↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
奴隷商の男  作者: ねこのけ
第五章
75/91

第75話 それぞれの道


 クリスは一か月ほどの休暇を申し出ていた。理由は勿論自身の人生における最大目標を果たし、一区切りがついたからだった。


「……懐かしいな」


 目的地は赤竜山脈。かつての忘れ物を取りに行く感覚に近いが、クリスの心境は晴れ晴れとしていた。それもそうで奴隷という身分の撤廃。それが叶い、通る街々では、首元に赤い紋がある人間はおらず、白昼堂々鞭打ちに遭っているような子供もいるはずもないからだ。


 そして今クリスの乗る馬車は近場の宿場へと到着し、それからぞろぞろと降りていく同乗者達。彼ら彼女らは身なりが良いようで、誰もかれも大荷物を抱えている。


「確かこっちか」


 擦れかけている記憶をたどりながらも、まだ日も高い時間な事もあり、クリスはそのままかつてのその洞窟へと足を進めて行く。他には昔の自分と同じような冒険者や商人らもチラホラと見える。


「……」


 それらを横目に、地下へと進む内に記憶が鮮明に浮かび上がってくる。この洞窟に入っていたのはそれなりに長かったが、それでもクラウディアがいたのは一か月と少し。亮太の奴に関しては数週間。その短い期間でも、今でもその記憶ばかりががありありと鮮明に思い浮かぶ。


「……まぁ……あいつの言葉で俺がこうなったんだしな」


 この洞窟を出てからも色々あった。それが引きずりに引きずって10年も経ってしまったが、あいつも奴隷商じゃなくなった。あれが原因で俺自身がこんな大言壮語を実現できた部分もある、多少礼だって言ってやってもいい。


 そんな事を思えるぐらいに今のクリスには余裕が生まれていた。そしてその足はいつの日か手の届かなかった、僅かに日光の差し込む場所に届く。


「……血」


 地面のコケに飛び散っている赤茶の跡。それも最近の物で少しだけ嫌な予感がするクリスだが、視線を上げれば、見慣れないその墓石。


「あいつら。来てたんだな」


 墓石を前に座れば、そこに書いてあるクラウディアという名前。いつここに来たのか知らないが、ディアナと亮太のやったことなのだろう。


「……忘れてないんだな」


 段々と長年こびりついていた懐疑心と思い込みが解けていくような気がする。やはりどこかすれ違いがあったのかもしれない。そう考えると、ディアナに仲介でも頼んで……俺から謝るべきか。


「俺も……まぁやりすぎた所あったしな」


 クラウディアの前だからか、いつもは覆っていたプライドが剥がれ素直にそう思えるようになるクリス。


 そしていつの日かの思い出すクラウディアと出会った時の事。


「おい。こいつどうするよ」


 最初に見つけて連れてきたのはクリス自身だった。先行して道の安全を確かめていた時に、縄で縛られ地面に寝ころぶ彼女を見つけ、すぐに治癒して引き返した。


「一応地上までは連れて行かないか。流石に子供を放っては……」


 確かずっと渋っていたのはアルフレッドだった。ブランシュやディアナは興味無さげで、クリスはただ子供だからとそう強く主張していた。そして結果は奴隷にする事を条件に連れていくことになる。


「何かお腹空いてる?俺の食べる?」


 それからはずっとクラウディアに構いっぱなしだった記憶だ。ただ守ろうと守らねばと常に傍にいた。


「いい……お腹空いてない……から」


 だが最初のクラウディアは酷く静かで落ち込んでいる様だった。それこそクリスが名付けたクラウディアという名前すら気に入っていないようでもあった。それでも根気強く話しかける内に、段々と顔色も明るくなるようになって、やっと笑うかもという時期になった頃。


「……あれクラウディアは?」


 狭い通路を通っていた時。ふと違和感を感じて後ろを振り返った時に、どこにもクラウディアの姿が見えなくなっていた。それで一気に取り乱し、今すぐ探しに行こうとするのだが、その時パーティで賛同する人物は誰もおらず。


「捨てるぞ。どうせ愚図い奴だったんだしな」


 アルフレッドがそう言って先に歩いて行ってしまう。ブランシュも勿論あまりクラウディアを良く思っておらず。


「食料も少ないんだしラッキーじゃん~」


 そしてこの場にディアナは確かいなかった。先行して道の安全を確かめていたのだ。そしてクリスもブランシュに仕えている以上、逆らえる事は出来ず。


「……ッ」


 何度も振り返る。何度も歩き出そうとするが、前方からは。


「アンタ誰に雇われてんの~?」


 その言葉に俺は縛られて逆らえなかった。結局その時クラウディアを見捨てて、そしてまた少しの後でも俺はまたクラウディアを見捨ててしまったのだ。それがずっと棘の様に刺さり後悔として、夢に何度でも出てきた。


