エピソード773 何故話せたのかは私自身にも解りません
『身に着けられていますミスリル銀製の魔道具は、二種類の根元魔法を封じ込めておけます髪飾りと、大気中の魔力を集めて魅力と根元魔法を強化する耳飾りでもあります夜之祝福と、北方半島王国の王都クベンハウンの工房で製造された可能性が高い封印の指輪の三つとなりますね。ケルン家の帝国女騎士様』
『はい、その通りです』
内務省の制服姿の女性職員に案内をされまして、検閲局の入口の前にあります受付で、守衛の男性に受領したばかりの手帳を手渡しましたが、生真面目な表情で手帳の内容を確認しながら私に対して質問を行っています。
『既に説明を聞いていられるとは思いますが、勤務時には帝国軍の尉官の軍服に少尉の階級章と、帝国女騎士の身分を示すミスリル銀製の記章でもあります襟章を着けて出勤なさって下さい』
『はい、解りました』
{何等かの手段で我が主の手帳を複製した輩がいましても、三種類のミスリル銀製の魔道具と帝国軍の尉官の軍服と少尉の階級章と襟章まで用意をしないと、我が主と偽り検閲局の中に入る事は出来ない訳ですな}
『有難う御座います、帝国女騎士様』
私は守衛の男性から手帳を受け取りまして。
『ご苦労さまです』
さて、次はいよいよ検閲局の中に…
『パス・ポー・ダイ・セル』
『マン・タク』
『検閲局への案内をお願い出来ますか?』
『はい、ケルン家の帝国女騎士様』
内務省の制服姿の女性職員に案内を頼みまして後に続きました。
{今なんと言われたのですかな?、我が主}
どういう意味ですか?、髪飾り。
{いえ、守衛と帝国語では無い言葉で遣り取りをされましたから}
…そうでしたか?。
{はい。守衛のパス・ポー・ダイ・セルに対して、我が主はマン・タクと返事をされました}
北方半島王国語でパス・ポー・ダイ・セルはお気を付けてで、それに対して私はありがとうございますという意味のマン・タクと返事をしました髪飾り。何故話せたのかは、私自身にも解りません?。




