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落雷ゴブリンのどたばた奮闘記  作者: Nera
第二章 死神に魅入られた少女と亡霊に見初められるゴブリン
21/56

21話 不穏な前触れ

宿に戻ったオレは窓から部屋に入るとエルティアナが起きていた。

何かを察したのか黙っており発言を促している雰囲気を漂わせている。

それを見て慌てて兜と鉄仮面と口を覆っている布を外す。


『ごめん!エミリー嬢に押し切られてエルティアナの正体を話してしまった!』


まず彼女の正体をエミリー伯爵家令嬢に伝えたことを近所迷惑にならないように小声で謝って素早く土下座をして額を床に付けた。

まず夜の見回り任務の時に『濃厚な血の匂い』を感じ取ったこと。

匂いを元に進んでたら執事のニコルさんに遭遇し香水で分からなくなったこと。

それからチャックポイントの丘の上にある遺跡でエミリー嬢に会ったこと。

そこは隠し通路でグリザイユ家の屋敷と繋がっていること。

さっきまで遺跡の奥で2人きりで雑談していたこと。

エルティアナがデロリアン中隊長だと知ったこと。

そして隠し通路を通り近道をして宿に帰ってきたこと。

全てを洗いざらい吐いて震えながら土下座を続ける。


『頭を上げていいよ。薄々見抜いていた節があるしバレるのは時間の問題だった』

『それより私の正体を知ってどうする?この依頼が終わったら別れるか?』


どうやらエルティアナが気にしてるのは今後の活動方針だったらしい。

【異端者】と分かった以上、彼女と一緒に居たら命を狙われるのかもしれないのでオレが依頼終了後、独り立ちするのを考えたのか。

いや、信頼関係が揺らいでしまったのを気にしてるのかもしれない。


『おいおい、オレはゴブリンだぞ。バレたら命を狙われるのは同じだし他に誰を頼って生きていけばいいんだよ』

『じゃあ、もうしばらく一緒にコンビを組もう。よろしくゴブタロウ』

『こちらこそよろしく』


手を差し出してきたので掴んで握手をする。

オレからしてみればようやく彼女の強さに納得できて逆に安心していた。

得体が知れない女から元精鋭部隊の部隊長になっただけで人間性を感じたのだ。


『そうそう、ゴブタロウ昇格おめでとう』

『えっ?』

『Eランク冒険者になったんだよ。ほら、この書類を見てみて!』


「ええええええええええええええええ!!!!」


聴き間違えだと思ったが渡された書類を見て動揺して思わず絶叫してしまった。

このあと、近所迷惑だとみんなから怒られたのはいうまでもないだろう。


そして12時半を過ぎた頃、オレは中央広場を目指していた。

いつも真夜中に見回っていた道を歩いているとこうも活発的で逆に違和感を覚えてしまうがここに滞在できるのは明日までと考えると寂しい気がする。

道中でお土産に『木彫りのお守り』を買って見た景色を日記に詳細に描くべく辺りを見渡しながら歩いていく。

そして中央広場で冒険者ギルドの職員たちの姿を確認する。


「ゴブタロウさんですね」

「はい、そうです」

「失礼ながら『昇格証明書』と『身分証』を見せてください」

「受け取ってくれ」

「……はい、確かに、本人と確認できたので『ドッグタグ』をお返しします」

「今後ともお贔屓に。それではまたお会い出来る事を楽しみにしてますよ。では」


傭兵斡旋所でもらったメダルとEランクに昇格したと書かれた書類を見せるとギルド職員たちは預かっていたドッグタグを返してくれた。

そしてギルド職員を手を振って見送った後、近くにあったベンチに座って改めて返却されたドッグタグを確認してみた。


【早朝絶叫事件】の後、すぐにエルティアナはオレのドッグタグと書類を借りていき馬を走らせて3時間の位置にある街の冒険者ギルドで交渉してきたと昼頃に帰ってきた彼女が言っていた。

