表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『元世界ランク1位、異世界で【浮遊砲台】になる。~手足のないダルマに転生しましたが、FPS視点の「魔弾」でヘッドショット余裕です~』  作者: 暁月カケル
世界樹防衛編 ――星の楔(くさび)と、世界を巡る特使たち――

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

111/135

平野の要塞化と、四華の専用機

【第3章・世界樹防衛編、堂々開幕!】

★毎日「朝7時」更新中!★

舞台は王都から世界へ! ついに「ファストトラベル」と「新たなロマン重火器(RPG&対空ミサイル)」が解禁!

剣と魔法のファンタジー世界を、FPSのロジックで圧倒する痛快無双劇!

※第1章・第2章(王都編まで)完結済み。今からの「一気読み」も大歓迎です!


「今回の主戦場は、大鉄門を抜けた先……地上の『鉄機平原』とする」


アイアンホルムの城に設けられた軍議の間。

広げられた巨大な地図を指差し、俺はドワーフの重鎮たちに作戦の全容を説明していた。


「平野での野戦だと? 馬鹿な、それでは圧倒的な機動力と火力を持つ帝国の機甲兵団の的になるだけだぞ!」


重鎮の一人が声を荒げるが、俺は首を横に振った。


「まともに平原でぶつかれば、な。だから、平原の中央に土魔法と重機を使って『簡易砦』を急造する。塹壕ざんごうを掘り、バリケードを築いて前線基地を作るんだ。ドワーフの本隊はそこで陣を構え、敵を正面から受け止めてヘイト(注意力)を完全に引きつけてくれ」


「ふむ……強固な盾となり、敵の目を一手に引き受けるというわけだな。だが、それだけではジリ貧だぞ?」


トールガル王が顎髭を撫でながら先を促す。


「そこで、俺たち『特種遊撃部隊スペシャル・フォース』の出番だ」


俺は地図上の、平野を囲むように点在する岩山や森のエリアをトントンと叩いた。


「本隊が敵を釘付けにしている隙に、俺たちが森の影から迂回し、手薄になった敵の側面や背面から強襲をかける。前と後ろから挟み撃ちにして陣形を崩す、FPSにおける基本戦術『フランキング(側面攻撃)』だ。これで敵の機動力は死ぬ」



『マスター。敵部隊の予想進軍ルートと、遊撃部隊の最適な潜伏・奇襲座標をマッピングしました。地形の起伏を活かせば、勝率92%の完璧なキルゾーン(十字砲火地帯)が形成可能です』


(サンキュー、ソフィア。よし、完璧な布陣だ)



