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カルカナのゼナ  作者: ななかまどっ
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地下2階のハイオーク

片目のオークを倒したゼナは、回復ポーションと魔力ポーションを飲み体力と魔力を回復させ、すぐにエミリオ達に合流する。

ハイオークと側近のオークの剛腕から繰り出される攻撃にエミリオ達は防戦一方となっていた。


カルラが素早く動き、側近オークの足を攻撃している。傷は浅いが、徐々に斬り刻まれ側近オークの動きは鈍くなっていたが、ハイオークは、隙が無く、エミリオが盾で剛腕から繰り出される剣を受け止めるのが精一杯の状態、ヴェルテが援護し攻撃するもハイオークの盾に阻まれる。ミントは、エミリオに常に回復魔法をかけ続けていた。


「急がないとエミ兄が危ない…」


カルラにゼナは、助勢する。先に側近を倒し、ハイオークに全員で攻撃する為だ。側近は、両手剣を持ち、その剛腕から繰り出される斬撃は、盾で受けても両断される勢いで地面に炸裂している。カルラは、素早い動きで距離を取りながら、攻撃していた。


「助勢します!」


ゼナがカルラに言う。


「ありがとう!貴方凄いのネ!側近のオークを一人で倒してた」


カルラの言葉を聞きながら、ゼナは、カルラに回復ポーションを投げて渡す。


「隙を見て飲んで!」


ゼナは、側近オークに突進した。

側近オークは、両手剣でゼナに斬撃を放つ、ゼナは、風刃の大剣を、両手剣の側面からぶつけ、斬撃を逸らす。側近オークは、怒声を上げながら、なぜ当たらないと言わんばかりに、斬撃を横殴りに放つ。ゼナは、再度、両手剣の側面に風刃をぶつけ、軌道をズラす。しかし側近オークは、弾かれた両手剣を剛腕で軌道修正し、斬撃は再度ゼナに迫る。ゼナは、更に踏み込み、体を地に着けるほど体制を低くし斬撃を躱す。ゼナの銀髪を剣撃が擦める。側近オークは、切り返しで上段より斬り落としを仕掛けた。再度、風刃をぶつけ、軌道をズラす、両手剣は、地面に激突し、石畳が爆散した。ゼナは、バックステップで、石の飛来を避け、直様、風刃の大剣を突き出し、側近オークの胸部に突撃する。側近オークは、体を逸らし、両手剣で風刃の大剣を弾く。両者は、互いに距離を置き睨み合った。


「凄い…」


カルラは、ゼナの紙一重の攻防を見て呟く、ハッと我に帰り、回復ポーションを飲み干し、戦列に合流した。


「僕も負けてられない」


ゼナが、側近オークの注意を引いてくれているのを確認し、カルラは、全身の気を溜める。ゼナは、再度、側近オークに突撃し、剣戟を交えていた。


「はああああっ」


ハルバートに気を込め、側近オークに斬りかかる。狙うのは、右膝、渾身の一撃は、側近オークの右膝から下を切断した。


「グガァ」


側近オークは唸りながら、体制を崩す。ゼナは、その隙を逃さず側面に素早く移動し、風刃で両手剣を持っていた左手首を斬りつける。


「グォアッ」


側近オークは、左手首を斬り落とされ、更に唸る。体制を立て直せない側近オークは、カルラの渾身のハルバートを頭部から喰らい絶命した。


ハイオークは仲間が全て、殲滅されたことに怒り咆哮する。


「グガァァァァァァァァァァァァァ」


それは、坑道内が揺れているのでは無いかと錯覚するほどであった。

ハイオークは、剣を突き出しエミリオに突進する。エミリオは、盾をかざしながら、受け流す。しかし、ハイオークは、剣撃だけでなく体当たりをしてきた。エミリオは、為す術もなく吹き飛ばされる。