本当に行動力があるのは見習いたいものだ。

そしてドッグタグは冒険者ギルドに預けてきたこと。

そこの職員が今日の13時にドッグタグを返却してくれる事を聞いて回収に来たが…。


「宝石が灰色に変わっているな」


ドッグタグをもらった時、細長い金属製の棒に白い宝石が付いていたのだが今、確認してみると灰色に変わっており昇格できたと実感ができる。

思わずガッツポーズしてしまう一方で、まだEランクになるには早すぎると感じてしまう。


「オッス!ゴブタロウ兄貴!」

「おっ!ヒューゴ三等兵!」


すると馴染みがある掛け声を聞いて振り返るとヒューゴが居た。

返事をすると何故か人差し指を立てて左右に振っている。

頭の上にはてなマークが浮かんだがその疑問は次の一言で解決した。


「もう三等兵じゃないっスよ!見てくださいこのバッジを!そして肩章を!」

「バッジがあるという事は正規兵になったのか。おめでとう!」


ハイテンションの彼はよっぽど嬉しかったのか前屈みになってバッジを見せてくれた。

それを見て内心ドン引きしながらバッジを確認してみる。

肩には黄色い五角形の突起物が2個付いてあり二等兵の階級を表しているようだ。

一方、彼が自信満々に指差している襟の部分は異なるバッジが付いている。

1つは名前が書かれているバッジ、そしてもう1つは階級を表している様だ。

いつも王国兵を見てたのにバッジに気付かなかったな。


「そういうオレもEランクに昇格したんだ。」

「おお!遂に冒険者として認められたっスね」

「同じ日に組織の一員として認められるなんて偶然にもほどがあるな」


冒険者として最下位の地位であるFランク冒険者。

兵士としては民間人とほとんど扱いが変わらない三等兵。

その2人が同じに昇格するというのは何か運命を感じる。


そう考えていると広場の北側で人だかりがあるのに気付く。

今日は祭りがあるとは聞いていなかったがなんかイベントがあるようだ。


「そういえばあそこに人が集まっているが何かやってるのか?」

「知らないっスか?エミリー伯爵令嬢が制服姿をお披露目してるっスよ」

「マジかよ、ちょっと見てくるわ」


『制服』という単語が気になったのはおそらく前世の影響であろう。

じゃなかったらここまで興奮する事はないだろうし。

興奮を抑えきれずについ人込みを掻き分けて前に進んでしまう。


【理性】がトラブルを起きるから行くのをやめた方が良いと警鐘を鳴らしている。

今までエミリー嬢関連でトラブルを起こしまくったからだ。

とはいえもう王都に向かわれてしまうので制服姿を拝見できるのが今回で最後だと思うと見たくなっちゃうのが男というものだ。

そしてベストな場所を見つけて彼女のお披露目会を眺めてみる。


「すごくお洒落で可愛いな」


語彙力がないせいでエミリー嬢を見ても幼児のような感想を呟いてしまった。

実際、そうなのだから困る。

しかし、この姿を拝見できるのがこれで最後であり見た記憶が薄れてしまう以上、日記に詳細な姿を記そうとし、メモ帳を開いて特徴を書いていく。


まず目が付くのはスカートの長さである。

なんと膝上4インチ(10cm)の丈しかないチェック柄のショートスカートを履いていた。

その代わりなのか膝まで覆い隠す長めの黒い靴下を履いており逆にエロく感じた。

上半身を見ていくと白いシャツに豪華な装飾を施された蒼い色の上着を羽織っており左胸にはエンブレムが付いている。

この国のイメージカラーって青色なのかと突っ込みたくなるが見た目は悪くなく見ていて安らぎを感じさせる雰囲気を漂わせている。

金髪を後ろにまとめて編み込んでポニーテールしており制服の効果もあって清潔感や落ち着いた感じに見えた。


「お嬢様姿も良いけど制服のお姿も良く似合うな」

「そりゃあこの街一番の美少女って噂だし似合わないわけないっスよ」

「そうだな」

「違いない」


後から来たヒューゴはそう言って眺めており、それを聴いた街の人も相槌をする。

ただ、オレからしてみれば多分エミリー嬢は、その感想を一番嫌っていると思う。

特別視されるのが嫌だと断言していた彼女だ。

左手でスカート掴み足を組んで笑顔で観客に向かって右手を振っている彼女。

みんなは気付いていないようだが全然目が笑ってない。

むしろ失望しているようにも見える。


するとエミリー嬢はオレに気付いたのかこっちに向かって手を振っている。

普通の反応したら睨まれそうなのでやれやれと感じで肩を竦めてみる。

すると功を奏したのか親指を立てて嬉しそうな顔をしてくれた。


「ゴブタロウ兄貴、何か伝えたっスか?」

「そうだな。似たような風景に飽きてそうだったからちょっと違った動きをしてみた」

「あまりやり過ぎると【不敬罪】になるからやめたほうが良いっスよ」

「心に留めておくよ」


そして鮮明な情報を日記へ記す為に『制服お披露目ショー』を後にした。

彼女に後ろ姿を見せるのは心苦しかったが決して振り返らずに進んでいく。

オレと彼女は住む世界が違うのだ。

