風が囁いた:ようやくひと休み
セラヤは、水の上を蛇行する木製の渡り道をいくつも進み、南の村にある客人用の家の一つまで私たちを案内した。建物は広く、川底から直接生えている二本の木の太い根と頑丈な枝の間に支えられていた。何日も地面や洞窟、あるいは即席の葉の寝床で眠っていたせいで、まともな屋根を見ただけでも、身体にのしかかっていた疲労がさらに重く感じられた。
中は簡素だったが快適だった。低いベッドが二つ、いくつかの腰掛け、小さなテーブル、それに持ち物を入れるための籠が置かれていた。軽い木材で作られた壁には大きな開口部があり、湿った風が室内を通り抜け、その下を流れる水の音が絶えず聞こえていた。セラヤは、村の長が戻るのを待ち、その後どうするか決めるまで、ここを使っていいと説明した。
だが出ていく前に、彼女は数秒の間、まず私を、それからエリッサを眺めた。私としてはあまり好ましくないほど楽しそうな表情だった。
「とりあえず、二人とも身体を洗いたいでしょうね。あなたたち……ひどい見た目よ」
否定はできなかった。乾いた泥、汗、湿原の水にまみれ、服にはまだ何本か蜘蛛の糸までくっついていた。匂いもひどい。泥、川、蜘蛛の巣、それに恐怖の森の半分近くを通ってきた結果、通り過ぎたものすべてが私の身体に何かしらの記念品を残していったようだった。
家の開口部から、根の間を流れる水を見た。風呂はあそこで済ませるのだろうと思った。別に悪くはない。だが心のどこかでは、何にも殺されそうになる心配をせず、何時間かじっと浸かっていられる熱い湯の入った桶をまだ求めていた。
私が何か言う前に、セラヤはその表情に気づいた。
「安心して。川よりいい場所があるから」
私は彼女を見つめた。
「心が読めるのか?」
彼女は笑った。
「いいえ。あなたの顔を見れば、何を考えてるかほとんど全部分かるだけ」
家の隅にある籠の一つを調べていたエリッサが、すぐに同意した。
「私も前にそう言ったわ。こいつ、何も隠せないから」
「隠せるって」
「隠せない」
セラヤまで加わってくる前に、この話は終わらせることにした。
その時、二人の村人が清潔な服と、小さな布包みをいくつか、それから柔らかい繊維でできた大きな布を二枚持ってやってきた。セラヤはそれらを受け取り、私たちそれぞれの分に分け始めた。小さな包みには薬草、包帯、そして風呂のあとに切り傷や打撲へ使ういくつかの薬が入っており、大きな布は身体を拭くためのものだった。
「まあ、ここじゃこれを長く使う人はほとんどいないけどね」セラヤはその一枚を私へ渡しながら説明した。「五分もすれば、たぶんまた濡れてるから」
今まで見た村の様子を考えれば、大げさには聞こえなかった。
セラヤが私のために用意した服は、森へ来てから今まで身につけたものとはまったく違っていた。黒っぽい短い袖なしのチュニックは、腕と肩の一部が露出する形だった。それに腰へ巻く幅広の帯、膝より少し下までの軽いズボン、編んだ繊維と薄い革で作られたサンダルもあった。木や石の小さな飾りがいくつかついていたが、動きを邪魔するようなものではなかった。
エリッサの服も同じような様式だったが、女性の身体に合わせられていた。上は短く袖がなく、帯のような布で身体に固定する形で、下は泳いだり動いたりしやすいよう、脚のかなりの部分が出るようになっていた。青みがかった飾り、小さな石、それにいくつかの貝殻が全体を仕上げている。
エリッサはその服を自分の前に広げ、眉をひそめた。
「短すぎる」
セラヤが首を傾げた。
「この服が一番いいのよ」
「それは分かってる。それでも短すぎる」
「きっと似合うわよ」
エリッサはさらに疑わしそうな目で彼女を見た。するとセラヤはゆっくりとこちらへ顔を向けた。
「きっと彼氏も気に入るでしょうね」
「こいつは私の彼氏じゃない!」エリッサが即座に答えた。
「俺はこいつの彼氏じゃない!」私も同時に言った。
そのあとの沈黙は、妙に長く感じた。私はエリッサを見て、エリッサも私を見て、それからほとんど同時に顔を逸らした。セラヤは黙ったままだったが、顔に浮かんだ笑みだけで言いたいことは全部伝わっていた。
エリッサは顔を赤くし、セラヤの手から服をひったくった。
「それ、よこして」
セラヤは短く笑ってから、私にも服を渡した。
