エピソード691 ヴィルヘルミーナ・フォン・アイゼンシュタイン少佐
『勝者之民。軍務省に来ていたのか』
『奇遇だな。ヴィルヘルミーナ』
軍務省の案内図を前に御話になられていられました、帝国騎士身分のニコラオス少佐に話し掛けられましたのは。近衛師団の軍服を着用なされまして、帝国女騎士身分を示されますミスリル銀製の記章でもあります襟章と、少佐の軍階級を示されます階級章を着けていられます女性でした。
『希望も来ていたか。久し振りだな♪』
『ああ。ヴィルヘルミーナの姉貴♪』
ニコラオス少佐とナディーネさんの御父君であらせられますゾーリンゲン家の男爵閣下には、御息女は末子でもありますナディーネさんしかいないはずですが?。
『紹介をする、令嬢花女史にアンリ卿にルネ卿。ヴィルヘルミーナ・フォン・アイゼンシュタイン少佐だ。ケーニヒスベルク家の辺境伯閣下が大将の軍階級にて指揮なされていられる東方拡大戦争で共に戦った戦友でもある。ナディーネからすれば姉貴分となる女魔法使いの帝国女騎士殿でもある♪』
成る程。ニコラオス少佐の御戦友という関係で、ナディーネさんとアイゼンシュタイン少佐は面識があるのですね。
『正式な御紹介を受けまして御挨拶を申し上げるのは初めてとなります。フロリアーヌ・フォン・ケルンと申します』
私が恭しく深々と御辞儀を行いながら御挨拶を申し上げますと、アイゼンシュタイン少佐は御頷きになられまして。
『劇場の警備任務に就いていた際に、イザベラ・フォン・ナーゲル大尉と話されていた令嬢だな。あの時一緒にいた小柄な体格をしている、帝都魔法学園の女子学生の学生服を着て、ミスリル銀製の首飾りを下げていた、銀白色の髪の毛と緑青色の瞳をしていた女魔法使いは、本日は同行していないようだな』
…近衛師団に所属なされていられますナーゲル大尉に対しまして、劇場の封鎖解除と告げる為に一瞬だけ私と真実さんを見られただけでしたが。アイゼンシュタイン少佐は完璧に記憶なされていられました。
『はい。アイゼンシュタイン少佐。本日はヴェレーナさんとは別行動となります』
帝国の君主であらせられます皇帝陛下と帝室の皆様方の玉体を御護りなされる近衛師団に所属なされていられます、ヴィルヘルミーナ・フォン・アイゼンシュタイン少佐とイザベラ・フォン・ナーゲル大尉は、天から根元魔法の素質を授かりし選良でもある女魔法使いの、非常に優秀な帝国軍人であらせられると感じます。




