?」


「左様でございます」


「逆に我が国が、ヴォルガルドを南側から攻めれば、守り切れぬのではないか?」

「そうでしょうな。ただ、我が国王がその決断をいたしますかな。」


「なるほど・・・

ただ、あの砦を奪われたとなると、最悪の場合、

ヴォルガルド軍は、ルミナ川沿いを北西に進んでルミナ湖を目指し、

グリーン・ウッドの街に攻め込む可能性も否定できないではないか?」


「仰る通りです。グリーン・ウッドは、あくまで砦の防御が有ってこそ安全な街。

砦を通過されれば、あの街は丸裸も同然です」


「・・・シルヴェイン領の全兵数は、およそ2000人。

うちグリーン・ウッドの兵数は200人。

ヴォルガルド軍が北西へ攻め込むと想定した場合、

その200人は動かせないばかりか、逆にグリーン・ウッドへの援軍が必要となる。


もしヴォルガルド軍がグリーン・ウッドを目指す場合、

一体どの位の兵を動かすのか・・・

1千でも振り分けられれば、あの街は持たないぞ」


「はい・・・」


「まあ良い、兵の振り分けなどは、今後の状況を見て考える。

まずは領内の各街に現在の状況を伝え、出兵の準備をさせろ。

そして、グリム領に接しているシルバ・エッジの町にも連絡して、

最新の状況を随時連絡するように伝えろ」


「わかりました」




【視点変更】 セシル・ハミルトン市長 (グリーン・ウッド市長 39歳女性)


この日、領主のアウレリア様から通信機によってもたらされた情報は、

私が市長を務めるグリーン・ウッドにとって、激震の走るものだったわ。

私一人では、どうにも対処のしようがない事態。

なので私はまず、この街の中枢を担うメンバーに連絡を取る事にしたの。


「レオン君、大変なのっ、大変なのよっ!

お願い、今すぐ、市長邸に来てくれない!?」



【視点変更】レオン・ウォーカー (主人公)


今日も朝から、じいちゃんから剣の稽古を受け、今、ようやく終わったところだった。

そろそろ、みんなでお昼ご飯・・・

そんな所に、セシルさんから通信機で、いきなりの緊急呼び出し。


でも、セシルさんがあんなに慌てるなんて、何が有ったのかな?

ちょっと心配だったので、オレ、急いで出掛ける準備をしたんだ。


「こんにちは~!」

挨拶をしながら、市長邸の玄関を入っていく。

すると・・・


「あぁ、レオン君~!大変なの~!セシルさんが待っているから、

早くこっちへ、お願い~!」


珍しい・・・

セシルさんの秘書メイさんが、今日はオレに抱き着くこともなく、

真剣な表情で、市長の所へ案内しようとするんだ。


これは、余程の事があったのかもしれない。


そして、通された打合せ室に入ると、

既にギルド長のガリックさんと、騎士団長のエスタさんが席に着いていた。

そして、オレの顔を見たセシルさんが開口一番、


「レオン君、大変!大変なのよ~!!

この街に、ヴォルガルド王国軍が攻めて来るのよーっ!」


「えっ!?」


彼女のその言葉を聞いて、オレは絶句した。

ヴォルガルド王国軍??

国境に接していない、この街になぜ?


