表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ロストキルレシオ  作者: 湿った座布団
五章・獣の魔王
282/304

二十八話・継承

 


 すぐに激しい戦いが始まる。

 空の上から、地中から。

 どういう種か、おびただしい数の魔獣が押し寄せる。

 そこにアリスの召喚獣まで加わり、目まぐるしい乱戦が続いた。

 もはやノインには戦局を追えない。

 ただ、優勢なはずなのに決めきれないことだけは分かった。


「おっと……危ない危ない」


 サティアの奇襲をミケリセンがかろうじてかわす。

 不可視の上に竜化の後押しもあってか、明らかに反応が追いついていない。

 だが左手から黒い何か……縄のようなものを伸ばし、次の瞬間にはシドを引き寄せて盾にしてみせる。


「さて、君に突けるかな?」


 ミケリセンが嘲笑う間にも、シドは無詠唱で魔術を撃ち続けている。

 洗脳された仲間を殺すわけにもいかず、サティアも攻めあぐねている。


 そのように敵の立ち回りには隙がない。

 正面から戦えば押し負けると分かっているのだろう。

 常にシドをそばに置き、離れれば即座に引き寄せる。

 さらに魔獣を爆破して目眩ましをしたり、隠れて下位魔獣に変身することもあった。


 見失わせた隙にキメラやノインを狙い撃ち、否応なしに守勢に回らせる。


 狡猾に立ち回ることで、ミケリセンは拮抗を保ち続けている。


『サティア、猿どもを殺した』


 アッシュの声がした。

 衛兵を倒しながら、さらに別働で動いていたらしい。

 だが直後、爆炎と共に衛兵が蘇る。


「残念でした」


 ミケリセンが舌を出した。

 別の場所に猿を隠していたのだろう。

 捜索のため召喚獣が離脱し、また物量の差が開いていく。

 これにより魔獣の群れに足を止めざるをえなくなる。

 足を止めればシドの魔術が飛んできて、前衛の二人は消耗するばかりだ。


 そこで、悪い流れを振り切るようにサティアが猛攻を仕掛けた。


「舐めるな……!」


 何もない空間から槍撃が連続し、ミケリセンの体を抉る。

 しかし仕留めきれない。

 引き寄せられたシドが割り込み、槍の一撃を防いでしまう。


「本当に必死だなぁ。その強化……あまり長く使えないとか?」


 逃げながらわらう。

 軽い口調は、しかし核心を捉えていた。

 竜化を使わされていたことに勘付き、サティアが影の蟲を通じて声を届ける。


『……衛兵が消えるまでは、守りに専念する』


 それが最善手のはずだ。

 待っていればアリスが残りの猿を倒し、戦局が好転するに違いない。


 けれどノインは胸騒ぎを感じる。

 ミケリセンやシドも消耗していくはずなのに、こうも時間稼ぎに徹するのはおかしい。

 間違いなく、なにかダメ押しの手がある。


「あたしも……なにかしないと……」


 歯がゆい気持ちで唇を噛んだ。

 みんなが必死で戦っているのに、自分だけが何もできていない。

 その事実が胸を締め付ける。


「…………」


 周囲を見回す。

 血の魔術で戦うことも考えたが、きっとそれでは足りない。

 あの場所で自分の力が通じるとは思えなかった。

 必死に別の手を考えていると、ゴーストの姿が目に入る。


 もし、彼を復帰させられたら。

 それだけで戦局は大きく変わるはずだ。

 キメラは完全にマークされていて手が出せない。

 魔術を使おうとした瞬間に消されてしまう。

 だから今、敵の注意が向いていないノインにしかできないことだ。


 さらに考える。

 ゴーストは四肢が弾け、体の隅々までが圧壊している。

 こんな状態の人間を、どうやって助ければいいのか。


 と、悩んでいると一つ思い出す。


『はい。彼は私が改造しました』


 キメラの言葉である。

 改造とは、魔獣の組織を無差別に埋め込む行為だったはずで。

 つまり彼の体は、もともと人間のものではないのだ。


