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58話 弱さ

今日は書き終わりました...


「では、その腕前、確かめさせてもらおうか」



うぉぉぉぉぉぉぉ


出たよテンプレ...


でも、ここで受けなきゃアリスさんとの婚約は認められないわけで.........


でも、相手はアリスさんの父親なわけで...


でも受けないと......



「はい......分かりました」



まぁ、受ける意外の選択肢はないよね...



「魔法は無しの模擬戦だ。庭へ出るぞ」





 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



てなわけで、ストーム家の屋敷の庭に出てきたわけだけど......



「ふっ、ふっ、ふっ、ふっ...」



アリスさんのお父さん、めっちゃ気合い入ってる...


庭に出てきたと思ったらジャケット脱いでるし...


シャツも第2ボタンまで外してるし...


腕まくりして木剣で素振り始めるし...


あ、ウォーミングアップは終わったとばかりに木剣を持ったままこっちに歩いてきたよ...



「さて、そちらの準備は良いか?」


「......はい」



セインは柔軟運動をしていた体制を戻し、木剣を構える



「そう言えば、私は名乗っていなかったな......私はガスト・ヴァン・ストーム。侯爵家当主である。が、今はアリスの父として戦おう」



セインは構えたまま対抗するように名乗る



「セイン・ウォール。アリスさんとの婚約を認めて頂きたくため、この勝負、勝たせて頂きます」



ガストは木剣を中段に構え、右足を一歩引く



「そちらから打ってこい」



そう言うなら、一撃で仕留めさせてもらいますよ!


セインは白氣で直ぐ様身体強化をし、縮地で懐に入り斬り上げる



我流剣技 二の型


(せつな) 下



「はっ!!」


「っ!」



シャリィィィン



「な!?」



セインは目を疑った


剣を殆ど抵抗のないまま受け流されたのだ


我流剣技二の型は、体のバネを使い、全身の力を振るう刀に乗せ、一撃の圧倒的速度と正確さを売りにした技だった


それを抵抗なく受け流すと言うことは、この剣撃を完全に見切っていたと言うことだ



ガストはセインの木剣を受け流した後カウンターに入る


胴を薙ぐような一撃が放たれる



「っ!?りゃ!!」



セインは足首だけの跳躍で頭を軸に宙返りをして横薙ぎの攻撃を避ける


セインはそのままもう一度跳躍して後ろへ下がり距離を取る



「ほう、今のを避けるか。今の踏み込みもなかなかだったな」


「ありがとう、ございますっ!」



セインは次の技を繰り出す



我流剣技 三の型


空斬(うつぼ) 連撃



いくつもの斬撃がガストに向かって飛んでいく



「ぬぅ!?」



木剣は刃に厚みがあるため、どうしても鎌鼬と言うよりは、空気の打撃のようになってしまう


数発の斬撃がガストに当たり服を破り裂傷を負わす



「ふぅっ!!」



しかし、それ以降の斬撃は、まるで飛んでくる所が分かっているかのように全て最小限の動きでかわされた



「うむ、なるほど...どうやらお前は私とは真逆のタイプの剣士のようだな」


「どう言う、ことですか!」



空斬もダメなら!



我流剣技 一の型


瞬閃(しゅせん)



ガストの横をすれ違うように移動しながら斬撃を繰り出す


が、ガストには当たらない


端からみたら、セインが急に消え、ガストの後ろに木剣を振り抜いた姿勢で現れるのだから、ガストやられたように見えた


しかし攻撃を食らったのはセインの方だった



「ぐっ!?」



左頭部を木剣でうちつけられ血を流す



「もう終わりだ。今の一撃は真剣であればお前は死んでいる」


「いえ、未だです!」



セインは自身を雷化させ、木剣をも雷へと変換する



「な!?」



流石にこれには驚いたようでガストは真剣に木剣を構える



我流剣技 一の型改


雷撃(らいげき)



秒速10万キロと言う、何もできないよう本当に刹那の、0.0000001秒にも満たない時間


実態のない雷の一撃は......



