第弐六回戦!!謀神
第弐六回戦!!
世界代表!宇宙到達者、ユーリイ・ガガーリン!日本代表!謀神、毛利元就!
宇宙服を着たソビエト人。階級は空軍大佐。人類初の有人宇宙飛行を成し得た人である。
対するは日本一の謀略家。安芸の国人領主は無一文から中国地方の雄となり神に至った戦国武将である。
第弐六回戦、開始!!
重い宇宙服を着たままユーリイ・ガガーリンは大きく跳ぶ。重力が下向きから横向きに変わり降り立った場所はボストーク1号、世界初の有人ロケットだ。
見慣れない金属物体を観察する毛利元就。
噴射するロケットエンジン。
燃え広がる灼熱の炎。
地上は炎に飲まれるがそこに彼はいなかった。
後方に現れる山と城、かつての名城、吉田郡山城である。天守閣に見える人影。
毛利元就は類稀なる謀略により居場所すら錯覚させる。
飛ぶロケット。
エンジンの切り離しがされ落ちてくる部品。
天守閣に部品が降ってくるが、それは阻まれる。
盾になったのは銀光に煌く山。半透明の山は毛利氏の最大戦果、石見銀山である。
重大な質量の塊は第1エンジン、第2エンジンが降ってきても物ともしない。
最後の第3エンジンが降ってくる。
大気圏から落下する物体は通常、落下中に燃え尽きるが、ユーリイ・ガガーリンの言葉、「地球は青かった。」により青い地球を維持するため赤熱は起こらずそのまま落下する。
マッハで落ちる50トン以上の物体は石見銀山を貫き天守閣を破壊した。
毛利元就は血塗れで出て来る。
それを確認してカプセルのパラシュートを開き地上に戻るユーリイ・ガガーリン。
?
何かおかしい。
なぜ生きているのか?
マッハの物体が降ってきて人間は生きていられるのか?
そもそも形は残っているのか?そんなわけない!!
答えは簡単だ。
彼の策謀は未来すら見通す。
最初、ボストークを見た瞬間に何が起こるか分かっていたのなら後は容易い。
毛利元就は血をいや血糊を拭き取り天より降ってくる有人カプセルを眺める。堂々と立つ彼に傷は1つもない。
ユーリイ・ガガーリンの乗った有人カプセルが地面に着地すると毛利元就は破壊された吉田郡山城の石垣から1つの要石を揺らす。
地響きと崩れる音が鳴り石垣は土石流のように崩れる。
石垣は有人カプセルを飲み込んで崩壊した。
八カ国守護・尼子晴久
「あの野郎、俺に勝てないからって俺の死後に息子から銀山取りやがった。策謀巡らすのも大概にしろや。」