彼女の楽しい学生生活を祈ってまるで縁を切るかのように早足で歩いていく。



------



―それが()()()()()()()()()()()()()()()()()()だった。



------


翌日、10時に中央広場に集合したもののあっけなく話が終わって解散した。

各地から招集された傭兵が1人また1人と広場から去っていた。

さっきまで小太りで裕福で優しそうな伯爵家の当主様のありがたきお言葉を聞いていたとは思えないほどあっさりしていた。

ここにエミリー嬢が居ればもう少しマシだったのだろうかと思うが『任務達成の書類』を頂いた以上、帰らざるをえない状況だ。

もっとも彼らが広場を去ってるのは別の理由があるのだが。


「これからヴァレリアンの街に帰るけど忘れ物はない?」

「お土産もばっちり!いつでもOKだ」

「本当に大丈夫?お世話になった人へのあいさつとか」

「宿のおばちゃんもヒューゴにも隊長にも挨拶したから大丈夫だ!」


何度もしつこく訊いてくるエルティアナに向けて親指を立てた。

それを見た彼女は安心したのか先行して前に進んでいく。


「お待ちくだされ。この後、屋敷で『お食事会』があるのですが参加なされないのですか?」

「ああ、それについては苦渋の思いでキャンセルさせて頂きました。私もゴブタロウも次の任務が控えておりますのでお暇を頂戴させて頂きます」

「そうですか。ようやく打ち解けたと思ったのですがね」


帰ろうとしているオレ達を引き留めたのはエミリー嬢付き執事のニコルさんだ。

最初は敵対心剥き出しであったが任務をこなしていると自然と打ち解けてこうやって軽く会話できるほどに仲を深めている。

とはいえ強い香水の匂いのせいで頭がクラクラするのでオレは未だに苦手だった。


「これが今世の別れというわけでもありませんし、またいずれお会いできることを楽しみにさせて頂きます」

「不思議とあなた方には近い将来また会える気がしますな」

「その時は、エミリーお嬢様に近づける身分になっている事を願いたいですね」

「そうですな、顔馴染みのあなた方を再び包囲しとうございません」


こうやって言葉遊びができる語彙力が羨ましい。

と思っていたがニコルさんが付けている香水が大流行してるのか街中から漂ってきており正直うんざりしてきた。

さすがにエルティアナとニコルさんの会話が弾んで終わる気配がなかったので一声かけようとしたその瞬間。

再び『濃厚な血の匂い』が漂ってきたのでその方向を見た。


「ニコルさん。あの方々は一体何者ですか?」

「エミリーお嬢様を迎えに来た護衛部隊ですな。…人数が足りないようですが」


匂いが漂ってきた方向を見ると豪華な馬車を引き連れている王国軍の部隊が居た。

ただ、兵士たちは疲弊した様子であり馬が荒ぶっており時折嘶いていた。

明らかに戦闘があったように感じられた。


「どうしたゴブタロウ?」

「あの護衛部隊から濃厚な血の匂いが漂ってきてるんだ」

「確かに兵士の何人かは返り血を浴びているような気がする」

「ふむ、あそこにいるのはピエール・フルニエ少佐ですな」

「ひとまず事情を訊いておきましょう」


ニコルさんは豪華なコートを羽織った人物に駆け出していき話を聞き始めた。

騒動にならない様に小声で会話してるのかこっちまで聞こえなかった。

読唇術で会話を盗み聞きできるのかなと期待してエルティアナを見てみる。


「残念だけど大した事は言ってないね。道中の山道でゴブリンの群れに遭遇して戦闘があったくらいしか分からないよ」

「あれ?オレ達って復旧した山道を通って冒険者ギルドのある街に帰るよな?」

「そうだけど…脅威とみなされて群れを殲滅したみたいだし大半の兵士は山道を警備する為に待機させてるようだ」

「それなら安心だな」


視線で察してくれた彼女はさきほどの会話について教えてくれた。

戦闘したなら血の匂いがしてもしょうがないな。

そう思っているとニコルさんが少佐を引き連れて戻って来た。


「話が盛り上がってしまい申し訳ありませぬ」

「いえいえ、元はといえば我々が悪いのですから」

「ピエール少佐によると山道でゴブリンの群れに遭遇したそうで戦闘があったそうです」

「ただ、皆様に支援を頂くほどではなかったようで無事に撃破したとの事」

「そうですか…いえ、喜ばしい事ではありますけどね」


内容を知ってるせいか思わず苦笑してしまった。

口を布で覆っているおかげでバレずに済んだのは不幸中の幸いだろう。

そして気分を紛らわせるように少佐を見て違和感を覚えた。

最初は何かわからなかったが首元を見て原因が分かった。


ピエール少佐の襟にあるはずのバッジが無かったからだ。

厳密に言うと無理やり力づくで毟り取られた痕跡がある。


「少佐殿。襟にあるバッジが取れていますがそれほどの激戦だったのですか?」

「その事に関しては内密にした方がよろしいかと。エミリーお嬢様に不要な心配をおかけしたくないので内密に頼みますぞ」

「あ、はい分かりました」