ガストには当たらなかった


魔力を反発する氣力を練気で圧縮し、木剣に纏わせて雷の剣をとらえられるようにし、絶妙に構えを変えることで、たったそれだけで超高速の一撃を受け流したのだ


流石に全ての衝撃を受け流すことはできなかったのか手首を痛めているようだが、ダメージとしてはそれだけだった



「お前の剣は素晴らしいな。圧倒的な力、超越的な速さがある。芯も通っている。しかし、それだけだ。技術も片寄っていて全く足りない。柔軟さの欠片もない直線的な攻撃。目で見えてなくても感覚と勘で対処できる。魔物相手なら最上級までは大丈夫でも、災害級なんかになったら相手にもならないだろうな。私やオーグ殿のようなレベルの人間相手では片手間に相手できる程に弱い。人族最強レベル(・・・)ではあるがな」



ガストの言葉はセインに大きな衝撃を与えた


心当たりがありすぎたのだ


実際オーグやガスト相手に全く勝てると思えなかった



「オーグ殿と同レベルだと思っていたようだが、あの方のことだ、自分に制限を設けた上で戦っていたのだろう」



セインには心当たりがあった


オーグが力を制限して戦っていること、


先の戦いでセインが全く叶わなかったローグをいとも簡単に倒してしまったことを考えると


自分とはレベルが全く違うと言うことを再確認させられ、


まだ自分とは違う次元にいることを痛感させられた



「心当たりがあるようだな。お前は弱い。アリスを任せられると思えるほどお前は強くはない。アリスとの婚約は認められない」



セインは自分の弱さを痛感した


同時に自分の弱さに失望し


そして自分がうぬぼれていたことに気づいた


僕は何を勘違いしていたんだ?


お父さんと同レベルになった?


父さんが加減してくれていただけじゃないか!


最上級の魔物を倒せた?


力を押しで、技術のへったくれもないギリギリの無様な戦い方だったじゃないか!


ローグを抑えることができた?


殺される直前まで追い詰めらた


最終的にお父さんに助けてもらった


それなのに勲章と名誉貴族の位をもらって、嬉しくて勢いに任せてアリスさんに告白したら良い返事が聞けてもっと気分が上がって


すぐにアリスさんのお父さんに認めてもらおうなんて張り切って挑んで負けて


僕は何をうぬぼれたことをやってたんだろう



「セイン君...」



僕が消沈したようすで落ち込んでいるとアリスさんがこちらに歩いてくるのが分かった



「セイン君、落ち込んでるわね」


「......うん」


「お父様には勝なかったわね」


「.........うん」


「認めてもらえなかったわね」


「......もう!何が言いたいんだよ!!」


「......貴方は...諦めるの?」


「え?」


「好きって言ったのにも関わらず、こんなところで、こんなに簡単に諦めるの?」


「そんなの!諦めたいわけないだろう!?」


「だったら、諦めなければいけ良いんじゃない!」


「でも、どうやって......」


「これから、お父様が認めて下さるほど強くなれば良いじゃないの!」



は!!


セインは消沈していた心を取り戻した


そうじゃないか!!


僕は何を、自己嫌悪して馬鹿な考え方をしていたんだ!!


これから強くなればいい


まだ僕が未熟なんだから


レベルも上がりきっていなければ


体さばきの技術だってまだまだ知らないことも、できないこともたくさんある


まだまだ僕はこれからなんだ



「ストリーム卿。もっと強くなって出直してきます。アリスさんを絶対に守れるように、アリスさんにふさわしい男になってもう一度、アリスさんのお父さんに挑戦しに来ます」


「......侯爵としては断る。しかしアリスの父としては受けよう」



ガストはセインに握手を求めた


セインが、それに応じようとした時


セインの前に黒いモヤが現れ



「え?」



セインを吸い込んで消えた



「は?」


「......セイン...君?」








 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



ガストさんの握手に応じようとした時


目の前に黒いモヤが現れた



「え?」



僕は反応する間も、対応する間もないうちに黒いモヤ吸い込まれた



「は?え?何がどうなってんの?」



セインは軽くパニックを起こすくらいには焦っていた



「まてまて。すぅぅぅぅはぁぁぁぁぁ...一旦落ち着こう。ここは何処だ?」



そこは、転生するときに見た白い空間の間逆のような黒く濁った空間だった



「ふふふ、これで生きていられるかしら?」



急に、妖艶なかんじの声が聞こえた



「誰だ!!」


「うふふふふふふふふ」



その声が聞こえた後、転生する時みたいに意識が遠くなっていった






________________________




それからどれぐらいたったかわからない



僕はどこだかもわからない小さな島の森の中に眠っていた


今日も読んでいただきありがとうございます!!

先週は更新できずにすいませんでした!


合間の時間を使って頑張ってかきました

ここからまた新しい騒動が巻き起こります!!

楽しみに待っていて下さい!!!!


次の更新は多分来週の月曜日です。


これからも読んでいただけるとうれしいです!!

よろしくお願いします。


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