エピソード721 エスターライヒ方面の償罪戦線は武勲を挙げやすいですから
『正式に御挨拶を申し上げるのは初めてとなります、花・フォン・ケルンです、アルトゥール卿』
『ヨハン大帝の銅像の御前にて拝礼をしました際には、私の方こそ御挨拶を申し上げずに失礼をしました、令嬢フロリアーヌ女史』
宮城の控室にて合流をしましたアルトゥール卿とは、以前に初代皇帝陛下であらせられますヨハン大帝の銅像の御前にて拝礼をした際に御会いをした事がありました。
『本日はヨハン大帝の銅像へ共に拝礼なされていました、大人しく控え目な雰囲気でした帝都魔法学園の黒髪の女子学生の学友は一緒ではないのですね?、令嬢フロリアーヌ女史』
帝国軍の士官の皆様方は、近衛師団に所属なされていられますヴィルヘルミーナ・フォン・アイゼンシュタイン少佐だけで無く、尉官の中尉であらせられますアルトゥール卿も、非常に観察力が鋭く記憶力が良い御方のようです。
『はい、アルトゥール卿。本日は学友のザスキア女史とは別行動となります』
私による説明に帝国軍の尉官の礼服を着用なされていられますアルトゥール卿は頷かれますと、希望さんの方に視線を向けられまして。
『久し振りですね、令嬢ナディーネ女史』
『はい、御無沙汰をしていました、エスターライヒ方面での御活躍は聞き及んでいます、中尉』
軍人一家でもありますゾーリンゲン家の男爵閣下の末子でもありますナディーネさんは、普段は気風の良い話し方をされますが、止事無い身分であらせられます貴族諸侯の皆様方の家門にて生まれ育たれました令嬢としての振る舞いも出来る人物です。
『エスターライヒ方面の償罪戦線は武勲を挙げやすいですから、令嬢ナディーネ女史』
尉官の中尉の軍階級でもありますアルトゥール卿が着用なされていられます礼服には、複数の勲章が着いていますが、いずれも軍場での武勲を評価された帝国軍人に授与される勲章でした。




