39話 ........おお?
「あの~! すみませ~ん! 誰か~助けて下さ~い」
お、おお? 誰だ? ........
あ、アーシャさんだ
まだ地面に埋まってるけど、何で出て来ないんだ?
「アーシャさん? どうしたの?」
「た、助けて下さい。私、土属性魔法使えないんです~」
ああ~そうなのね
アレク、結構エグい魔法使うじゃん
土属性魔法使えない人絶対出て来れないし
「あ~ごめんね~アーシャさん。僕も出来るだけ女の子は傷つけたくなかったからさ? 今出すから」
『地面隆起』
「はわ、はわわわ」
アーシャさんが地面ごと持ち上げられた
その代わりに周りの地面が凹んでいく
『整地』
「おお!」
アーシャさんをそのままに、持ち上げられた地面だけが平らに均されていく
アレクの奴、結構便利な魔法持ってるなぁ
「これで大丈夫?」
「大丈夫です! ありがとうございます!!」
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「第6試合、決勝戦セインvsアレク2人は結界の内ヘ」
ああ、僕の番だけど...
「えぇっと......先生...アリスさんが...」
そう、前の試合が始まるまえに先生にアリスさんを任されてから、アリスさんが横から抱き付いて、離してくれないんだ
肩に顔を埋めて、僕の服で涙を拭いてる
ちょっと可愛いな~と思ってしまった
あ、あれだよ? 庇護欲を掻き立てられるというか........
うん
考えるのやめよう
ボロが出そうだ
「アリス、セインは試合があるんだ。一旦離してくれないか?」
「ん!」
アリスさんは僕をギュッと掴んで離さない
「あ、アリスさん........僕もう行かないと...」
「ん~ん!」
アリスさんは、そのまま首を横にブンブンふる
やべぇ、超可愛い...
たまに上目使いで此方を見てきて...........照れる...
それに、さっきから左手から伝わって来る感触に戸惑う
女の子特有の柔らかさというか、12歳でも女の子なんだな~って意識しちゃって、どうすれば良いか分からない
「ねぇねぇ、あのアリスさん可愛いくない?」
「え!? えっと~........可愛い...ですね、意外です。あんな一面があるなんて...」
「そうだよね~、なんかキリっとしてて厳しそうな雰囲気出してたのに、余程怖かったんだろうね~。幼児退行化しちゃってるよ」
「そ、そうですね。せ、セイン君も照れてますよ」
「そうだね~ セイン君はあれかな? 女の子にくっつかれちゃって、嬉しいやら照れるやらでどうすればいいか分からなくて、されるがままって感じかな?」
ギクッッ!?
そ、そんなこと........
あります...
まさにその通りです...
な、なんでバレてんの?
「ふ、ふふ」
「くすくす」
女性人からは小声で笑われて
男性人からはニヤニヤした視線を送られる
す、すみません........
た、助けて下さいお願いします
そんな視線を女性人に送ってると........
「セイン君困ってるね~、ん? あれ~」
「こ、此方に助けを求めてるみたいですね」
あ、気付いてもらえた
「しょ一がないな~ 。助けて上げるか。試合も続けられないし~」
「そ、そうですね。先生も困ってらっしゃいますし」
そう言ってシーンさんとアーシャさんが近寄ってきてくれた
お、おお!! 助けてもらえるっぽい
よかった~
この何とも言えない状態を脱出できる
正直言って、僕だって男の子だし?
素の可愛いアリスさんに甘えられて嬉しい気持ちもある
でも、クラスの皆がいる前で、しかも女の子もいる所で素直に喜ぶのもどうかと思うし、
アリスさんがこんな事になっちゃう原因を作ったの僕だし........素直に喜ぶ訳にもいかないし喜んでいいのか分かんないし........
「はぁ~い、アリスさ~ん、一旦私達と一緒に行きましょうね~」
「ん?」
「あ、アリスさん? さ、さあ此方に来て下さい」
「ん~....ん!」
「あ...」
アリスさんが如何にも「てててて」って言う効果音が似合いそうな感じでアーシャさんの方に走っていった
ちょっと名残惜しいけど、次はアレクとだ
本気は出さないにしろ、気合いは入れて置かないと足元をすくわれかねないからな
今日も読んでいただき
ありがとうございます!
明日閑話を出します
セイン君の訓練中の7年の内の一幕です
よかったら読んでみて下さい