脳内でソフィアの頼もしい演算結果を聞きながら、俺は不敵に笑う。


「地の利はこちらにある。帝国のポンコツどもを、この平原でまとめてスクラップにしてやろう」



◇ ◇ ◇



それから数時間後。

作戦は即座に実行に移され、アイアンホルムの大鉄門から無数のドワーフ工兵部隊が地上へと出撃していた。


「おおっ! 掘れ掘れぇ! 土魔法班、もっと深く塹壕を掘るんじゃ!」

「重機部隊、バリケードの木材と鉄骨をこっちへ運べ!」


地上の『鉄機平原』では、ドワーフたちの怒号と重機の駆動音が響き渡り、何もない平野にみるみるうちに巨大な簡易砦が築き上げられていく。


少し離れた丘の上からその陣地構築を見守っていた俺たちの前で、エリスの杖が淡く光り、若枝の精霊ユーグがポンッと飛び出してきた。


「地上に出たのは久しぶりだねー。それにしてもすごい規模! ドワーフのおじさんたち、すっごく力持ちだなぁ」


ユーグが空中でふよふよと飛びながら、ドワーフたちの作業スピードに感心したような声を上げる。

その足元の草むらでは、すっかりピクニック気分の二人が駆け回っていた。


「わぁぁっ! エリスお姉ちゃん見て見て! お城ができてるのー!」

「わふわふっ! わふーっ!」


ニアが満面の笑みで砦を指差し、ハティがちぎれんばかりに尻尾を振ってその後を追いかけている。


「ふふっ、二人とも転ばないように気をつけてくださいね」


エリスが母親のような優しい笑顔で二人を見守りつつ、隣に立つヒルデとミリーナに視線を向けた。


「でも、いよいよですね。私たちも、あの石巨人に乗って戦うなんて……少し緊張します」


「なに、案ずることはない。我が武術の冴えと、主どのの戦術があれば遅れはとらんさ。ふふっ、巨大な体で格闘戦ができるとは、今から血が騒ぐな!」


ヒルデが好戦的な笑みを浮かべて拳を鳴らす。


「私の『地獄耳』(ラビットイヤー)も、ゴーレムを通してどれほど拡張されるのか……遊撃部隊の目と耳として、しっかりと索敵の責務を果たしてみせます」


ミリーナも自身のイヤーマフにそっと手を触れ、静かに闘志を燃やしていた。


彼女たちの決意を聞きながら、俺は砦の完成と、もう一つの「準備」が終わるのを待った。



◇ ◇ ◇



一方その頃。

アイアンホルムの城の地下深くにある、厳重に封印された区画。

バリンに案内され、ルルは国宝級の設備が並ぶ『神代の工房』へと足を踏み入れていた。


「ここは……」


「ああ。かつてお前さんの母親、アストリッドが使っていた工房だ。アストリッドの娘であり、あれほどの腕前を持つお前さんなら、ここを使う権利がある」


バリンの言葉に、ルルはごくりと喉を鳴らし、工具を握る手に力を込めた。

そこから、二人の天才による徹夜の狂宴が始まった。


「バリン、そっちの魔力回路の接続甘いよ! もっとバイパスを太くしないと、エリスの魔力に耐えられない!」


「うるせえ小娘! そこは0.1ミリ単位の調整が必要なんじゃ! ……いや待て、お前さんの言う通りに組めば、出力が二倍になるな……よし、これでいくぞ!」


ドワーフの伝統的な重装甲技術と、ルルの『機工の神髄』による現代的で合理的なシステム構築。

バリンは汗を拭いながら、目の前で図面を引くルルの姿に、かつての親友の面影を重ねていた。


(まったく……無茶苦茶な兵器を徹夜でケロリと作り上げるなんざ、母親そっくりじゃねえか)



◇ ◇ ◇



そして、陣地構築が一段落し、決戦が翌日に迫った頃。

地上に設けられた前線基地の格納テントに、俺たちパーティーは集められていた。


「へへーん! お待たせしました!」


顔を油と煤で真っ黒に汚したルルが、バリンと共に誇らしげに胸を張る。

彼女たちの背後に鎮座していたのは、見違えるような姿に生まれ変わった「四機」のカスタマイズ・石巨人だった。


「こ、これが……私たちの専用機ですか……!」


エリスが圧倒されて息を呑む。


「エリスのは『アイギス・ストーン』! その無限の魔力を使って、絶対に破られない超巨大な魔力障壁を展開できる、防御特化の重装甲タンクだよ! 武器はその巨大な石の塔盾ね!」


「ふははっ、見ろ主どの! 我の機体は一回り引き締まっておるぞ!」


「ヒルデのは『ヴァルキリー・ストーン』! 装甲を削って軽量化して、各関節に魔力噴出孔スラスターを増設した高機動型! 武器はヒヒイロカネを打ち込んだ格闘用ナックルだから、ヒルデの動きを完璧に再現できるよ!」


「この頭部のアンテナは……私の耳と連動するのですね」


「そう! ミリーナのは『アルテミス・ストーン』! 索敵能力を極限まで高めて、遠くの敵を一方的に狙撃する超長距離スナイパー型! 武器は二連装の超大型弩弓ヘビークロスボウだよ!」


三機の特徴を聞き、俺は思わず感嘆の声を漏らした。


「完璧じゃないか。……で、ルル。お前が乗る一番右の機体はなんだ?」


「えへへ、よくぞ聞いてくれました、師匠! 私の『ヴァルカン・ストーン』は、背中に複数の工具アームを備えた工作・後方支援機! 味方の機体が壊れても、戦場で即座に修理できちゃうんだから! そして武器はこれ!」


ルルがバンッと叩いたのは、ゴーレムのサイズに合わせて巨大化された、見覚えのある円筒形の武器。


「特製、六連装アルケミー・グレネードランチャー! 錬金術の爆発を六連射して、周囲の敵を木っ端微塵にしてあげるんだから!」


(……支援機とは名ばかりの、とんでもない重火力じゃねえか)


頼もしすぎるチート火力の数々に、俺は思わず笑みをこぼした。

ヒロインたちも、自分たちのために作られた専用機を見上げ、「これなら絶対にいけます!」と闘志をみなぎらせている。


「よし、ルルもバリンもご苦労だった。最高の機体だ」


俺はアサルトライフルのボルトを引き、四人を見渡した。


「さあ、お前たち。自分の機体に魔力を通してみろ。いざ……テストドライブ(操縦訓練)の開始だ!」

ここまで読んでいただきありがとうございます!


もし「面白い!」「続きが読みたい!」と思っていただけましたら、 ブックマーク登録や、広告下の【☆☆☆☆☆】から評価ポイントを入れていただけると嬉しいです!


執筆の励みになります!

↓↓【☆☆☆☆☆】評価お願いします↓↓

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