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リ・プレゼン  作者: たむーん


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2/6

オクタ村

 豊かな土地と新鮮な野菜が特産品の村、オクタには小さな子供から年老いた老人まで多くの者が暮らしていた。

透き通った小川で採れる魚は絶品。

その水で育った作物は黄金色の実を実らせた。

「じっちゃん!今日も遊んでくれよ!」

「これこれ、まずは朝ご飯を食べてからにしなさい。」

「ちぇーっ、分かったよ。」

「よぉ!じじぃ、今日も元気か?」

「じじぃと言うな!村長じゃ儂は。」

「へいへい、村長。隣人の娘の調子が悪いみたいだから見てやってくれねぇか?」

「あいよ。」

朝露が葉から零れ落ち、眩しい朝日が差し込み今日も一日が始まろうとしていた。

「じっちゃん、どこ行くの?」

「ちと、そこまで散歩してくるだけじゃ。」

「おれもいく!」

「ちょっとだから待っておれ。」

「行くの!いっしょに...ん?じっちゃんあれ何?」

そう言って少年が指さしたの空。

「なんじゃ?どれのこと...だ...!」

何を見たのか老人は突然尻もちをついた。

それと同時にわなわな震えだし大きな声を張り上げる。

「みな、逃げろ!マジもんじゃ!!!」

その言葉に笑顔で歩いていた青年や仲良く遊んでいた村の子供たちの表情が強張る。

大人たちは血相を変え、各々の家へ逃げ込み扉を閉めた。

少年は老人に抱えられ何がなんだか分からない顔をしていた。

「村長!マジなんだな?」

「あぁ!今すぐ逃げるんだ!」

老人は左手に嵌めていた腕輪を壊し、魔法を唱え始めた。

「女子供優先じゃ、各々生き残るんじゃぞ!!」

まるで最期の別れのような挨拶をし、村中の住人を転送させる。

「儂らは逃げ切るまで戦うぞ!」

すぐに地面が大きく揺れ始め、墜落音が聞こえてきた。

男達は武器を構え、”それ”に備える。

瞬間、衝撃波の様なものが襲い掛かり家ごと吹き飛ばされた。

「私はルヒエル。《風を司る者》」

「じじい、生きてっか?」

「ったり前だ、儂は村長だぞ。」

「転送まで時間稼ぎのつもりか?

私から逃げれるとでも?」

「この村は儂達の宝物じゃ、そうやすやすと壊されてたまるか!」

「私と同じ立場で喋れていることに感謝しろ、下等生物。

さっきのはくしゃみだ、喜べ。」

家が薙ぎ払われ、草地や川は枯れ果てた。

「村は皆の心に存在し続ける。失わぬ!」

「耳が穢れる、雑音だ。行使する。」

手を伸ばし握りしめる。

老人の隣にいた男が切り刻まれた。

「ぐぼぁっ!」

かなり遠くへ飛ばされる。

大木に打ち付けられ、口や腹から大量の血を垂れ流す。

「次はお前だ。」

老人に手を向け同じ動作をする。

はずだった。

天使は突如嫌な気配を感じ大量の汗を垂れ流した。

老人はその一瞬を感じとり、素早くその場を離れた。

「なんだ、今の気配は...、しまった、じじぃを見逃したか。」

天使はまだ息がある死にぞこないの男に近寄る。

腹いせに大木に向けて男もろとも強烈な風を叩きつける。

が、風は途中で霧散してしまった。

ありえないことに天使は戸惑い何度も風を撃つ。

結果は同じ。

怒りと戸惑いを巡らせていたが、突如として現れてた気配に顔を向ける。

そこには真っ黒なフードを被った男が立っていた。

天使は即座にその男に向けて巨大な真空刃を飛ばす。

確実に男の身体に突き刺さり右半身が消し飛ぶ。

思わず口角が上がった天使は視界が地面に落ちた。

何が起こったのか分からず再び飛ぼうとしても力が入らない。

左を見てみると自身の左半身が吹き飛んでいた。

無いと自覚した瞬間強烈な痛みが襲い掛かる。

気が狂いそうな痛みの中近づいてくる足音に気付く。

視界が霞む中無傷で歩み寄ってくる男の姿があった。

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