52話 一息
遅れてすみませんでした~!!!!
一応書き終わりました
今日はちよっとまったり回です
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今の今まで魔物達が溢れかえっていたこの場所は、今や静寂に包まれていた
「あ、れ?セイン君は?」
「雷が落ちて、そのあとピカッ!!ってなった所までは分かるっすけど...」
「まさか共倒れか?いやしかし、セインに限ってあり得んだろう。まさか...な」
「え~っと、何がどうなったか分かんないんだけど~」
「たしか、セイン君が赤い気を纏って...気付いたら魔物が悲鳴をあげて...かと思ったらセイン君が魔物に蹴られて...吹き飛んで、地面に落ちたと思ったらセイン君が深紅の雷になって...セイン君に雷が落ちて...深紅の閃光が走ったかと思ったら、セイン君も魔物も消えてて...あれ?もう何が何だか...」
「セイン...まさか本当に一人で倒すなんて...」
「ああ...本当に一匹も残ってない...」
静寂に包まれる元戦場には、本当に一体の生きた魔物もいなかった
そう、生きている魔物はいないのだ
学園街の魔物が入って来た所は、石畳が魔物の血で赤黒く染まり、トールのスキルによる落雷で砕かれ、散乱している
城壁の外では、8000、いや、一万体以上の死んだ魔物達の死体が足の踏み場もないほど散乱し、二週間前にセインが作った猪の血の海など比ではないほどの血の海が広がっていた
「セイン君...大丈夫かしら...」
セインに傷を治してもらったジェイド達
彼らは、セインの高速過ぎる戦闘に圧倒されながら、戦いを見守っていた
自分が戦うことのできない劣等感を抱え、歯を食い縛り、悔しさに拳を握り絞めながら...
そして、セインが【紅雷化】を使い、深紅の雷となったところまでは分かったが、その後の閃光に視力を奪われ、気を失い、気が付いた時にはセインの深紅の雷は見えず、最上級の魔物は倒れ伏し、現在の惨状が広がっていた
そんな事実に思考が追い付いていない状況だった
「あれ!?南の方にある森が変じゃない?」
「ん?フェストさん?何かあるの?」
フェストの視線の先にあったのは...
「ほら!ちょっと少さくて分かりづらいけど、右の方、不自然に本が倒れてる...と言うか、あれ燃えてない!?」
「え?」
森の木が不自然に一部分だけ大量に倒れ、所々で炎上している光景だった
「あ、あれね...本当だ燃えてるわ...火事かしら」
「なに!?森が燃えている!?ならばそこの辺りにセインが居るのではないか?!」
「は!?そうか!セインは最後、【雷化】を使っていた。色はおかしかったが...普通、雷が木に落ちれば炎上する。セインが、【雷化】のままその炎上している所を通ったと考えれば......有り得るかも知れない!!」
そう、主に、山火事の自然発火の原因として上げられる三つのものの中に、木に雷が落ちるというものがある
今現在不自然で、尚且つこの戦いが始まるまでなかったものだ
セインがそこを通った確率は高かった
「セイン君!!」
アリスが倒れている木の方に向かって走っていく
「いくぞ!!」
「「「「「はい!」」」」」
「あ!ちょっと待って下さい。トール君はどうしますか?」
トールは未だに回復せず、倒れたままだったが、少しずつは回復している様で、意識はしっかりしていた
「あ、大丈夫です。僕はこのまま此処に倒れてますので」
「いやいやダメでしょ!もし魔物が来たらどうするの!!」
「いやぁ~」
「あぁ!もう!しょうがないなぁ~。ジェイド様!トール君は私が担いでいきます!」
「大丈夫なのか?」
「え、ちょっ!?」
「大丈夫です!ほら!」
フェストは、トールをお姫様抱っこして持ち上げる
「ちょっ!フェストさん!!は、恥ずかしいんですけど...」
「もう!わがまま言わない!!」
「えぇ...」
「ふふ、じゃあ急ぐぞ!」
「「「「「はい!」」」」」
「...はいぃ」
顔が真っ赤に染まるトールだった
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「これは......」
「すごいな...」
そこには幅10メートル程で、横向きに雷が落ちた様に、雷模様のように倒れ、炎が弱まりながらもまだ所々炎上する光景だった
「この先にセインがいる...」
全員がそう思い、雷模様のように倒れた木を辿って進んでいく
すると...