「浴場は何段か下の足場にあるわ。道には目印がついてる。男用と女用で分かれてるから、さすがにそこでは二人とも問題を起こさないでしょう」
「なんで今、俺を見ながら言ったんだ?」と私は聞いた。
だがセラヤは何も答えず、私の質問を完全に無視した。
エリッサが鼻から小さく音を出した。それはかなり怪しいくらい笑い声に聞こえた。
そのあとすぐ、セラヤは新しい服、身体を拭く布、傷の手当て用の小さな包みを残して出ていった。私たちは渡り道を進み、カヌーの音が少しずつ遠ざかる、より静かな場所へ向かった。浴場は太い根を持つ木々の間にできた自然のくぼみを利用しており、黒い石に囲まれた浅い池のようになっていた。高い木と繊維の仕切りが男側と女側を分けていて、岩の隙間から緩やかな流れが入り込み、水が常に入れ替わるようになっていた。
別々の方へ向かう前に、エリッサが目を細めてこちらを見た。
「ねえ、この馬鹿」
「ん? 待て、馬鹿って呼ぶな――」
「覗こうなんて考えないでよ」
「覗かないって。俺は礼儀と信念のある男だ」
「はいはい」
「本気で言ってる。お前を覗いたりしない」
「そういうことを言うのが、まさに変態なのよ」
「なんだよそれ!」
彼女は背を向け、呆れたように首を振った。
「もしあの仕切りの向こうを覗こうとしてるのを見つけたら、それがあなたの人生最後の行動になるからね」
私は鼻を鳴らして首を振り、自分の側へ向かった。
古い服はあまりにもひどい状態だったので、岸辺の乾いた岩の近くに畳んで置く時もほとんど気を遣わなかった。エリッサに脱ぐよう言われてからずっと持ち歩いていたチュニックは、落ち着いて見てみるとさらにひどい有様だった。破れや染みがあり、あまりにも擦り切れていて、どうしてまだ布として形を保っているのか分からない部分まであった。
私はゆっくり水へ入った。
その温かさにすぐ驚いた。不快になるほど熱くはないが、川の水よりはずっと温かい。何日も地面で眠り、裸足で歩き、冷たい水を渡り続けたあとだったせいで、その感覚だけで脚が勝手に力を抜いていくようだった。
「ここ、思ってたよりずっといいぞ!」向こう側にいるエリッサにも聞こえるくらいの声で言った。
少しして返事が聞こえた。
「そうねぇ……」かなり満足そうな声で、間延びした返事が返ってきた。
「今、南の村のものを褒めた?」
沈黙。
「エリッサ?」
「水がいいって言っただけ。村全部を褒めたわけじゃない」
「ああ。少し大人になったのかと思った」
「この仕切りを越えて、あなたを殴りに行ってほしい?」
「それはやめた方がいい。今こっちに来たら、たぶん見ちゃいけないところまで見えるから」
数秒の沈黙があった。
「アルヴェン」
「言ったあとで気づいた」
「変態」
「そういう意味じゃない!」
私は肩まで水に浸かった。腕や脚の切り傷が数秒ほど沁みた。特に新しい傷に水が触れた時は強く痛んだが、その感覚もすぐに弱まった。
私は底にいくつも置かれている大きな黒い石の一つを見た。
「エリッサ、この石は何なんだ?」
「熱石」
「熱石?」
「そうよ、アルヴェン。熱石」
「それで、何をするんだ?」
「名前だけじゃ分からなかった?」
私は水の中へ手を滑らせながら、まだ底を見ていた。
「じゃあ、本当に魔法の石なんだな」
「ずいぶん感動してるわね」
「俺の世界じゃ、石は普通ただの……石だからな」
向こう側から小さな笑い声が聞こえた。
「温めるだけじゃなくて、水の不純物を取り除くのにも役立つの。だからここではたくさん使われてる」
あれだけ多くの人がこの場所を使っているのに、水がこれほど綺麗なままなのも納得できた。
「かなり便利そうだな」
私は一人で笑いながら、顎まで水に沈んだ。
しばらくの間、どちらも何も話さなかった。温かい水は、自分でもまだ痛んでいることに気づいていなかった筋肉までほぐしていき、緩やかな流れが肌から落ちた汚れを運んでいった。泥や汗が溶けた水の中に浸かり続ける必要もない。岩や根の間から新しい水が入り続け、反対側からゆっくり流れ出ているからだ。
休んでいると必ず何かに襲われるような日々を何日も過ごしてきたせいで、ただじっとしているだけというのが妙な感覚だった。
「アルヴェン?」
向こう側からエリッサの声が聞こえた。
「何?」
「まだそこにいる?」
「いない」