 だが、そんな俺がここまで突っ張って奴隷解放のために動けたのは、クラウディアは勿論亮太の言葉があってこそだった。


「ならさ。もう奴隷って言うの自体無くそうよ。その奴隷商ってのも」


 いつの日かの亮太の言葉。それこそクラウディアしか目に入っていなかったクリスにとって、あまりに荒唐無稽で思考にすらなかった思想。だが確かにそれはクリスの過去の行いを刺激し、惹かれてしまったのも事実。


「じゃあお前がその夢に走る時。俺も手伝ってやるよ」


 だが、そう言った結果その夢に走ったのは俺だけ。あいつは諦めて別の道に行ってしまった。


 でも今なら面と向かって話せるかもしれない。そしてまた一緒にここに墓参りに行こうと。そうクリスは強く自身の膝を叩く。


「行くか」


 持ってきていたドライフラワーだけ飾っておき、そのままその墓標を後にする。辺りは冷気につつまれ、それが相まってこの所の何もかもが憑き物が落ちた感覚。


「まぁ俺も貴族だから雇ってやってもいいしな」


 そう新調した眼鏡を掛け直し、また来た道を馬車に揺られていく。その心中は変わらず上の空で、楽観的。帰ってからの職務すらあまり頭の中に無く、都合の良い妄想ばかり。


 そうして殆ど寄り道をすることなく、奴隷が解放されてから一か月程。クリスの足は再び帝都へと戻っていた。


「まず探させないとだな。どうせ冒険者やってんだろうが」


 クリスは自分の眼で帝都を見ようと、城門からは馬に乗り変え手綱を握る。その僅かに高い位置から見えるクリスの視界は、以前見た歓喜に溢れた光景はどこにもなく。


「…………これは」


 ゴミが散乱し見てわかる程の治安の悪さ。浮浪者も明らかに多く、空気もどんよりと沈んでいる様。そして、ふと、クリスの近くを小さな人影が通り抜ける。


「あ、ちょっと!!」


 クリスの腰に掛けてあった旅費の袋。それは一瞬音が鳴ったと思えば、既に手元になく。その影を視線で追えばもう路地裏へと消えてしまう。


「こんな城門の近くで……」


 いつもならそれでもすぐに衛兵が駆けつけるはずだが、その笛の音すらない。それで辺りを見渡せば衛兵はあちこちに出払っている様。というより対処に追われている様で。


「何かあったのか……?」


 だがその可能性に見当はつかず、ただクリスは内政官の失策だろうと考え、後で質問書を送ろうと馬をまた進める。


「まぁ、恵まれない子供の為になったと思えば」


 そう思っていたのだが、区画が変わっても道が変わっても。浮浪者は減るどころか増え、そしてその多くが子供や異族ばかり。クリスが目の前の異変に明らかに動揺している中、道路脇の馬車から響くその怒声。


「仕事おっせぇぞ!!金払ってやってんだからサボんじゃねぇッ!!!」


 鞭が空気を切り激しく肌を叩く音。それに目をやれば、馬車の持ち主らしき商人が鞭を振るっている。そしてその標的には、蹲り小さく震えるみすぼらしい男。その首には奴隷紋は無いと言うのに、抵抗すらせずただジッとその鞭を受け容れている。


 相手が奴隷で無いのならそんな扱いをしてはダメだ。そうクリスは馬に乗ったまま、その怒る商人を見下ろす。


「あ、あの。流石にやりすぎなんじゃ……?」


 クリスは思わずそう声をかけてしまう。だが商人は怒りを納める所か、更に噴出したように唾を飛ばす。


「あぁ゛!?給料分働いてねぇ奴がわりぃんだよ!!関係ねェ奴は引っ込んでな!!!」


 そう言って更に強く鞭を打ち付ける商人。流石に蹲る男も血を流し始めていて、まずいかとクリスは馬から降り、その男を庇うように肩を持つ。


「まぁまぁ……そんなやりすぎないでも……」


 なぜここまで苛烈な事をするのだろう。相手は奴隷では無く1人の独立した個人相手で、逃げられでもしたら困るのは雇用主だろうにと。だが、その商人は悪びれる様子1つ見せず。


「本来奴隷でしかないこいつに金払ってんだから良いだろうが。それに文句があるなら衛兵にでも言うよな?」


 そう言って商人は鞭で打っていた男の顎を持って目を合わせる。すぐには答えようとしない男で、クリスは促すように声をかけてみるが。


「思ったまま言えば良いんだぞ……?」


 男はクリスを一瞥するだけで、ゆっくりと立ち上がり、地面に転がっていた荷物を拾い上げる。


「いえ……何も」


 そう言って淡々とまた馬車に荷物を運び出す男。それを満足そうに商人は見て、クリスを見下ろす。


「そういう訳だ。まぁ元奴隷ばっかで替りは幾らでもいんだからな」


 商人は地面に転がっていた石を蹴り上げ、それがクリスの足先へと転がってくる。そして商人はそのまま鞭を手に持ったまま、クリスを置いて作業を再開してしまう。


「……なんで」


 いや。ただこいつがクズなだけだ。別にこういう手合いは元々いた。ただこんなのに偶々出会ってしまった。そうクリスは逃げるようにその馬車から目を背け、また街の中に求める光景が無いか探し始める。