「…………」


 数秒だけ躊躇う。

 これからやろうとしていることの意味を、嫌でも理解してしまったから。

 でも、立ち止まっている時間はない。

 血の魔術で近場に落ちていた魔獣の死体から手足を奪い、引きずり寄せる。

 それを抱えてゴーストの側に行った。


「……ごめんなさい」


 目を伏せて、小さく謝る。

 すぐに処置を始めた。

 無秩序に器官を植えられた体になら、魔獣の手足を接げるかもしれない。

 そう思うしかなかった。


 血の刃で、垂れ下がった断面の皮や肉を削ぐ。

 ぐちゃり、と嫌な音がした。

 吐き気がこみ上げる。

 それでも手を止めずに、取ってきた手足を接合した。

 ワーウルフの、獣じみた手足である。


 かすかにゴーストが呻いた。

 痛いのだろうな、と当たり前のことを考える。

 辛いのは彼なのに、なぜか自分が泣きそうになった。

 こらえて、何度も心の中で謝りながら血の魔術を使う。


 必死だった。

 細い血を糸のように使い、接いだ手足を縫合していく。

 なんとか安定させるために。

 するとガタガタだった断面の肉が、少しずつ癒着し始める。

 その上、指先がピクリと動いた気がした。


 ノインは驚いて、反射的に離れる。

 ゴーストはすでに動こうとしていた。

 わずかに上半身が浮く。

 でも、おろおろと見守っている内にまた倒れてしまう。

 荒い呼吸をして、彼は血溜まりに崩れ落ちた。


 そのまま苦しげに呻いている。

 立とうとしたことが祟ったのか、吐血した後で呼吸が弱まっていく。

 いくら四肢を補ったところで、もう彼は戦える状態ではなかったのだ。


「……本当にごめんなさい」


 俯いてまた謝った。

 自分は何もできないくせに、守ってくれた人を苦しめている。

 勝手に魔獣の手足まで押し付けて。

 血を吐かせてまで、戦わせようとしている。


 途方もない自己嫌悪が押し寄せてきて、首を括りたいような気持ちになった。


 へたり込んで唇を噛む。

 そうしていると、強い焦りが胸の奥から突き上げてきた。

 自分も何か犠牲を払わなければと。

 半ば脅迫されるように、そう考えてしまう。


 そしてノインが導いた結論は、刻印の使用だった。

 『朽ちぬ者』の刻印を使えば、ゴーストを治せるかもしれない。

 どちらにせよ、自分にできるのはそれしかないのだ。


「……っ」


 しかし、瀬戸際で手が止まる。

 怖かったのだ。

 怖いと思ってしまう自分がいた。

 今度刻印を使えば、自分がどうなるか分からない。

 体を壊す『厭わぬ者』の強化ほどではないにせよ、人の身に余る魔力を使うこと……それ自体が命を縮める行為なのだ。


「…………やらないと」


 言い聞かせて、恐怖を抑え込もうとする。

 みんなが命を懸けているのに一人だけ怯えて、足をすくませていられない。

 湧き上がる恐怖を押し殺して、刻印に魔力を回す。


「…………っ」


 一瞬だけ、みんなで旅をしていた時のことを思い出した。

 楽しかった。

 もっと関わりたいことが、たくさんあった。

 だから……死にたくない、と思う。


 それでも、心を殺して『朽ちぬ者』の刻印を起動した。

 膨大な魔力が流れ込み、治癒の力が発露する。

 詠唱を知らないからうまく制御できず、なかなかゴーストに力を向けられない。

 歯がゆい気持ちで手綱を握ろうとしていると、変化は唐突に訪れた。


 心臓が、狭くなるような感覚があった。

 きっと痛みではない。

 でも不吉で、呪わしい感覚だった。

 一瞬だけ呼吸が止まる。

 じわじわと視界が狭まっていく。


「はぁ……はぁ……」


 息すらうまくできない。

 無意識に喉へ触れた。

 紐が巻き付いているような気がしたが、そんなことはなかった。


 横に倒れる。

 腹に埋め込まれた鉄が熱い。

 かと思えばすぐに熱が消えて、代わりに目の奥がびりびりと痺れた。