「馬鹿」
向こう側で水が動く音がした。
「溺れてないか確認しただけよ」
「なんて感動的な心配なんだ」
「心配じゃない」
「はいはい」
「黙って」
さらに数分ほど浸かってから、ようやく水から上がった。セラヤが置いていった布で身体についた余分な水を拭いたが、この村ではほとんど意味がないと言っていた理由も分かった。空気は湿っているし、渡り道は常に濡れていて、ほとんどの住民が一日のどこかで水に入っているようだった。
服を着る前に、浴場を管理しているエルフの一人が手早く私の傷を処置してくれた。大きめの切り傷を洗い、いくつかには薬草で作った軟膏を塗り、まだ開いている傷には軽い包帯を巻いた。何日も傷を放置したまま歩き続けていたので、誰かにきちんと手当てしてもらえること自体がありがたかった。
新しい服を着ると、何日かぶりに足の裏が木や石、土へ直接触れなくなった。サンダルは軽かったが、足裏の切り傷を守るには十分な厚さがある。それだけでも贅沢に感じた。
渡り道へ戻る道の近くで待った。数分後、足音が聞こえたので顔を向けた。
エリッサが現れた。自分でも気づかないまま、私は数秒動きを止めた。
彼女はセラヤから渡された服を着ていた。腕は露出し、腰の一部も見えていて、脚も北の村の巡回服よりずっと多く出ている。青みがかった帯や小さな飾りは予想以上に彼女によく似合っていて、まだ濡れた白い髪が肩へ垂れていた。
すごく綺麗だった。本当に、とても綺麗だった。エリッサは私が見ていることに気づいた。
「何?」
私は我に返った。
「何でもない」
彼女はその場に立ったままだった。
「何でもない?」
「何でもない」
エリッサは数秒、黙って私を見つめた。顔にはまだうっすら赤みが残っていたが、それが温かい湯のせいなのかどうか、私には分からなかった。
彼女は私の横を通り過ぎた。
「変態」
理解するのに一秒ほどかかった。
「何だよ!? 俺は変態じゃない!」
エリッサはそのまま歩き続けた。
私は足を速めて彼女に追いついた。
客人用の家へ戻ると、古い服は入口近くの籠にまとめられていた。
私は、その残骸を見た。
「これ、全部捨てるの?」
村人は頷いた。
「一部なら、まだ縫い直せるかもしれません」
エリッサはぼろ布へ視線を向けた。
「必要ないわ。捨てて」
「まだ俺の服だったんだけど」
「今はもう、ほとんど汚れたぼろ布よ」
それに対するまともな反論は思いつかなかった。
少しすると、食べ物の匂いが部屋中に広がった。私が何か言うより先に、腹が反応した。
家の中央には食事が並べられていた。森で過ごしたここ数日、幼虫や甲虫、それ以外にも無理やり食べさせられたものを考えれば、それは祝いたくなるほどのご馳走に見えた。中央には大きな葉をかぶせた土製の皿があり、その中には丸ごと焼かれた魚が一匹置かれていた。皮は黄金色に焼け、新鮮な薬草の香りが漂い、また腹が鳴りそうになった。その横には煮た根菜、柔らかい芋、水、それからほんのり甘い透明な飲み物が並んでいた。
だが何より安心できたのは、単純なことだった。その食べ物のどれも動いていなかった。
すぐに食べ始めた。もう食事中の礼儀を取り繕う気などなく、私はかなりの勢いで食べていた。エリッサも同じくらい空腹だったようだが、それでも一応、品位を保とうとはしていた。
食事が半分ほど進んだ頃、セラヤが入口に現れた。数秒私たちを見たあと、まず新しい服に気づき、それからすでにほとんど空になっている皿へ目を向けた。
「ちゃんと着られたみたいね」
エリッサは大きめの魚の身を飲み込み、指を拭いた。
「まあね。でもこれ、やっぱり短すぎる」
セラヤは笑った。
「でも、すごく似合ってるわよ」
エリッサは疑わしそうな目を向けた。セラヤは私を見る。
「そう思わない、アルヴェン?」
危うくむせるところだった。
「俺はその話には入らない」
「臆病者」とセラヤが言った。
エリッサは私たち二人を見比べた。
「二人ともやめてくれない?」
セラヤは笑いながらテーブルへ近づいた。
「食事は?」
「魚はもう少し美味しくできたと思う」エリッサが答えた。
今度は本当に噛むのを止めた。
「こいつ嘘ついてます。もう半分近く食べてますから」
「勝手に私の代わりに話さないで、アルヴェン」
「魚を擁護してるだけだ。魚は自分じゃ反論できないから」