「だって皆解放されて自由に……」


 いつの間にか走り出し息が上がっていく。そして見て回しても似たような光景ばかりで、路地裏には大勢の人間が、死んでいるのかどうかも分からない風貌で密集している。更にそこにいる多くの子供が、ただ虚ろに日の当たる場所を走るクリスを見上げる。


「違う……俺はこんなの求めて……ッ」


 こんな結果認められるはずがない。これが俺の宿願なはずがない。これでは悪化してるまであるじゃないか。


「なにか……今すぐ何かしないと……」


 そしてこの現状が放置されていること。その説明を求めるために、クリスはその主の館へと駆けこむ。そのまま無礼を承知で、プレヴァルの扉の前へと連絡なしに立ち、激しくノックする。


「閣下ッ!!」


 もしかしたらプレヴァルは館での仕事ばかりで、下町の状況を知らないのかもしれない。ならば少しでも苦しむ人が減るために、時間を惜しんではいられない。そう逸るクリスに対して、扉の奥からは間延びした主の声が返ってくる。


「入って良いよ~」


 クリスはその言葉を聞いてすぐに扉を開け放ち、そのまま足を止めずにプレヴァルの座る机の前に立つ。


「外のッ……!!状況が……!!!」


 髪を乱し、息も絶え絶えになりながらもクリスは訴えかけようとする。だが、プレヴァルは不思議そうに首を傾げながらも、クリスの動揺を落ち着ける様に。


「まぁまぁ。話聞くから順番にね」


 そう言われやっとクリスは多少冷静になり、前のめりになっていた体を戻す。そして息を整え、外で見た惨状を、たどたどしくなりながらも伝えるのだが。


「うん。知ってるよ」


 プレヴァルは顔色一つ変えずそうクリスに返す。まだ言葉が足りずこの惨状が分かっていないのかと、クリスは言葉を尽くそうとする。


「え、いや、だから……元奴隷が街に溢れて非道な扱いを受けてて……職もあれでは無い様子……」


 せめてまともな職を斡旋するなり子供は孤児院に入れるなり、施策を打たねばならない。だがプレヴァルは悪気一つ見せることなく、逆にクリスこそ何を言っているんだと言わんばかりの態度で


「だから全部知ってるよ。そもそも奴隷解放する前からそうなるの分かり切ってたじゃん」


 ただただ不思議そうにするプレヴァル。君なら知っていたのではと、かつてクリスの作成した草案の紙を手に言う。


「人口の半分の奴隷が市民になる。彼ら全員を正規の賃金で雇えるはずも無いだろう。良くて低賃金で一部が働けるぐらいでしょ」


 それは分かったとして。確かに見通しが甘かったのかもしれない。だが、それでも今対策を打たない理由は無いと、クリスは再びその手をプレヴァルの机に手を置く。


「ですがッ!今からでも元奴隷を国で雇うなり方法が……」


 そう必死に訴えようとするのだが、プレヴァルはその言葉を聞くなり大きく肩を揺らし笑い声を響かせる。それがただただ不気味にしか感じないクリスだが、プレヴァルは背もたれに体重を預け頬杖をつく。


「なんでそんな事しないといけないの。別に死のうが何をしようが彼らの勝手じゃないか。なんせ彼らは自由市民なんだから」


 クリスは頬の筋肉が痙攣し、今まで従って敬愛していた主が別の何かの生物に見えてしまう。


「いや……だから私達が解放したのですからその後も責任を……」


 プレヴァルの指がコツコツと机の上を叩く。それは少しだけ不愉快な感情を表すようだった。


「私は彼らに平等に機会を与えた。奴隷身分ではありえなかった物をね。それだけで十分だと思わんのかね?」


 至極真っ当な事を言っていると、クリスを見つめるプレヴァル。だがそのクリスはまだ納得していない表情で、それを見てプレヴァルは思わずため息を零し、ここまで物分かりが悪い子だったかと落胆する。


「それに私は奴隷身分からここまで上り詰めた。なのに今はもう市民である彼らが、日銭すら稼げないと文句を垂れるは、当人の努力不足でしかないだろう?現に今でも高給で働けてる元奴隷だっているんだよ?」


