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正体不明の刺客と痺れるバーガー Lv.5(八話)

 正体不明の弓使いから避ける為、森に隠れていた二人は一斉に飛び出した。

 日当たりへと動き出す彼らに合わせて、森の奥から矢が撃ち込まれていく。

 アシュメの前を走るサウザーは旅の杖で飛んでくる矢を払い除ける。

 彼女を守りながら横転した馬車の元まで辿り着く。

 アシュメを置いて、サウザーは更に先へと進む。

 暗い森のどこかから撃たれる矢を追って中へと入って行った。


「はぁ〜い、幸ちゃん、少しどいてね♡」


 朦朧とする意識の幸を軽くどかし、下にいた馬車の主人の姿をあらわにさせる。

 アシュメはニンマリと捕食者が獲物を見る様に見下ろしていた。

 苦痛に苦しむ馬車の主人ロトンドはジッと睨み返す。


「う〜ん、そんな目で見ないでください。ゾクゾクして興奮しちゃいますよ。ほら、これで動ける様になりましたでしょ。肩を貸しますわ♡」


 馬車の主人に肩を貸して、幸を巻きで抱え上げてしまう。


「お前、黙っていた方が美人って言われたことないか?」


 助けられている分際で悪態を着くロトンドにアシュメは気にしない。


 むしろ、喜んでいた。


 日々の体力と過酷な生活の賜物で軽々と二人を持ち上げたアシュメは、ものの数秒で人質を助ける事が出来た。


「もう大丈夫……あとは、小鳥の坊やが肩をつけるわ」


 木陰に移したアシュメは振り返り、森の中を見つめる。

 風を切る音と共に矢が飛んで来た。


 彼女は素早くレイピアを抜き出し、弾き落とす。

 湾曲した矢はカランと地面に転がった。



 

 森へ入って行ったサウザーは一直線に駆け抜けていく。

 木々の隙間から飛んでくる矢を弾き落としながら、周囲をくまなく探し回る。


(どこだ、どこに……?)


 木の影に隠れながら飛んでくる矢を交わして、更に深くへ向かっていく。次第に傾斜が付き、山へと続いていく。


 視界の端に縦に裂けた木を目撃する。

 矢の数も更に増えていく。


(近いぞ!)


 草木をかき分けた先で、サウザーは遂に見つけ出す。


「見つけた!」


 星が宿る目が可能性にギラリと輝いた。次の瞬間、前触れもなく背後から矢が飛んでくる。


 ほんの少し前まで、目の前から飛んで来た矢が、今度は真後ろからサウザーの頭に目掛けて撃ち込まれるのだった。

あやしいものじゃないよ、あやかしだよ。

どうも、あやかしの濫です。

遂に動き出した二人、サウザーはまっすぐ駆けてゆく。隠れて撃ち続ける刺客の正体とは、そして、サウザーは何を見つけたのか、次回もお楽しみに

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