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「魔王」  作者: 豊川颯希
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魔法使いの双子

むかし、むかし。

とあるふうふに、ふたごのこどもがいました。

ふたごのあねは、こうきしんがつよくおしゃべりがすきなあかるいおんなのこでした。

ふたごのおとうとは、ものしずかでおちついてものをかんがえるおとこのこでした。

ふたごはとてもなかよしで、りょうしんもふたごをたいそういつくしんでくらしていました。

しかし、ふたごのははおやはからだがよわく、ふたごがちいさなころになくなってしまいました。

ふたごのちちおやはつまのしをなげくあまり、すがたをけしてしまいました。

ふたりぼっちになったふたごは、ははおやのしをかなしみながらも、ふたりできょうりょくしていきていくことにしました。

せかいじゅうをめぐってせいちょうしたふたりは、いつしか“しっぷうのまじょ”“じんらいのきし”とよばれるようになりました。

ふたごがおばあさんとおじいさんになるころ、あるうわさをききました。

とあるまほうつかいがうしなったつまをよみがえらせようと、ひとびとをつかってじっけんをくりかえし、「まおう」としておそれられていることです。

ふたごはまさかとおもいつつ、おいたからだにむちうって「まおう」のもとにむかいました。

ふたごのめにうつった「まおう」はまさしく、まほうつかいであったふたごのちちおやそのひとでした。

ふたごはちちおやをせっとくしてじっけんをやめさせようとしましたが、「まおう」はきくみみをもたず、またふたごのことをおぼえていないようでした。

「まおう」のこうげきからいのちからがらにげかえったふたごは、あることをけっしんしました。

みうちのはじはみうちですすぐ――「まおう」をたおすため、ふたごはしぬまぎわまでちえをしぼりました。

そうしてできた「まおう」をたおすためのぶきが、せいけんでした。

せいけんは、「まおう」につきたてることで「まおう」をけすちからのあるきょうりょくなものでした。

そのちからはふつうのひとにはつよすぎたため、せいけんはふだんはただのぼくとうですが、ただしいもちぬしがてにしたときにほんとうのすがたになるまほうをかけました。

せいけんができたとき、ふたごはすでに「まおう」のもとへむかうたいりょくがありませんでした。

そこで、いちぞくにせいけんとちちおやへのでんごんをつたえ、かならずうちとることをいちぞくのひがんとしました。

ふたごがなくなったのは、ふたごがうまれてからちょうどひゃくごじゅうねんたったとしでした。

「まおう」がふたごのけつぞくでありおのれのまつえいであるせいねん――ゆうしゃにようってたおされるのは、そのさらにすうひゃくねんごのことでした。


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