無言を貫く少佐に代わってニコルさんが口止めをしてきた。

将校が負傷しそうなほどの戦闘があったと知られると確かにまずい気がする。

それに少佐の部下たちが冷たい目線でこっちを貫いてくるので無理やり納得をした。

伯爵家令嬢の護衛任務を任されている事はありまるで人形の様に貫いてきたからだ。

その視線。オレじゃなきゃ見逃しちゃうね。


「もう良いだろう。これ以上は任務を妨げてしまうから帰ろう」

「ああ、分かった」

「それではニコルさん、ごきげんよう」

「また会える日を待っております」


無理やりエルティアナによって話を打ち切られ手を振るニコルさんにお別れをして街の出口へと向かっていた。


—こうしてさっきまでのやりとりを振り返ってみるがなんか違和感がある。

何かが引っ掛かってもやもやしているが一向に原因が分からない。

考えるほど頭が痛くなってくる。


「もう、いつまで考えているんだ?」

「やっぱ違和感があるんだよ。それが分からなくてイライラする」

「少佐ほどの方がバッジを毟られるほどの戦闘のこと?」

「それもあるけどな…」


オレの様子がおかしい事に気付いた彼女は何があったか聞いてきた。

隠し事する気が無かったので正直に話したら考え過ぎと言われてしまった。

経験豊富な彼女が言うんだから納得しなければならない。

そう思っているが山道を歩いても納得しきれなかった。

誰かが通り掛かったらそれについての話題をしようと思ったが誰とも遭遇しないので疑問を彼女にぶつけてみる。


「なあ、通常の戦闘でこんなにミンチ状の死体が出るのか?」

「『暴風魔法』を使用したんじゃないかな。魔力の残滓が漂ってる感じだし」


そう、山道にはミンチ状の死体がいくつも転がっていたのだ。

兵士が濃厚な血の匂いを漂うせるのもしょうがないだろう。

ただ、その数が多すぎた。

道中で30体以上の肉片になった死骸を見てきたのだ。

いくら精鋭部隊と言えどここまでやるか?

次々に沸いてくる疑問によって発生する不安が頭から拭えない。


「とはいえここまで酷いと衛生的にまずいね。一応、帰ったら報告しておこう」

「そうだ…ああっ!木彫りのお守りが!」


手が勢いよくポーチに当たった衝撃でお土産が茂みの中に飛んで行ってしまった。

慌てて茂みの方に駆け出して落ちたお土産を拾う。

そして目線を上げた時、凍り付いた。

オレを心配したのかエルティアナが駆け寄ってきたがすぐに歩みを止めた。

なんでかって?


そこには死体の山があった。

ゴブリンではない。

青色で統一されている装備を纏っている王国兵たちだ。

その青色の装備を内臓や血で赤く染めるほどの惨状だった。

鎧はまるで鋭利な刃物で切り裂かれたかのようにバラバラになっていた。

それを纏っていた身体がどうなっているかいうまでもないだろう。


近くには予備だったのか無残に破壊された馬車が転がっていた。

御者と思われる人物はもはや原型を留めておらず血塗れのハンバーグになっている。

凄惨な光景を目にしても驚きはすれど恐怖で動けなくならないのはゴブリンの特性かもしれない。

意外なゴブリンの利点に感謝しつつ辺りを探ってみる。


すると身体から内臓と骨が吐き出されたような奇妙な()()を見つけた。

まるで皮だけ剥ぎ取られたような奇妙な血塗れの物体である。

良く見ると似たようなものが点々と転がっていた。


何故こんな死に方をしてるか疑問に思いつつその物体に近づくとある物を見つけた。

王国兵が身に着けているバッジである。

何かが書かれているが血塗れで文字が見えなかったのでハンカチで拭いてみる。

すると筆記体で書かれた文字がしっかりと彫られていった。


「エルティアナ!なんかバッジを見つけたんだけど文字が筆記体で読めないんだ!代わりに見てくれないか?」

「よくこの現場から見つけられたね。ゴブタロウには鑑識の才能があるみた…うん、冗談言ってる場合じゃないね」


彼女に拾ったバッジを渡して見てもらう。

残念ながら筆記体で書かれた文字はまだ読めないのだ。

だからこそ報告書を渡した後、図書館で筆記体の練習をする予定だったのだが。

その為、どんな文字が書かれているのか全く分からないので彼女に放り投げたのだ。


「『ピエール・フルニエ』、隣には少佐って書かれているよ」


そう解読して発言した彼女の顔を見てみる。

残念ながら顔を覆い隠す上、見づらいに定評あるバイザー付きバシネットを装備してるので表情まで窺うことはできなかった。

ただ、オレと同じように青ざめているのは間違いないだろう。


「なあ?エルティアナ」

「うん、分かるよ。だから言わないでくれ」


久しぶりに意見が一致したオレ達は同じ方角を見た。

遠くて見えないがそこにはさっきまで滞在していたヴェールヴィエンヌの街がある。

その歩いてきた方角から天まで届くほどの煙が昇っていた。


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