 霞む視界でゴーストを見る。

 治っていなかった。

 キメラの魔術と同じように、効いていなかったのだ。

 おそらく魔術を阻害する力は、ゴーストという対象そのものに振るわれていたのだろう。


 深い絶望が、胸の底に沈んでいく。

 こらえきれず涙が溢れた。


「…………なにもしてない。まだ」


 声が震えた。

 結局、自分は何の役にも立てなかった。

 悔しくて、悔しくて、泣きながら目を閉じる。


『失敗作』


 ミケリセンの言葉が、頭の中で何度も繰り返される。

 その烙印が、心に深く焼き付いていた。

 ノインは必死に、なんとか抗おうとする。

 でも意識は、容赦なく深い闇へと引きずり落とされていく。



 ―――

 ――

 ―



「…………」


 目を開く。

 気づけばノインは白い空間に立っていた。

 なんだか寂しい場所だと思う。

 とても寒くて、ひとりで。


「あたし、死んだのかな……」


 俯いてつぶやいた。

 自分の体を見ると、修道院で着せられていた……神官服を改造した戦闘服を纏っている。

 実験体の身分から解放され、神の戦士に任じられた証の装いである。


「……なにもできなかった」


 こみ上げてくるものがあり、ノインは言葉を漏らした。

 神のために戦うことも、人を守る騎士になることも、仲間の盾になることもできなかった。

 それが悔しくて、情けないと思う。


 そうしていると、ふと前から誰かの笑い声が聞こえた。


「――――」


 顔を上げる。

 前を見ると、三つ……人影がある。

 小さな影と、ノインより少し大きい影、大人の女性の影。

 女性は手を組んで寝転がっていて、けらけらと笑っていた。

 彼女の周りでほかの二人がわざとらしく泣き真似をしている。


 それを見て、ノインは考えるよりも先に笑みを漏らしていた。


「……なにをしてるんですか?」


 歩み寄って問いかけた。

 顔も姿も白く塗り潰され、おぼろげになっていたが。

 それでも誰なのかは分かっているつもりだった。


 一番小さな人影が答える。


 ――ノインの葬式ごっこ。


 さらに、寝そべっていた女性の人影も笑いながら語る。


 ――君が死んだら、こんな感じでみんな泣くって。


 最後に、もう一人の少年の人影も口を開く。


 ――分かってないようだから教えた。……もっと命を大事にしろよ。


 あまりにもバカバカしくてノインは声を上げて笑った。

 するとみんな嬉しそうにした。

 女性も立ち上がって笑みを漏らす。

 ひとしきり笑い終えると、なんだか妙に晴れやかな気分になっていた。


「よかった。あたし、みんなのところに帰れるんですね」


 それならそれで悪くないと思った。

 アッシュたちのことは心配だが、自分は足手まといになるからいない方がいいと思えた。

 だから迷わず三人について行くつもりでいたが、おもむろに少年が手刀を振り下ろした。


 ――何を聞いてたんだ、お前は?


「えっ?」


 痛みもないからそのまま普通にノインは話した。

 聞き返すと、全員が同時にため息を吐く。

 それから小さな影が呆れ、女性は少し外れたことを言った。


 ――バカだよね、ノインは。

 ――私たちの演技が下手で伝わらなかったのかも……。


 そうして、少年がゆっくりと語りかけてくる。

 穏やかで優しい声だった。


 ――ノイン、俺はお前に死ぬなとは言わない。

 ――俺だって、大事なものを守れるなら……どうなってもよかったしな。


「…………」


 ……ああ、とノインは思う。


 これは続きなのだ。

 あの日、最後の夜に……語りきれなかったお話の続きを、今聞かせてくれているのだ。

 じわりと涙がにじんで、少しだけ視界がかすむ。


 ――だけど、幸せに生きろって言った。

 ――お前がちゃんと満足して……もういいって思える時が来るまでは、生きててほしいんだ。


 ――だったら、まだ死ぬときじゃないだろ?