セラヤは片手をテーブルについた。
「そんなにまずいなら、下げてもらう?」
エリッサはすぐに皿を少し自分の方へ引き寄せた。
「必要ない」
セラヤはまた笑った。
「本当にそんなに大変な旅だったの?」
その質問で、少しだけ空気が落ち着いた。
「かなり」と私は答えた。
彼女は腰掛けを一つ引き寄せ、テーブルのそばに座った。
「何があったの?」
話し始める前に、私はエリッサを見た。ヴァエロリンが戻る前にノールの詳しい話をする必要はなかったが、なぜ私たちがこんな状態なのか説明すること自体には問題ない。
必要なことだけ話した。仲間たちとはぐれ、本来なら来るはずではなかったほど森の奥へ入り込み、どちらも行くつもりのなかった地域を通り、危険な生き物にも、全部挙げていたら何時間もかかるほど遭遇した。
話が進むにつれて、セラヤは少し目を見開いた。
「森のあらゆる場所で問題に遭遇したの?」
「避けようとはしてたんだけどな」
彼女はエリッサの方へ顔を傾けた。
「その子が一緒なら、なおさら大変だったでしょうね」
エリッサが食べる手を止めた。
「どういう意味?」
「あなたのことは知ってるもの」
「だから何?」
セラヤは頬杖をついた。
「昔から甘やかされてて、偉そうで、文句ばっかり。きっと道中の半分は彼のことを怒鳴ってたでしょ」
「そんなことない!」エリッサはすぐに言い返した。「そこまでたくさん怒鳴ってないわ」
私は彼女を見た。エリッサも気づいた。
「何?」
「『そこまでたくさん』?」
「言ってやって、アルヴェン」
セラヤも私を見た。
数秒の間、エリッサと出会ってから起きたことを全部思い返した。何度文句を言われたか。何度殴ると脅され、実際に殴られたか。できれば忘れたいものを無理やり食べさせられたか。それから、今でもいくつかは議論の余地があると思っている理由で、何度「馬鹿」と呼ばれたか。
でも、それ以外のことも思い出した。
「エリッサがいなかったら、俺は生き残ってなかった」
彼女の表情が変わった。深く考えすぎる前に、そのまま続けた。
「本気で言ってる。水や食べ物の見つけ方、寝場所の探し方を教えてくれた。周りをちゃんと見ることも教えてくれたし、何度も助けてくれた。それに、一人で先へ行くこともできたのに、ずっと一緒にいてくれた。たぶん、こいつがいなかったら俺は死んでた」
セラヤは数秒黙っていた。エリッサを見る目は、それまでとは少し違っていた。まだ小さなからかうような笑みは残っていたが、その奥にはもっと真剣な何かもあった。
「そう」
エリッサは皿へ視線を逸らし、少し食べ物をいじってから、いつもなら使わないほど弱い調子で答えた。
「そこまで大げさに言わなくても……」
私は彼女を見た。顔が少し赤かった。何も言わなかった。だがセラヤはすぐに気づいた。
「なるほどね」
エリッサが顔を上げた。
「何?」
「何でもない」
「その顔やめて」
「どの顔?」
「その顔!」
セラヤは何のことか分からないとでも言うように笑った。
食事の合間を利用して、私は少し踏み込んでみることにした。
「じゃあ……やっぱり二人って、かなり昔からの知り合いなんだな」
エリッサは皿から目を上げようともしなかった。
性格を考えれば、これ以上聞いたところでまた言い争いになるだけだ。
そんな話の途中で、セラヤが何かを思い出したような顔をした。
「あ、そうだ。忘れるところだった。父が戻ったわ」
エリッサがすぐに顔を上げた。表情の変化は小さかったが、はっきりしていた。からかい合っていた雰囲気が消え、到着時にノールの話をした時と同じ真剣さへ変わった。
「もう村にいるの?」
「ええ。少し前に戻ったわ」
セラヤは立ち上がった。
「食べ終えて。先にいくつか片づけてることがあるけど、もうすぐ二人を呼ぶと思う」
そう言って、彼女はようやく出ていった。
残りの食事はずっと静かだった。何日かぶりに、皿の上のものに毒がないか、毒針がないか、逃げ出せるほど脚が生えていないか心配せずに、満腹になるまで食べることができた。それでもヴァエロリンが戻ったという知らせで、ノールの問題がまた頭の中心へ戻ってきていた。
食べ終えて少しすると、外の渡り道から足音が聞こえた。南の村の戦士が入口に姿を見せ、短く敬意を示す仕草をした。
「長がお二人をお待ちです」