 淡々と押し付ける様につらつらと言葉をぶつけるプレヴァル。それに対してクリスは何も言い返せなくなってしまう。ただ感情論で可哀想だからという理由しか出て来ず、何も出来ずに立ち尽くしてしまう。


「……だとしても……」


 それ以上言葉すら出て来ず黙り込むクリス。それを見てプレヴァルは満足げに笑い頷く。


「君は今まで奴隷身分じゃなかった浮浪者には目を向けた事があるかい?」


 声色優しく慰めているともとれる口調。そしてその問いかけにクリス自身、頷くことが出来ず視線を逸らす。


「い、いえ……」


 プレヴァルは想定通りの回答だと続ける。


「なら今更取沙汰して元奴隷を優遇するのは不公平って奴だ。機会は平等なのだから後は努力次第。素晴らしい社会じゃないか。これこそ私の求めていた国だよ」


 そう言ってプレヴァルはある書類をクリスの目の前に差しだす。それをクリスは震える手で握り書面を見下ろすと、また知らない施策が書かれている。


「だから今度は貴族を無くそうって思ってね」

 

 そこには極端に貴族を潰すとは書いていないが、官吏を各地に派遣して内政の補助をさせると書いてある。その他にも貴族同士の婚姻に関しての制限等々……


「これじゃあ反発を……」


 だがプレヴァルは心配いらないと。


「既に主要貴族の殆どは抑えた。強硬派も今頃帝都産のワインを飲んでるんじゃないかな?」


 帝都は気候が寒くワインなど製造されていない。クリスはただただこの男の向かう方向が分からなくなってしまう。奴隷という身分を解放しようとその姿勢に賛同して仕えた主が、全く理解出来ない。


「……貴方はこの国を壊すつもりなんですか……?」


 するとプレヴァルは目を少しだけ丸くし、上機嫌になる。


「良いねその表現。今度から使わせてもらうよ」


 そう言って幾つもの積まれた書類を手に取り、プレヴァルは興味を無くしたようにクリスから視線を外してしまう。そして老眼鏡をかけ、ジッと書類の文字を見ながら。


「で、それ以上ないなら政務に戻って。まだ不穏な動きをする地方貴族もいるからね」


 クリスは何か言い返そうとしても、喉の奥がつっかえ何も出てこない。そしてただただ戸惑いどうすれば良いか分からなくなりながらも、追い出される様にその部屋を後にする事しか出来ない。


「……俺は……何をして……」


 プレヴァルの目的と動機が分からない。理解出来ない行動しかしない主が不気味でしかない。そして自分がその行動に加担して、今の惨状を生み出してしまっている事実にどうにかなってしまいそうになる。


「……なんとかしないとッ」


 クリスは考えも無くその足のまま館を飛び出す。あの館に居て、あの男の仕事を手伝い更に状況が悪化するのが恐ろしかった。


 そうしてひたすらにがむしゃらに走り続け、街の路地裏を走り、何を探しているのかも分からないまま足を動かす。


「何か……ッ……どこかに……ッ」


 自分でも何をしているのか分からない。だが何もしないのはそれよりも苦しい。そうして空がオレンジ色になりつつあった時、クリスはその探し物が見つかったような気がした。


「……亮太」


 水路にかかる橋の下。そこに小さく蹲る黒い外套が見えた。あれを探していたのかもしれないと、クリスは今更ながら分かった気がした。


「お前なら……」


 あいつなら何をすべきか分かっているんじゃないか、手伝ってくれるんじゃないか。そんな楽観的で、この苦しみから逃れようとその男に声をかける。


「おい……」


 だがその背中はピクリとも動かず、クリスの言葉が聞こえて無いのか無視する。それでもクリスは声を必死にかける。


「お前もこの街の現状見ただろ……?」


 亮太は全く反応を示さない。それでもクリスは縋る様に、何か全てを解決してくれるのではと期待して、その肩を掴む。


「俺と一緒にどうにか……お前なら何か……」


 都合が良すぎるのは分かり切っている。だが今頼れる人物はこの男しか思い浮かばなかった。だからひたすらに肩を揺らす。


「なぁ……おいって……ッ」


 無視をされたことにいら立ち、乱暴に肩を引っ張る。だが、クリスに返ってきたのはただ冷たい眼。そして亮太の言葉は酷く冷たく、棘が突き刺さる様だった。


「考え無しのお前のせいだろうが。二度と顔見せるな」


 そう言った亮太の影に隠れたそれ。それ自体はクリスには見覚えのある人物ではない。だが、それが確かに亮太にとって地面を濡らすだけの理由になっていたのは、動揺するクリスにも分かってしまった。


「……ちがっ……俺のせいじゃ……」


 無残で惨いその死体。そして今にも殺してかかってきそうなその亮太の眼。クリスは受け取る情報の全てに耐えきれなくなり、情けなく尻を付き後ずさる事しか出来なかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。