31話入学式
入学式の朝、家ではちょっとしたお別れ会みたいになっていた
「ほっほっほ、寂しくなるのう........たくさん学んでくるんじゃぞ」
「分かったよ、祖父ちゃん」
「信頼できる友人をつくりなセイン。その繋がりが今後の人生を変えるよ」
「うん、頑張ってみる」
「セイン、剣の訓練続けろよ?お前は俺をこえる器だ。訓練を怠るなよ」
「分ってるよ父さん。今度試合する時はもっともっと強くなってるからね!!」
「セイン? ちゃんと手紙出すのよ?それから長期休みには帰ってくるのよ?それから...................」
「母さん、そんなに心配しなくても大丈夫だから。もう12歳だし、1人でも大丈夫だよ」
「でっ、でも........セイン? 毎年数人は死んじゃう子がいるのよ?」
実戦訓練で死んでしまう子もたまにいるみたいだ
まあ毎年って訳じゃないみたいだけど
「大丈夫だって。それは実戦訓練だけでしょ?学園の実戦訓練で戦る魔物なんかに負けないって」
「でも........」
「大丈夫だよシンリー。セインは、もうおれに匹敵する強さを持ってるんだ。魔物相手じゃあ負けないさ」
「このうん........分かったわ。セイン、頑張ってきなさい?」
「はい!!」
「じゃあ、行ってきます!!」
「「「「行ってらっしゃい!」」」」
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「さあ、私達も行きましょうか」
「ああ」
「そうだね」
「そうじゃのう」
「「「「セインの晴れ姿を見に!!」」」」
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さあやって来ました入学式!
試験の時使った訓練場でやるみたい
なんか前世の入学式と違って新入生一人ひとりの名前を呼んだりはしないらしい
何と言うか、学園生活は結構楽しみにしてるんだけど、ちょっと怖い。前世では友達とかいなかったし........
まあでも、今は前世とは違ってコミュニケーション能力も高くなって来てるから大丈夫だろう
今は王様とか前任の理事長とかからありがた~いお言葉をもらっているけど、流石に眠くなってきた
あっ、次は新入生 代表挨拶だって、誰がやるんだろう
「新入生代表、セイン・ウォール!」
「........はぁ!?」
やべ、声に出しちゃった
え~っと何故僕?
聞いてないけど!?
「セイン・ウォール?どうした?」
えっ?えっ?行かなきゃ駄目?
超テンパってハンスさんの方を見ると........超~ニタニタしてる...ハンスさん...あんたのせいか
えぇ~マジで?本当にやるの?
あっ、司会の人が睨んでる...
はあぁぁ~........やるか
前世で真面目に挨拶聞いてて良かったわ。超参考になる、即興だけど
『御紹介に預かりました。セイン・ウォールです。
暖かい春の訪れとともに、私たち新入生380人は、この歴史ある魔法騎士学園に入学しました。
本日はこのような盛大な式を挙げていただきありがとうございます。』
よし、最初は大丈夫かな?
『私達は今、不安と期待の入り混じった複雑な気持ちです。
授業に着いて行けるのか、友達は出来るのか、友達に置いて行かれないか、不安は尽きません。しかし、この不安も楽しみながら一歩一歩確実に成長できるよう、精一杯努力して参ります。』
ここからは自分のことだ
『私は主席と言う栄誉ある席に着かせて頂いた身ですが、この評価に満足せず、日々努力し、いずれこの国の役に立てるような人間に成って行きたいと思っております。』
よし、これで良いかな?
『先生方、並びに御来賓の方々、そして保護者の方々、御迷惑をお掛けするかもしれません。優しく、そして時に厳しくご指導していただきますようお願いします。
新入生代表セイン・ウォール』
はぁぁ~終わった~
ハンスさんが、なんか恨めしそうに見てる...
してやったり♪
僕の話が終わると盛大な拍手がおこった
先生の方を見ると........何人か感動して泣いてる........
えっ? 僕のそんな良いスピーチした?
まあ良いや
良くとってくれる分には良いし
最後に理事長のハンスさんの話だ
『新入生の諸君、入学おめでとう。俺...私は口下手だから長くは話さないが、これだけ言っておこう。この学園は実力主義だ。強く賢い者が偉い。しかし、その地位に甘んじて下位の奴らを見くだす者は許さん。傲慢になるな、強さにとことん強欲になれ。』
あれ?ハンスさんがこっち見て笑ったんだけど、なんかイヤな予感
『幸いこの年の新入生には俺をも倒すバケモンがいる。他の者は彼から色々と学ぶと良い。今までの自分がどれだけ弱いか身に沁みて分かるだろう。そして皆のこれからの成長を楽しみにしている。』
ハンスさん...またやったなぁぁ~!!
はぁ...敵意の視線が向いてくるんですけど...
はぁ......僕の学園生活、終わったかもしれない........
はぁ........




