朝焼けって目に染みるって言うけど、それ以外も結構染みる
今回も魔法の説明回。
明日から学校が始まると言うのにレポート何一つ手をつけてないよ!!(ドヤァ
結局、俺の魔法講座が終了した後、クルスたちはここで一泊することを決めたらしく、俺と一緒に晩飯を食べ、ポーチ(ギルドが支給してくれる簡易四次元ポケット。十キロまでなら重さを感じずに収納できる)から取り出した毛布にくるまり、眠りについた。
明日の早朝にクルスたちは森を出ると言うのだ。
そこで俺は、それに便乗させてもらうことにした。この森に別れを告げるのだ。
日が落ちきった完全な闇の中、獣避けの火に枝を放り込んで調節しながら、俺はこの森で目覚めてからの日々を思い返していた。
……思えば長くもあり、短くもあった十年間だった。
昔の俺は、四行についての理解を深めようとありとあらゆる事に手を出してのだ。
例えば雷に撃たれてみたり、土を食ったり、火だるまになってみたり、感謝の正拳突きしてみたり……あれ?まともなことが一つもない、だと?
……なんかちょっとげんなりした。
「なにげんなりしてんだ?」
「……ルークか。いやなに、昔を思い出していたんだが、まともな行動をしていなかったと反省を、な」
「お前のまともじゃないってどんな状態だよ……」
不意に声をかけられたが、そろそろ交代の時間だと知っていたので、特に驚くことはない。
思い出して思っていたことを言いながら、焚き火の光によって照らし出された泉と滝を眺めた。
既に明日の荷物はまとめあげられ、明日に備えて寝るだけの状態の俺にとって、この泉と滝は特別ななにかがあるらしく、いつまでも眺めていたい感情が込み上げてくる。
そんな俺のとなりに腰かけたルークは、俺の視線を追って、滝を見上げた。
「……ありがとな」
「ん?」
「いや。今更ながら、お前に助けてもらったお礼を言ってなかったからな。……お前が助けてくれなかったら、今頃俺等は仲間を助けることもできずにハイウェア・ウルフの餌になってた」
「いやなに、礼には及ばないさ。俺もお前らがこの森に来なかったら、ずっとこの森で暮らすはめになってた」
「それでもだ……ありがとな」
焚き火の光で微かに浮かんだルークの微笑みはとても美しく、思わず俺は顔をそらしてしまった。
前世で真正面からお礼を言われることの無かった俺は、その綺麗なお礼を直視できなかったのだ。そう思うことにした。
「マコト?どうかしたのか?」
「い、いやっ!何でもない。明日は早いからもう寝るな、おやすみ!!」
そう捲し立てるように言って、俺は鹿っぽいやつの毛皮にくるまって寝ることにした。
……いくら中性的だとしても、あれは卑怯だろ。
「……?変なやつ」
そうポツリと呟いたルークの声は、闇夜に呑み込まれて消えていった。
翌日の朝。
俺たちは森のなかを歩いていた。
先頭にクルスを置き、その後ろに俺、エリス、ルークといった並びで、どの方面からの襲撃にも対応できるようになっている。
しかし、この森のなかで俺に襲いかかる獣は既にいないに等しいので、辺りに薄く、されどなるべく広く魔力を展開することで牽制代わりにしている。
まあ、その分疲れやすくなりはするんだがな。
「本当にマコトさんは規格外ですよね~」
足元に飛び出ていた樹の根を跨ぎながらエリスは呟いた。
「私たちギルドでも把握していない魔法の法則を説明して見せたり、今のように魔力を垂れ流しにしてるだけで魔獣たちが寄ってこないんですもん。普通でしたらあり得ない光景ですよ」
「ふ~ん」
どうやら他の場所では逆に寄ってくるようだ。旅をする際には気を付けなくてわ。
しかし、ただ歩くという作業は暇だな。
……そういえば、昨日の時に魔法について聞き忘れていた。暇潰しを兼ねて聞いてみるか。
「なあエリス。お前らが使う魔法ってのはどんな法則があるんだ?」
「私たちのですか?」
そう言いながらこちらを向いたエリスの目はキラリと光った。
「そうですね。基本的に私たち冒険者が使う魔法は、冒険者ギルドの中の魔法使い科に管理されている魔法名をもとに一人一人作り上げるんです」
「魔法名?」
なんだ?また知らない単語が出てきたぞ。
「魔法名とはそのままの意味で、詠唱を唱えた後に叫ぶ魔法の名前です。基本的には師匠から教わったり、ギルドが管理してる魔導書を読んで知りますね」
「なるほど。じゃあ一人一人作り上げるってのはどういう意味なんだ?」
「魔法名がわかったら、詠唱を自分で考えてギルドに登録するんです。これにより他人から教わった魔法よりも威力が上がったり、逆に下がったりするんですよ」
なるほどね。詠唱を完全に自分一人で考えるから愛着も湧くし、威力が上がればその詠唱を使って商売みたいなことも可能なのかね?
