崩れゆく平和
「・・・ ってことがあってさ」
ゼフィルは2日前習ったことを2人に伝えた。
「そんなに世界って広かったんだ、知らなかった。」
ジャスミンはビックリし、
「そんな強い人がいるのかよ。」
ロイネははしゃいだ。
今日もロイネに負けて7敗と惨敗して家に帰ると、屋敷で使用人が騒いでいた。
ロブスを見かけて話を聞いてみると、どうやら隣のボガネ子爵が軍を率いて進軍し始めたことが分かったらしい。ここから国境までは2日かかり、ボガネ子爵が動いてから1日が経っていて、あと三日後には国境までたどり着くという。
「なぜ軍を率いてるのですか?確かに山賊や盗賊は出ますが軍をを率いてくるほどとは思いません。確かに10日後には父上のところを訪れる予定ですが、早すぎませんか?」
「ゼフィル様、彼らは私たちに領地を渡すように言ってきたのです。軍は脅しです。」
「なぜそのようなことを、軍はどのくらいの規模なんだ?」
「およそ500です。」
「500だと、ウチの領民の約7割じゃないか。滅ぼすつもりなのか?」
俺が焦っていると
「少し冷静になれゼフィル」
「「「 ゲイル様」」」
父ゲイルがそこに立っていた。
「いいかゼフィル。このようなことになったのはそもそも子爵なのに、この領地を訪れると聞いた時点で気づくべきだったのだ。そもそも私たちの方があちらに行くことの方が普通なのだからな。」
「そうよゼフィル、それに私たちはここの領主。常にこのような事態に遭遇することも予想していたわ。まさか、こんなにいきなりとは思っていなかったけれど。」
母セリーもそこに立っていた。
「今すぐ軍議を始める。ロブス今すぐ隊長たちを集めるのだ。それとカイン今すぐ村長たちに連絡をしろ。それとケアは国境警備隊にも連絡するんだ。他も戦う準備をするんだ。」
「「はっ!!」」
使用人たちは頷いてから動き始めた。
「あなたはこっちよゼフィル。」
「母上」
俺は母上と一緒に置くの部屋まで来
た。
「いい、あなたは生き残らないといけないのよ。これは私たちの最後の願い。子爵は傭兵を連れてきてるわ。今他の領主たちと連絡しているけど、子爵が軍を連れて来ているということは、もうすでに回りへの手回しはほとんど済んでいるかもしれないわ。最悪全部から攻撃されるかもしれない。」
「何を言うのですか母上。そんなことあるはずなじゃないですか。ネブス男爵は父上と仲がいいですよ。」
「ネブス男爵だけでは動けないわ。動くと一緒に集中砲火にさらされる恐れがあるから。」
俺は何がなんだかわからなくなって錯乱し、
「そんな馬鹿な、じゃあ・」
「ゼフィル!!!!」
「っ!!!」
「いいゼフィル。あなたは私たちの宝なの死なせるわけにはいかないわ。今ゲイルがネブス男爵に連絡してあなたを保護してもらうように手配してるから、それから私の父メイル男爵にも連絡を取ってるから。」
メイル男爵領はこの領地の隣の隣のにあり、ネブス男爵の隣でもある。
「しかし、母上や父上、ロイネやジャスミンなどはどうするのですか?
このまま私だけ逃げるわけにはいきません。」
こんなこともあろうかと毎日剣の稽古をしてきたんだ。自分も役にたってみせる。そう思ったのだが。
「甘ったれだことを言うな。お前では足手まといだ。邪魔者はさっさっと出て行け。」
父上が来てそんなことを言った。
「父上私でも役に立ちます。ぜひ使ってください。」
頼み込んだんだが、
「セリーは今すぐこいつの準備をしてくれ、さっきネブスが子爵の動きに気づいて連絡をよこしてきた。ゼフィルとほか何十人かは助けてくれるそうだ。子供を優先し、女や老人もネブス男爵領に送ることにした。」
「わかりました。すぐに支度します。」
そう言ってゲイルは軍議に行った。
俺はただ突っ立っていることしかできなかった。




