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本好きの女魔法使い  作者: クリストファー


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エピソード722 予行演習

『姿勢を正しつつ五人で歩調を合わせて、静かに、整然と進むように』


『『はい』』


宮城の叙任の間にて、典礼省の儀礼官の指導を受けながら、私とアンリ卿と希望ナディーネさんとルネ卿とアルトゥール卿の五人は、叙任式の予行演習を行っています。


『床に敷かれています赤い絨毯じゅうたんに立ち位置の印がありますから、五人合わせて停止をしまして、列の間隔と前後の位置を確認するように』


叙任の間には足のくるぶしまで埋まる厚手の非常に高級な赤い絨毯じゅうたんが敷かれていますけれど、儀礼官の言われる通りに立ち位置を示す印がありました。


『もし印が無かったら、どこに立てばいいのか全く解らないな…』


デュッセルドルフ家の上級の騎士シュヴァリエ様の子息でもありますルネ卿の素直な感想に、私とアンリ卿とナディーネさんとアルトゥール卿の四人も揃って頷き同意を示しました。


『列の間隔には問題ありません、その場にて玉座に向けて一礼をしましてから、腰を折り最敬礼を行いながら、視線は床に落として皇帝陛下に対して無礼の無いように』


典礼省の儀礼官の指導に従いまして、私達五人は揃って玉座に対して一礼をしましてから、腰を折り最敬礼を行いました。


『次は静かに立ち上がり直立不動の姿勢を取りまして、右手を胸に当てながら、皇帝陛下と帝国に忠誠を誓います。声は明瞭にかつ誠実に発声するように』


…明瞭な発声なら解りますが、誠実に聞こえる声とはどのように出せば良いのでしょうか?。


『続いてひざまずき、右膝を赤い絨毯じゅうたんに着けながらこうべれるように』


チラッ。


他の人達と垂れたこうべの角度が合っているか一瞬だけ横目で確認をしましたけれど、問題は無さそうです。


『次は皇帝陛下より…』


…予行演習があり本当に助かりました、もし叙任式の当日に事前準備無しに行っていましたら、帝国の地方部にて自作農をしています平民身分の農家の村娘として生まれました私は、間違いなく失敗をしていたと思われます。

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