「基本的に皆さんはより威力が上がるように詠唱を考えるので、マコトさんが教えてくださった言霊と言うのは、本当にすごい発見なんですよ?そこら辺わかってますか?」
「いや、全然知らんかった」
「やっぱり!!」
そう言ってプリプリと起こるエリス。
これはこれで面白いが、クルスの背中が異様なプレッシャーを放っているのでそろそろ真面目になろうか。
「じゃああれか?冒険者ギルドに登録しておけばその魔法名が書かれた魔導書は読めるのか?」
「ええ。登録している人のみに、そのランクに応じた魔導書を読ましてもらえます」
ランク?あの魔術師だの魔導師だのいうあれか?
それだと上のランクに上がる人が少ないんじゃないのか?
「それとそれぞれの属性の中にも初級、中級、上級、戦略級の四種類に分別されてまして、ランクが上だから強いなどと言うことは無く、魔術師でも魔導師に勝っている人はいます。現に六天魔王と呼ばれるもっとも強い魔法使い六人のうち魔術師は四人いますし、その方々は必ず上級は習得しています」
「つまりは種類よりも火力なのね」
「魔法使いは動く砲台扱いですからね」
弾幕はパワーだぜ!!ですねわかります。
「それと決まっていることでしたら、詠唱の最初の単語も決まっていますね」
「最初の単語?」
そんなことをしたら相手にどんな魔法が来るか丸わかりじゃないのか?
そう考えていたら、まるで俺の考えを見透かしたように、エリスは説明を加えた。
「もともと魔法は戦争の道具でしたので、基本的には味方に当たらないようにするためです。初級では[~よ]、中級は[おお~]、上級は[契約に従い~]で、戦略級は決まっていません」
「じゃあ、昨日使った[水の弾丸]は初級に当たるわけだな?」
「そうなりますね」
なるほどな。
しかし、なぜ戦略級だけ決まっていないのだろうか……。そもそも詠唱を考えるのならば、そのような言葉を使った方がよさげな気もするのだが……。
「考え事もいいが、そろそろ森を抜ける。後にしたらどうだ?」
どうやら話している間にだいぶ歩いたようで、木々の向こうから太陽の光が見えてきた。
太陽の下に顔を出すなど、いったい何年ぶりだろうか?
俺は新たに生きて行く世界の景色に期待しながら、森の出口を踏み出した。
「つか、十年間森で生きてたんだろ?目、大丈夫か?」
「「……あ」」
「ふおぉぉぉおぉぉぉぉっっっ!?目が、目がぁぁぁあぁぁぁぁぁっっっ!!」
実際に朝焼けって目に染みますよねww
お久しぶりですね。夏候燕です。
前書きで書いた通り、作者の通ってる学校が明日で夏休み終了です。短かったなぁ…(*´∀`)
まあ九月に入れば秋休みがあるんですけどねww
さて、これを読んでいる者たちよ。宿題は終わらせたか?友人へのお願いは?部屋のすみで友人に電話しながら土下座する心の準備はOKか?
作者はできている!!←もうやったww
さあ読者よ!!私は感想や批判、誤字脱字の指摘はいつでも受けてたつぞ!!
P.S.
夏休み明け最初の授業が実習とか……俺おわた\(^o^)/