そしてオレは、セシルさんとエスタさんから、現在の状況説明を受けていく。

その話では、北の最前線ノース・ゲート砦が既に落ち、

3000人のヴォルガルド王国軍が、この街に向かって、

ルミナ川を北西に進軍して来ているんだって。


「3000の兵って・・・この街の騎士団って200人ですよね?エスタさん」

「そうだな。精鋭揃い・・・と言いたいところだが、流石に戦力差があり過ぎる。」


「援軍は来ないんですか?アウレリアさんは・・・

あ、そうか。砦の奪還にも援軍が必要ですよね」


「そうなんだ。アウレリア様は1000の手勢を率いて、

今朝、ノース・ゲートへ向かったそうだ。

シルヴェイン領の兵は全部で2000人程。

ただ、どの街にも、最低限は兵を残しておく必要がある。

領都や他の街を、もぬけの殻にする訳にも行かないからな。

そうなると・・・」


「グリーン・ウッドへの援軍は、望み薄って感じなんですね。」


「いや、それでも、200の兵をこちらへ向かわせてくれたそうだ。

現状、こちらに割ける最大数だそうだ」


「兵の数400人で、3000人のヴォルガルド軍と・・・

う~ん、こっちの8倍近いのかぁ~」


「ねえ、レオン君!召喚獣で3000の兵を、全部ぶっ飛ばしちゃってよ!」

「セシルさん、そんな簡単に言わないで下さいよ~。

っていうか、相手の兵って、騎馬とか、歩兵とか・・・・そういう情報ってあるんですか?」


「あぁ、先ほどアウレリア様から通信機で入った情報では、

殆どが歩兵だそうだ。

ただ・・・」


「ただ?」


「どうも、今回、ヴォルガルド軍は、召喚士を大量に投入しているようでな。」

「へぇ~、召喚士の適性がある人が、そんなに居るんですか~?」


「そうなんだ。その召喚士がイーグル系の召喚獣を使って、

空から攻撃魔法や弓を使って攻撃して来て、砦はそれで落ちたそうだ。

そして、その兵の半数が、グリーン・ウッドに向かっているらしい」


「イーグルって何体くらいなんですか?」

「砦を襲ったのが50体ほど。北西に向かっているのは、その半分と聞いている」


「ってことは、25体くらいですか~。

じゃあ、それはオレのレッド・ドラゴンやワイバーンで蹴散らしちゃいましょう!」


「おぉ、頼もしい!流石はレオン殿」


「ただ、撃ち漏らしが有るかもしれないので、

その時は騎士団の銃撃隊と弓術隊の出番ですね!」


「了解した」


「じゃあ、あとは敵の歩兵隊の対応ですが・・・

彼らって、どういうルートで来るんですかね?」


「今、ヴォルガルド軍は、ルミナ川を北西に上がって来ていて、

ルミナ湖の東側に向かっているそうだ。

なので、最終的にはルミナ湖の北か南を回って、

この街を攻めて来ると思われる。」


「ふ~ん、随分狭い所を通るんですね。

湖の南北に、トラップとか仕掛けて置いたら、みんなハマりそう(笑)」


そう、グリーン・ウッドの街の東にあるルミナ湖なんだけど、

北側と南側には山が迫っていて、

両方とも、湖の畔を歩いて通れる幅は、多分10メートルくらいしかないんだ。


「じゃあレオン、そのトラップ、仕掛けてみてはどうだ?」


ここで初めて、ギルド長のガリックさんが、オレ達の会話に入って来る。

今まで、ずっと腕を組んで、ジッと話を聞いていたんだよね。


「そうですよねぇ、でも、まさか船で湖を渡って来るなんてこと、無いですよね?」

「その可能性はない。彼らは船などは運搬して居ないからな」


「わかりました。じゃあ、ちょっとトラップを仕掛けておきますか!

で、それでも街に迫ってくるようだったら、オレが召喚獣で蹴散らします!」


「おぉ~!さすがレオン君!」


「ただな、レオン、これだけは覚えておけ。

今まで、お前が倒して来た魔物と、今回の人間との戦いは全く勝手が違う。

敵の兵一人一人のことを、家族ある人間・・・

そんな感情を持って見ていたら、とてもじゃないが戦争なんてできない。

そのことは、肝に銘じておけよ?」


「ガリックさん・・・分かりました」


確かに・・・

オレがこれから足を踏み入れようとしているのは、戦争という人殺し。

そんな覚悟を持って、オレ、相手を倒せるんだろうか・・・


でも・・・だけど、もしオレがやらないと、この街の人達がやられちゃう。

そのことだけは確かなんだ。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


東の国ヴォルガルド王国は、3万の軍勢でアステリア王国に侵攻し、

アッサリと北東の砦を落としてしまったようです。

その砦の先には、レオンの住むグリーン・ウッドの街があり、

敵軍はそちらへの侵攻も開始してしまいます。

果たしてグリーン・ウッドの街やレオン達は、

敵軍を撃退することが出来るのでしょうか?


そんな次回以降、どの様な波乱が巻き起こっていくのか?

今後の展開にも、是非ご期待ください。


もし「続きを読んでみたい」と感じていただけましたら、

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執筆の大きな励みになりますので、是非、よろしくお願いします!

それでは、次回の更新まで、今しばらくお待ちください。

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