1話:二人の勇者
勇者が二人……勇者が二人?
「うん……?二人ってことは……」
「一人は勇者じゃない……と?」
王様は少しためらった後言った。
「――そうなるな。」
Oh......
「……とりあえず、二人とも鑑定を受けてもらう。」
鑑定…………か。
異世界定番の奴だ。
「てか祐樹。お前異世界知識は?」
「……あんまない……かな?」
あぁ、やっぱり……
「お前……俺いて良かったな。」
僕はラノベとかよく漁ってるから異世界知識は万全だ。
というか異世界前提の話になってるけど、ドッキリとかでは……
周りの様子を見てみた。
西洋剣を持った剣士や、いかにも魔法使いのような女の人がいる。
……ガチっぽいな。
「とりあえず、鑑定は多分水晶か人がやってくれると思うから。」
一応、祐樹に言っておいた。
「おけおけ☆」
相変わらずアホそうな返答だ。
でも、学力はピカイチに良いんだよな。ずるい。
すると、王様が言った。
「では、鑑定する。この水晶に触れてくれ。」
そして、王様の召使らしき人が水晶を持ってきた。
(……な?水晶って言っただろ。)
僕はアイサインをおくった。
……祐樹はウィンクを返してきた。
「……なんだあいつ。」
僕はボソッとつぶやいた。
「では、俺から行かせてください!」
それらしく祐樹が言った。
(……よくこんな状況でその声出せるな)
「……ほう。いいだろう。」
祐樹が水晶に触れた。
「…………っ!!」
水晶から強烈な光が放たれた。
「こ、これは……!!」
王様がつぶやく。
この光の強さは……
……紛れも無い。
「――勇者だ……!」
あれ…………?
……ってことは、僕not勇者確定ってこと!!?
王様が口をひらいた。
「ということは、そなたは勇者、そして後者は勇者でないということだな。」
あれ?これ僕終わったくね?
嫌そうな顔されて、軽蔑されて、結局追放のスリーコンボな気がするのだが……!?
異世界小説の主人公なら生きてるかもだけど、僕はただの高校生。
……どう考えても死ぬ未来しか見えないんですけど!?
「お、王様……僕は?どうなるのですか……?」
「ふむ……」
王様は訝しげに俯いている。
「まさか…………追放ですか??」
僕は恐る恐る聞いた。
「ふふ……ははははは!!」
王様は突然笑い出した。
「……???」
「安心せい。この国の王、アドルゼルド・エドワールの名においてそんなことはせん。」
「……よかったぁ。」
内心……というか表に出ているが、安心した。
「とりあえず、名を教えよ。」
祐樹が答えた。
「俺の名は佐藤祐樹だ。」
祐樹が言った。
……ってか、敬語使えよ。
その後、僕が続いた。
「僕の名前は菅谷壮馬です。」
「うむ!承知した。では、ユウキ、ソーマよ。部屋を与える。部屋までは私の部下が案内する。ついて行け。」
「「はい!」」
ということで、僕たちは部屋に案内された。
祐樹についているメイドさんは金髪ロングの少女で、僕についているのは、緑色の髪の少女だ。
「……この人、めっちゃ可愛くね?ナンパしようかな……?」
祐樹が言った。
「やめとけ、ぶっ飛ばされるぞ。」
僕が抑止しといた。
じゃないとこいつ、ナンパとかしそうだし。
というか、異世界のメイドとか強いの確定してるでしょ。
いろんな異世界系の本を読んだけど大体そうだったもん。
そんなしょうもない話をしていると、分かれ道があった。
「お二人は、この分かれ道で別れることになっていますが、よろしいですか?」
紫髪のメイドさんが言った。
「はい。大丈夫です。」
僕が答えた。
祐樹はというと……
「お姉さ~ん、後で一緒にお茶でもどうですか?」
「い、いえ、私には仕事があるので……」
金髪のメイドさんを困らせていた。
(はぁ……相変わらずだな。)
こいつはいつもこうだ。
カワイイ子がいた!とか言って、勝手にどっか行っては人を困らせる。
そのくせ顔が良い……ってか良すぎるせいでほとんどガチで成功してしまう……
結局その後、俺が誤りに行くまでが流れだ。
「祐樹、ここで別れるみたいだけど、いいよな?」
「おう、いいぜ。」
「では、案内しますね。」
僕は祐樹に手を振った。
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