「エミ兄!」


ハイオークは、吹き飛ばしたエミリオに向かい再度地響きを上げながら突進する。


ヴェルテが盾に着けていたナイフを投擲し、足止めをする。ハイオークの足に無数の傷が出来上がるが、ハイオークの突進は、止まらない。


カルラとゼナがエミリオを守るべく、ハイオークに斬りかかる。ハイオークは、どけろと言わんばかりに咆哮し、横殴りの剣戟を二人に向ける。


カルラは、バックステップで躱し、ゼナは、踏み込み剣戟を躱す。

踏み込んで躱したゼナにハイオークは、盾で殴りかかった。


「ゼナ!」


ヴェルテが叫ぶ。

一瞬の判断ミスが、ゼナの命を奪おうとしていた。


ゼナは、風刃の大剣を最大出力にし大地に刺し耐える。ガキンと金属音が鳴り響き、ゼナは、大地に大剣を刺したまま、剣ごと吹飛ばされた。


「ぐうう…」


ゼナは、倒れはしないが、衝撃により、直ぐには動けない。


ハイオークは、ゼナを放置し、エミリオに再度向かおうとした。

ハイオークの背後から、ヴェルテ、右側面からカルラが斬りかかる。


カルラの一撃は、ハイオークの盾で防がれ、ヴェルテの攻撃は、剣で弾かれた。尚も、止まらないハイオークに対し、左側面より剣戟が光る。


クリスが、ハイオークの左足を切り裂く。その動きにハイオークのみならず誰もが驚愕した。


「クリスさん!」


「やられっぱなしは、しょうに合わないんでね!」


キスカさんに回復して貰ったとは言え左腕を骨折し、大量の出血をしていたはずである。クリスは、未だ左腕は骨折したままで、ハイオークに斬りかかった。


ゼナは、ここで動けなくなってる場合では無いと、気合を入れる。

大地より、剣を引き抜く。

ハイオークに向かい再度突進した。


この隙にミントは、エミリオに回復魔法をかけている。


ゼナ、カルラ、ヴェルテ、クリスがハイオークを囲む。


ゼナは、風刃の大剣を再度最大出力にし構える。カルラも全身に気を溜め始めた。ヴェルテは、火炎魔法の準備を始める。

ハイオークが、左足を斬られたことにより、ターゲットをエミリオから、クリスに変え猛然と突進し剣戟を放つ。クリスは、ハイオークの剣戟を受けきる体力は無い。素早い回避で距離を取る。


ヴェルテは、魔法射線上に仲間が居ないを見て、単体火炎魔法を唱えた。


「火の眷属、我の右手に紅蓮の焔を成し一筋の矢となり放て」


ヴェルテの右手から焔の矢がハイオークに迫る。ハイオークは盾をかざし焔の矢を受けた。爆発音と共にハイオークの怒声が響き渡る。焼け焦げた盾を装備したままハイオークは、更に唸る。ヴェルテの魔法を受け盾は高温になり、ハイオークといえど盾を持ってられないのだ。高温になった盾を、ヴェルテに向けて投擲した。

ヴェルテは、自身の盾を出し、両手で盾を構える。ハイオークの投擲を受け、ヴェルテは後退させられた。


「へへーんだ! 盾が無ければ、もう防げないもんね」


ヴェルテは、よろめきながらゼナ達に後は託したと、膝を着いた。


ハイオークの投擲に合わせて、ゼナとカルラは、攻撃に移っていた。

カルラは、ハルバートで渾身の突きをハイオークに放つ。ハイオークは、剣で弾こうと剣をハルバートに向ける。渾身の突き出しは、僅かに軌道を逸らし、ハイオークの右肩に炸裂した。


「グォォォォ」


ハイオークが唸る。ゼナは、風刃の大剣を体を回転させ繰り出す。ハイオークは、ガードしようと左腕を出すが、今は盾を自分で放り投げている。ゼナの回転斬りを喰らい左腕を失った。


「ガアァァァァァ」


ハイオークは、目を真っ赤に充血させ怒声を上げる。ゼナに向けて剣を振り下ろした。ゼナは、バックステップで躱す、ハイオークは、地面に剣を叩きつけ反動を付け、今度は突き上げをゼナに放った。

ハイオークの体が突き上げの為、開いた瞬間、クリスがハイオークの左脇腹に刺突を喰らわせる。


「ガハァ、グォアァァァァ」


ハイオークは吐血しながら、剣を振り上げ、クリスを狙う。


「やらせるものか!」


ゼナは、瞬時にハイオークと距離を詰め、振り上げたハイオークの右腕を両断した。


「グォォォ」


ハイオークは右腕までも失い両膝を地に付ける。




クリスが斬首刑の死刑執行人の様に剣を振り下ろしハイオークの首を跳ね飛ばした。














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