第肆五回戦!!旭将軍
第肆五回戦!!
世界代表!紅茶の王妃、キャサリン・オブ・ブラガンサ!日本代表!旭将軍、木曾義仲!
豪華なドレスを着たポルトガル出身のイングランド王妃が現れる。彼女こそイギリスという国に紅茶文化を根付かせた張本人である。
対するは馬にまたがり出てきた粗野で傷だらけの鎧に身を包んだ武者。倶利伽羅峠の戦いで平氏を破り、名を轟かせた征東将軍である。
第肆五回戦、開始!!
「ここは王妃のサロン。紅茶はいかがかしら?」
「我こそは倶利伽羅峠を蹂躙せし木曽義仲也!!」
片や朗らかに、片や高々と言葉を発すると同時に展開されるそれぞれの記憶を元に作られた空間。
キャサリン・オブ・ブラガンサは紅茶の香りが漂う宮殿のサロンを。
木曽義仲は虫の鳴き声が聞こえる夜中の倶利伽羅峠を。
「いざ!進めぇ!!」
木曽義仲の号令の下、大量の松明がキャサリン・オブ・ブラガンサに向かって突進していく。
近くにつれ見えてくるそれは角に松明をくくり付けられた大量の猛牛であった。
牛は全速力で走り、サロンに踏み入ろうとする。
だが、このサロンはキャサリン・オブ・ブラガンサの創造物である。そう簡単に他者の侵入は受け付けない。
牛がサロンの領域に入ろうとした瞬間、牛は大きく弾かれた。
見えない壁がサロンを覆う。
中で優雅に紅茶を飲むキャサリン・オブ・ブラガンサ。
弾かれた牛を見ても木曽義仲は諦めない。
「我が奇策、火牛の計を止めるなど生意気な!!
全野牛を放て!!壁を突き破れ!!」
大量の牛の後ろからさらに大量の牛が突進する。
サロンの壁に当たっては弾かれる牛たち。
しかし、努力は報われた。
牛たちが一点にぶつかり続けることによって壁に罅が入りそこからサロンの見えない壁が割れたのだ。
ガラスが割れたような音が響き牛たちが喜び走る。
「あら、大変!」
慌てるキャサリン・オブ・ブラガンサ。
ゴゴゴと地鳴りが聞こえ始める。
牛たちがサロンないを走り荒らして行った事によってサロンの維持が出来なくなった。
その結果、発生したのは紅茶の濁流。
70度の紅茶の濁流が牛もろとも全てを流していく。
勿論、木曽義仲やキャサリン・オブ・ブラガンサも例外ではない。
木曽義仲は馬上が故に直接紅茶の濁流に呑まれずに済んだ。
なんとか手綱を引き濁流から退避する木曽義仲。
濁流から退避して安全圏で待つこと数分。濁流が引いた後には助かった牛に突っつかれる気絶したキャサリン・オブ・ブラガンサがいた。
釈然としないながらも木曽義仲は勝利した。
蒲冠者・源範頼
「奴は強かった。大将ながら武芸に優れ一人で何十人もの兵を相手取った無双の男だった。」