 少年が……ツヴァイが手を差し出してくる。

 死ぬのが怖くて、やりたいことだってあるのを見透かしたように。

 ノインは泣きながら、すがりつくように手を握った。


 ツヴァイがまた言葉を重ねる。


 ――なぁ、ノイン。

 ――自分をダメだって思うなよ。


 握った手から暖かいものが流れ込んでくる。

 それを感じながら、ひとつも聴き逃さないように言葉を受け取る。


 ――お前は、俺たちの自慢の妹なんだ。

 ――本当に、立派な人間なんだよ。


 はにかんでそう告げた。

 その言葉で、心の中の暗闇が消えていく。

 刷り込まれた罪も、無力感も、自責も。

 全て消えて、心の底に温かい何かが生まれた気がした。

 ノインは初めて、自分を認められると思った。


「……ありがとう」


 気づけば感謝を口にしていた。

 みんなが本当に自分を愛していたことを理解できたからだ。

 だから彼らのすべてに感謝を口にした。


「…………ありがとう。あたしのこと、大切にしてくれて……褒めてくれて、ありがとう」


 幸せを祈ってくれる家族がいたこと。

 いつも見守られていたこと。

 気づいていなかった、たくさんの幸福があったこと。


「みんなのこと……本当に、大好きだよ」


 思い返しながら頭を下げると、三人が笑顔になったのが分かる。

 白い人影だから表情も何も見えないが。

 それでも何となく分かるのだ。


 声も出してはいけない場所で、笑ったり泣いたりしてきた家族だから。


 ――ノイン、俺たちが……力を貸す。全部お前にやる。


 ツヴァイが言った。

 アハトが続けて、ゼクスがつけ足す。


 ――あと少しだけ、ノインは奇跡を使えるよ。僕たちは、それだけの魂を残してる。


 ――まぁ、それで打ち止めだけどね。君は生きているから。補給はできないよ。


 ツヴァイは自分に魂を入れて、奇跡を使うようなことをした。

 しかしこれは、彼自身が死体だったからできたことだ。

 まだ生きているノインには同じ事はできないのだという。


 ――骸の勇者に削られてなけりゃ、もう少し残せたんだけど……。


 少し不満げに言って、ツヴァイがため息を吐く。

 残せた、という言葉で最後なのだとノインは気がつく。


「…………」


 きっと、これで本当に最後だ。

 今度こそ本当に、もう二度と会えないのだ。

 笑ったまま、ツヴァイは優しい声で語りかける。


 ――本当は、俺が管理しようと思ったんだよ。

 ――でも、余計なお世話だよな。お前の道は、お前が選ぶべきで……。


 そこでアハトとゼクスが笑った。

 虚を突かれていると、彼らは口々にツヴァイをからかう。


 ――やっと気づいたんだ。過保護で暴走したバカのくせに。


 ――なるほど。死んで治らないバカも……二度死ねば流石に治るみたいだ。勉強になった。


 ノインも笑顔になる。

 それにツヴァイは鼻を鳴らす。

 しかし言い返すことはせず、名残惜しそうにゆっくりと手を離した。


 ――……ノイン。俺、お前には、笑っててほしいんだ。


 その言葉の直後、三人の姿が薄れ始める。

 彼らの魂が形を失い……ノインに同化していくのが分かる。

 そして、そんなことが分かるのは……彼に刻まれていた魂を操る刻印も、同時にノインに引き継がれたからだ。


 ――長生きできますように。


 明るく、まずアハトが言った。

 傷を塞ぐ『癒す者』の刻印を残して。


 ――何事も、上手くいきますように。


 冗談めかして、ピースサインでゼクスも続けた。

 力を高める『克する者』の刻印を残して。


 ――またいつか……今度はお前が、楽しいお話を聞かせてくれよ!


 最後にツヴァイが言った。

 心強い刻印と、みんなを守るための奇跡を残して。


「……分かりました」


 ノインはそう答えて笑った。

 笑っていてほしいと言われたから笑った。

 でも、我慢できずに泣いてしまう。


「お話……」


 ツヴァイがたくさん、本当にたくさんのお話を……監視の目をかいくぐって、一生懸命に話してくれたことを思い出したからだ。

 そのせいで何度罰を受けても、明るく笑っていてくれたことも。


「あ、あたし……あたしも……お話、を…………できる、ように……」


 笑わなければ、と思って必死に涙を我慢しようとする。

 しかしやはりできなかった。

 どうしても涙が止まらないから、ノインは泣きながら見送るしかなかった。


「……きっと、頑張るから…………」


 震える声で伝えた。

 目の前でみんながいなくなる。

 白い世界に溶けて、薄れて消えていく。


 最後の一瞬に、精一杯の声を振り絞って叫んだ。


「……あたし、頑張るからっ!!!」


 後悔なく生きられるように。

 笑ってお話ができるように。

 家族が誇りに思ってくれた自分でいられるように。


 そんな思いを込めて、ノインは頑張るのだと言った。


 ――頑張れ。


 背を押すように、聞こえた気がした。

 もうみんないなくなってしまったから、気のせいだったのかもしれない。

 でも彼らはきっとそう言うと思った。


「起きなきゃ」


 誰でもない、自分自身に語りかける。

 早く起きて戦うのだと。

 後悔しないために、笑って語れるお話にするために……立って戦えと自分を急かす。


「行ってくるね」


 言い残して目を閉じた。

 すると急速に意識が浮上していく。



 ―

 ――

 ―――



 目を開ける。

 長いお話をしていたように感じたが、そこまで時間は経っていなかった。

 実際にはほんの数秒気を失っていただけなのだろう。

 そして、横たわったノインの前にはゴーストがいる。


 もがいて戦おうとする戦士の姿があった。


「奇跡……」


 ひとりごとを漏らす。

 奇跡を今、使うべきかと考える。


「…………」


 できるだけ冷静に考える。

 ミケリセンの能力や、魔術を使えないという状況。

 そして、残り少ない奇跡をここで使うべきか。

 今を切り抜けるためではなく、これから後悔せずにいられるような判断を求めて。


『もっと他の仲間を信じてやれ』


 ほんの少し悩んで、やがてノインはかぶりを振った。

 まだ、限りある力を使う時ではないと判断したのだ。


「ゴースト様。ごめんなさい」


 最後にもう一度だけ謝って、ゴーストの持ち物に手を伸ばす。

 そこには割れた瓶があった。

 ミケリセンの攻撃により、粉々になったその中身は……寄生型の魔獣だ。

 けれど例の一撃に巻き込まれ、その魔獣は死んでいる。


 そう、死んでいるのだ。


「ツヴァイ、借りるね」


 手を伸ばして、新たな刻印に魔力を回す。

 その刻印は体を傷つけることもなく、魔力を貪ることもない。


 しかし、それでも……無敵の力だと信じている。


「お願い……『十式インフェルノ』」


 ノインの指先に赤い光が灯る。

 次の瞬間。

 死んだはずの魔獣の脚が、弱く……けれど、 確かに動き始める。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