「あなた誰なのかしら?セイン君は?」
「A.はい。私はレクト。今はマスターの体を管理しております」
アリスとセイン...の体で異質な声で話す誰かが言い争っていた
「そうじゃないわ!!セイン君は...何処にいるのよ...」
「A.スキルに人格を移しています。現在、失神中です」
「...だから...セイン君は何処なのよ...そして、あなたセイン君の体で何してるのよ...」
「A.体の維持をしています」
「意味の分からないこと言って!!」
「アリス!!少し落ち着け!」
「ジェイド様!でもセイン君が...」
「だからこそ、今は落ち着くべきだろう?」
「...はい」
「で、だ。それはセインの体だが、君は何者なんだ?」
ジェイドも、取り繕ってはいるが怒りを覚えているのか、拳を握り絞めている
「A.私はレクト。現在、マスターの体の維持をしています」
「......そのマスターと言うのは、セインのことを言っているのか?」
「A.はい」
「そうか......セインは今何処に?」
「A.マスターは現在失神中です。その間の体の管理を任されています」
「...君はセインの味方、と言うことでいいんだな?」
「A.はい」
ジェイドはそれを聞いて少し安心したのか、握り絞めていた拳は解いたが、まだ警戒はしていた
しかし、自分達ではどうする事も出来ないと、この時間を休息に使うよう皆に伝えた
それから約一時間後
「A.マスターの意識が戻ります」
「みんな!セインの意識が戻るみたいだよ!」
「ん、んん...ん?あれ?みんな?どうしたの?って言うか、何で此処にいるの?」
「セイン君!!」
アリスがセインに抱き付いた
「え!?ちょっ!?ええ!?」
セインは何が起きているのか分からず、アリスの感触に、嬉しいやら恥ずかしいやらでオロオロしていた
「何でじゃあないだろう。セイン、皆お前を心配して来たんだぞ?」
「そうっすよセイン君!!」
「そうだよ!セイン、何でって聞きたいのは此方だし、何でこんな所にいるんだい?」
「あ、ああ...それはねぇ...」
簡潔にまとめると、こうだ
超電圧で獣鬼達の脳を焼いたのは良いものの、まだ死んでいなかった
だから、何度も脳を焼いて、余すことなく脳を炭化させたんだ
で、もう精神が持ちそうになくなっちゃった時、まだ、一体の獣鬼と、上級の魔物が数匹残っているのに気付いた
でも、流石にもう無理だったから、魔物達が大体範囲に収まるように、今出来る最大の幅で、横向きに落ちる雷みたいに自分を含める全ての雷を解放したんだ
それで、その解放された雷がこの辺りに落ちて、精神が崩壊しそうになり、意識が飛びかけた時、まだ【雷化】を解いてない事に気付いた
このままだと体を維持出来なくて死んじゃうから、咄嗟にスキル《神工叡智》に体を任せて、失神してたんだ
「まあ、こんな感じかな」
「...まあ、こんな感じかな。じゃないだろう!?精神が崩壊しそうになっただと!?大丈夫なんだろうな!?」
「ああ、うん、大丈夫」
「はぁ...セイン、心配させないでよ...」
「うん...ごめん...」
「そう言えば、レクトと言うのは誰なんだ?」
「あ、えっと、レクトはねぇ、僕のスキルで、う~ん、まあ、補助人格みたいな感じで、一応、《神工知能》って言うスキルを持ってた人の知識が全部詰まってるらしいよ?」
「な!?まさかそれ...」
「それって凄くない!?もしかしたら古代の知識があるかも知れないんでしょ?ちょっと憧れるよねぇ~」
「あれ?フェストさん来てたんだ。て言うか起きれたんだ」
「あ!?そうだよ!!私、目覚めたら王城の一室で寝てるし、腕も治ってるし、セイン君は一人で向かったって言うし、私置いて行かれてるし、もう!!私を起こすなり、何か言伝を残すなりしてよ!!凄い、すっごい心配したんだから!!」
「あ、う、ごめん。言伝を残す暇なんてなかったし、なんか気持ち良さそうに寝てたし、凄く疲れてそうだったから」
「う、うう...寝顔、見た?」
「う、うん...」
「...ううう」
フェストは顔を赤く染めた
「...ん!」
「え?」
「...んん!」
アリスが、抱きついたまま頬を膨らませてセインを睨む
「え、えぇっと...」
や、やば!!
何この可愛い生き物...
セインは、思わずアリスの頭を撫でる
「ん!......んん♪」
「あ!」
「ん?...んん!!」
セインは、アリスを撫でてしまった事に気付いて直ぐに辞めるが
アリスがまた幼児退行化しているのか、セインに撫でる事を要求する
「えぇ!?」
「んん!」
「えぇっと...」
よしよし
「ふん♪」
うう、すっごい可愛いいんだけど...
ニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤ
みんなの視線が恥ずかしい...
「う、あ、ん?...は!?わ、忘れて」
「え?」
「忘れて」
「...はい」
すっごい睨まれるんだけど...
すっげー顔可愛いけど怖い.....
「ふふふ...若いと言うのは良いものですねぇ」
今日も読んで頂いてありがとうございます!!
遅れてすみませんでした
今日はどうだったでしょうか?
久しぶりに少しアリスちゃん可愛いでした
もうすこしで二章終了です
次回は多分来週の月曜日です
これからも読んで頂けると嬉しいです!!
よろしくお願いします!




